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男娼と呼ばれても
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「ん、んむ、」
「ああ、ああいいぞ。お前は最高だ。」
むあっとする男のモノに吐き気がしながら、私はターメリックのモノをしゃぶる。
口淫などしたことはなかったが、同じ男として気持ちよいようにやればいい。
口淫で満足してもらえるならば、それに越したことはない。
………こんな男に体を奪われるのは嫌だ。
こいつは早漏な上、すぐたたなくなるから、助かる。
気づかれないように、口に含んだものを捨てた。
大人しくしていたから油断したようで、私の前でも平気で彼らは会話した。
ターメリックは、弱い魅了持ちらしい。
なるほど、これでは平民くらいしかかからないだろう。
とはいえ、事を起こすまでは騒動は避けなければならない。
周囲を貴族で囲まれていたときならいざ知らず、ここでは平民ばかりだ。
だから普段は、フードを深く被っていたのだ。
「—----いよいよ明日だな。」
「ああ。この国の王太子と妃が赤ん坊を連れて表に出てくる。平民の前にな。ご丁寧に陛下妃殿下らも一緒だ。」
「くくっ、こいつは良い。」
「それでパレードだが…このルートで。」
「騎士たちが囲んでそうだな。近づけるかな。」
「もしタイミングが悪ければ、スピーチをしてる間にやればいいだろう。ふつうやるだろう、スピーチ。」
「そうですね。さすが殿下、王族の習慣にお詳しい。」
――――――――なんていうことだ。
明日、オランジェたちが狙われるのか。
なんとかして、なんとかして知らせなくては。
この家一角は帝国の筆頭魔導士だった男が隠蔽魔法をかけている。
家の周囲に時折、捜索している騎士たちの声が聞こえるが、私が声を出すのは難しい。
「うぅ、今頃きっと泣いてるわ。あの子は泣き虫だったもの!」
「アバッキオ、総力を挙げて探している。」
オーナーたちの声が聞こえる。
アイツらは話に夢中で気づいていない。
壁によりかかる振りをして声に耳を澄ませる。
「……どうして、筆頭魔術師は動いてくれないんだよ。こんだけ探して見つからないのは、もうそのくらいの人じゃなきゃ無理だろう!」
「ダージ殿下もオランジェも、掛け合おうとしたわよ。でもね、たった一人の小さな誘拐事件に殿下たちの知り合いだから、側近の家族だから、って言う理由で特別に動け、って命令することはできない。王家はみんなの王家だもの。知り合いだからって特別扱いはできないのよ。」
「分かんねえ!」
「一人を特別扱いしたら、他の全部にも同じようにしなきゃいけない。毎日どこかで起こる事件を全部、筆頭魔術師にお願いすることは無理でしょ?そういうこと。あの二人だって辛いはずよ…。だから、これだけ多くの城の騎士や近衛騎士の人たちも動いているんだから。」
「マンゴーはまっすぐだから難しいかもね。とはいえ、何かないのかなあ。」
イチゴのセリフでハッとなる。
奴らの企みを早く届けないと…!
壁を叩く。
とん、とんとん、とん…。
『悪者、パレード、王族、狙ってる』
「おい!お前今何やってるッ!」
騎士風の男にバレた。
「ああ、ああいいぞ。お前は最高だ。」
むあっとする男のモノに吐き気がしながら、私はターメリックのモノをしゃぶる。
口淫などしたことはなかったが、同じ男として気持ちよいようにやればいい。
口淫で満足してもらえるならば、それに越したことはない。
………こんな男に体を奪われるのは嫌だ。
こいつは早漏な上、すぐたたなくなるから、助かる。
気づかれないように、口に含んだものを捨てた。
大人しくしていたから油断したようで、私の前でも平気で彼らは会話した。
ターメリックは、弱い魅了持ちらしい。
なるほど、これでは平民くらいしかかからないだろう。
とはいえ、事を起こすまでは騒動は避けなければならない。
周囲を貴族で囲まれていたときならいざ知らず、ここでは平民ばかりだ。
だから普段は、フードを深く被っていたのだ。
「—----いよいよ明日だな。」
「ああ。この国の王太子と妃が赤ん坊を連れて表に出てくる。平民の前にな。ご丁寧に陛下妃殿下らも一緒だ。」
「くくっ、こいつは良い。」
「それでパレードだが…このルートで。」
「騎士たちが囲んでそうだな。近づけるかな。」
「もしタイミングが悪ければ、スピーチをしてる間にやればいいだろう。ふつうやるだろう、スピーチ。」
「そうですね。さすが殿下、王族の習慣にお詳しい。」
――――――――なんていうことだ。
明日、オランジェたちが狙われるのか。
なんとかして、なんとかして知らせなくては。
この家一角は帝国の筆頭魔導士だった男が隠蔽魔法をかけている。
家の周囲に時折、捜索している騎士たちの声が聞こえるが、私が声を出すのは難しい。
「うぅ、今頃きっと泣いてるわ。あの子は泣き虫だったもの!」
「アバッキオ、総力を挙げて探している。」
オーナーたちの声が聞こえる。
アイツらは話に夢中で気づいていない。
壁によりかかる振りをして声に耳を澄ませる。
「……どうして、筆頭魔術師は動いてくれないんだよ。こんだけ探して見つからないのは、もうそのくらいの人じゃなきゃ無理だろう!」
「ダージ殿下もオランジェも、掛け合おうとしたわよ。でもね、たった一人の小さな誘拐事件に殿下たちの知り合いだから、側近の家族だから、って言う理由で特別に動け、って命令することはできない。王家はみんなの王家だもの。知り合いだからって特別扱いはできないのよ。」
「分かんねえ!」
「一人を特別扱いしたら、他の全部にも同じようにしなきゃいけない。毎日どこかで起こる事件を全部、筆頭魔術師にお願いすることは無理でしょ?そういうこと。あの二人だって辛いはずよ…。だから、これだけ多くの城の騎士や近衛騎士の人たちも動いているんだから。」
「マンゴーはまっすぐだから難しいかもね。とはいえ、何かないのかなあ。」
イチゴのセリフでハッとなる。
奴らの企みを早く届けないと…!
壁を叩く。
とん、とんとん、とん…。
『悪者、パレード、王族、狙ってる』
「おい!お前今何やってるッ!」
騎士風の男にバレた。
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