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しょや! R18

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見つめられて、ゆっくり躰がベッドのマットに沈む。
躰と頭がほわほわ。



ナードの緑の瞳が艶っぽい。
こんなナード見たことない。


ナードは、伯爵夫妻に連れられて僕の家に遊びに来たの。
夫妻は城勤めでお父様と面識があったし、なんだか一緒に共同事業?するみたいで。

学校に上がる前で、確か10歳くらい。

なんだかしょんぼりしてたから、精霊さんとフラワーシャワーで元気出して!ってした。

確かなんて言ったんだっけ。



「明けない夜はない。生きていればいいことあるよ、ってアレックスは俺にそう言ってくれたんだ。その前から俺は………なんて綺麗な子だろうって一目ぼれで。ますます惚れた。」

再会がどんなに嬉しかったか。

たとえ本当の名前と姿じゃなくても。

まだだ。

まだ俺がレナード=グロリアス=スプリングだとは明かせない。
それでも、今、アレックスが欲しい。



下穿きに指がかかる。

「ちょっと待ってえ!僕、粗相してるかも!トイレ、トイレに行かせてぇ!」

「大丈夫、発情して濡れているだけだ。粗相じゃないよ。」

はつじょう?


「アレックス、俺はアルファでアレックスを愛している。アレックスは俺のこと好き?」

吐息が熱を持つ。


「すき?」

「今から、コレをアレックスに入れて、番うけど、いい?」

ナードが見せたそれは大っきくて血管が筋のようにバキバキで、ものすごく我慢してるのがわかった。

むせかえるような男臭さにくらっとする。


ナードならいい。


すき。

欲しい。アレが欲しい。



「なーどぉ。ちょうだい!かんでっ。僕を番にしてぇ!」

ぐちゅぐちゅな入り口に宛がわれて、初めてなのに発情した躰は飲み込んだ。








ちゅん、ちゅん。

〈あ、目が覚めたわ!〉
〈夕べはお楽しみデシタネ。〉

目が覚めると、清められた躰は関節が痛い。

アソコもまだ何か挟まってるみたいなんだけど。

「あ~、やっちゃったんだあ。」

恥ずかしくて赤面する。

きっと僕らが形だけって分からないから、何か飲み物に混ざってたんだ。

発情して番うまでが結婚の儀式なのかもしれない。

首の後ろは消毒されて、ガーゼで覆われていた。

立ち上がろうとすれば、中からどろっとしたものが伝った。

「ごめん、アレックス!風呂に運ぶから!」


軽く身支度したナードが洗面所から顔を出した。

一緒にベッドの上で朝を迎えて、一緒に入浴してくれても良いのに。


ま、いっか。
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