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ジュエルと秘密の部屋
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「………そう。ルビー王国にはそんな酷い令嬢がいるんだね。」
「ジュエルが女性が苦手なのは分かる…、だがどうしても彼女たちが不憫で。令嬢としての未来はもうないかもしれないが、生きている彼女たちの傷を治すことはできないだろうか。」
優しいケインは部屋に戻ると、僕にお願いしてきた。
そっか、ケインは話を聞いてあげてたのか。
「僕やジュエル様にも危険が及ぶかもって、護衛っぽいケインに伝えてきたのか。ありがたい情報だね。」
「いやしかし、どうしてケインにだけ……。」
「この中では一番話を聞いてくれそうだからじゃない?」
「まずは一番ひどい状態だというマダムのお嬢さんに会いたいな。」
「…恐らくだけど、状態については覚悟していた方がいいと思う。うちの国にも昔、酷い悪妃がライバルの手足をもいで壺に入れたりしてたから似たような感じかもしれないよ。あ、ちなみに既にザマァ済みだからうちの国は今は大丈夫。」
「じゃあまずはマダムの気を引いて……。うん、この宿を出るタイミングに合わせようか。」
「できるんだ。」
「嵐、ジュエルに出来ないことはないと思った方がいい。ジュエルさえその気なら世界を制することだって可能。」
「うわっ……、最高っ。ますます惚れちゃう。」
「口外したらわかってますよね?」
「マリウス、分かってるよ。」
「またのお越しをお待ちしております。」
「お気をつけて。」
オアシスの宿をから竜車は離れる。
お見送りの人たちから竜車が見えなくなった瞬間、宿はあたたかな光で包まれた。
そして――――――宿の奥深い一室では、その美しさを徹底的に奪われ、のどを潰され、両上下肢を失った少女に奇跡が。
「お、おかあさまっ。おかあさま!」
奥から呼ぶ声に宿の主のマダムが急ぐと、そこにはかつての輝きを取り戻した娘が。
「ああ、神様ッ!」
泣きながら抱き合う母子に、店の娘たちも喜び合う。
彼女たちの頭の中にあたたかな声が響いた。
『もう少し、隠れて我慢していて。必ず僕たちが悪に鉄槌を下してくるから。君たちの傷もオトメも僕が全部回復しておいたからね。心の傷までは戻せないけれど、きっと君たちの国を取り戻してあげる。だから、待っててね。』
「ああっ、天使様…ッ!」
マダムは涙した。
あの方々は天使の国の方々だったに違いない。
喪ったものまで回復させるような回復魔法はサファイア王国に現れたという『聖女』さまでさえ不可能だったはず。
本当に天使はいたのだ。
「ジュエルが女性が苦手なのは分かる…、だがどうしても彼女たちが不憫で。令嬢としての未来はもうないかもしれないが、生きている彼女たちの傷を治すことはできないだろうか。」
優しいケインは部屋に戻ると、僕にお願いしてきた。
そっか、ケインは話を聞いてあげてたのか。
「僕やジュエル様にも危険が及ぶかもって、護衛っぽいケインに伝えてきたのか。ありがたい情報だね。」
「いやしかし、どうしてケインにだけ……。」
「この中では一番話を聞いてくれそうだからじゃない?」
「まずは一番ひどい状態だというマダムのお嬢さんに会いたいな。」
「…恐らくだけど、状態については覚悟していた方がいいと思う。うちの国にも昔、酷い悪妃がライバルの手足をもいで壺に入れたりしてたから似たような感じかもしれないよ。あ、ちなみに既にザマァ済みだからうちの国は今は大丈夫。」
「じゃあまずはマダムの気を引いて……。うん、この宿を出るタイミングに合わせようか。」
「できるんだ。」
「嵐、ジュエルに出来ないことはないと思った方がいい。ジュエルさえその気なら世界を制することだって可能。」
「うわっ……、最高っ。ますます惚れちゃう。」
「口外したらわかってますよね?」
「マリウス、分かってるよ。」
「またのお越しをお待ちしております。」
「お気をつけて。」
オアシスの宿をから竜車は離れる。
お見送りの人たちから竜車が見えなくなった瞬間、宿はあたたかな光で包まれた。
そして――――――宿の奥深い一室では、その美しさを徹底的に奪われ、のどを潰され、両上下肢を失った少女に奇跡が。
「お、おかあさまっ。おかあさま!」
奥から呼ぶ声に宿の主のマダムが急ぐと、そこにはかつての輝きを取り戻した娘が。
「ああ、神様ッ!」
泣きながら抱き合う母子に、店の娘たちも喜び合う。
彼女たちの頭の中にあたたかな声が響いた。
『もう少し、隠れて我慢していて。必ず僕たちが悪に鉄槌を下してくるから。君たちの傷もオトメも僕が全部回復しておいたからね。心の傷までは戻せないけれど、きっと君たちの国を取り戻してあげる。だから、待っててね。』
「ああっ、天使様…ッ!」
マダムは涙した。
あの方々は天使の国の方々だったに違いない。
喪ったものまで回復させるような回復魔法はサファイア王国に現れたという『聖女』さまでさえ不可能だったはず。
本当に天使はいたのだ。
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