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秘密の恋人
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騎士団を束ねている以上、体のことを公表したくはない。
だから、陛下も殿下も公表していない。
かといって……。
もしもというのならば、なおのこと医師にかかるべきだ。
王家の御殿医なら。
「団長。陛下に連絡します。医師に見てもらわないと。」
「だめっ。そしたら……」
「私は処罰されても構いません。」
「カルス。見損なった!」
カイザー王子に冷ややかに見られ、王子が付き添って、診察が始まった。
しばらくして、診察に使っている部屋から、カイザー王子が出てくる。
じろりとした視線は、失った信頼。
ベッドに座っている団長は、ぼそっと話した。
「…………想像妊娠だって。」
「え。」
「想像!妊娠!!」
恥ずかしそうに両手で顔を覆う。
耳まで赤くなっている。
「私っ、薬、飲みたく、なくて。」
乱暴されたけど、カルスのを流したくなくて。
赤ちゃん、欲しかったんだ。
きっと。
すごく。
カルスの赤ちゃんだから。
「…………すき。」
カルスの手が震える。
自分は間違いを起こしたのに、いいのだろうか。
クレイ王のほうがよほど………。
それでも、俺を?
「ベル。ずっとずっと、愛しています。これからも、ずっと。」
しばらくきっと、秘密の恋人。
初めて唇を重ねる。
だから、陛下も殿下も公表していない。
かといって……。
もしもというのならば、なおのこと医師にかかるべきだ。
王家の御殿医なら。
「団長。陛下に連絡します。医師に見てもらわないと。」
「だめっ。そしたら……」
「私は処罰されても構いません。」
「カルス。見損なった!」
カイザー王子に冷ややかに見られ、王子が付き添って、診察が始まった。
しばらくして、診察に使っている部屋から、カイザー王子が出てくる。
じろりとした視線は、失った信頼。
ベッドに座っている団長は、ぼそっと話した。
「…………想像妊娠だって。」
「え。」
「想像!妊娠!!」
恥ずかしそうに両手で顔を覆う。
耳まで赤くなっている。
「私っ、薬、飲みたく、なくて。」
乱暴されたけど、カルスのを流したくなくて。
赤ちゃん、欲しかったんだ。
きっと。
すごく。
カルスの赤ちゃんだから。
「…………すき。」
カルスの手が震える。
自分は間違いを起こしたのに、いいのだろうか。
クレイ王のほうがよほど………。
それでも、俺を?
「ベル。ずっとずっと、愛しています。これからも、ずっと。」
しばらくきっと、秘密の恋人。
初めて唇を重ねる。
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