32 / 44
それが罰
しおりを挟む
「ドラゴ。君は侯爵と魔女の子だ。ドラゴニア王国の王族の血など一滴も入っていない。正式には妾の子。本妻に成り代わり、自分の産んだ子を嫡出子として偽ったのだ。お前の場合の問題は、自分の出自を驕り、学園では随分傲慢に過ごしていたということだ。」
「………っ!そんなっ………俺が、妾の…っ。犯罪者の、悪い魔女の子……っ!」
「侯爵は王位継承権をはく奪し、王家との縁を切る。そして、爵位を下げて伯爵にする。領地も少し王家に戻してもらおう。それ以上の罪を与えずとも、侯爵家はこれから厳しくなるだろう。社交界での目、うまくいかない経営。女神が大切にしている愛し子を虐めて追い出すように自ら手放したのだから、運などない。人々に蔑まれ、貧しい暮らしをしたくなければ、地道に汗をかけ。誰からの助けも期待できないと思うように。」
「はっ…。」
「お父様!!」
「ドラゴも必死に勉強しろ。そうでなければ、どんどん貧しくなるぞ。そこの父親はティアのおこぼれでうまくいっていただけの俗物だ。こいつを絶対視するな。過去の過ちには誠心誠意償え。自分のこれからのふるまいで示せ。なにせ、元王女の夫になるのだから………君にはしっかりしてもらわねば困る。ララを管理すること。それが君への一番の罰だ。」
「……えっ⁉……あ、あぁ……。はい……………。」
「これでもだいぶ温情なのだよ。死を賜ることだけが罰ではない。君たちは領民を虐げてはいないからな。やり直せ。」
「エドワード様ッ!どうして私が、あのような男に嫁がなければなりませんのッ!私は先の王の娘ですっ!貴方様に嫁いで子を産めば、王統も一つになりますし、全て丸くおさまりますっ!あんな平民の血が入った男など、わたくしにふさわしくありませんわっ!大体、男では子が孕めませんでしょ!私が産んで差し上げますのよ!それなのにっ!さてはそこのトカゲの子の入れ知恵ねっ!私を排除しようというのねっ!」
「ララ!あなたは陛下と王妃陛下になんていうことをッ!」
フラ王女が即座にララの頬をはたく。
「お姉さまッ!酷いわ!お姉さまも私に嫉妬しているのね!お姉さまのような地味な女では、側妃にもなれないでしょうから!」
「お母さまに毒された人形のような貴女を哀れに思いこそすれ、嫉妬したことはありません!」
「妹の無礼をお許しくださいませ……!あれは両親や兄上に毒されているのです。」
サンディ王子も手足を床につけ、頭を床につく程に下げた。
「君たちの苦労が偲ばれるな。あれ程まで酷いとは。サンディ王子とフラ王女は理解していようが、私の母ももとはと言えば魔女の森の魔女で平民だし、ベラドンナもロゼも同郷の魔女だ。違いは、私の母が良き魔女で、ベラドンナとロゼが悪い魔女だったということ。平民の血が入っているのはみなお互い様だ。そこを蔑めば、自分にブーメランで返ってくるぞ。」
「それに、トカゲの子っていうけど、それを言ったら流石に国際問題になるよ。この子は一切表にださないようにしてね、ドラゴ。こういうタイプは絶対に死ぬまで変わらないから…。ララ、陛下に側妃は要らないんだ。何故なら、ファイアーバード王国のフェニックス殿下の秘術で、僕は男でありながら子を孕めるようになったから。僕はきちんと、妃として、エドワードの子を産みます。」
「実際にフェニックス殿下の妃は男で、子どもを産んでいる。お前の心配は不要だ。そもそも私はティアしか要らない。」
「………っ、なによっ、なによぉおお!」
「スネーク王国の秘術で特定の行動をすれば体に電流が走るような呪いを仕込むことができる。不平不満を言って暴れたり、余計なことを言わないように処置して侯爵家には送るので、面倒を見るように。それから前後したが、三人からもまた、王位継承権を永久に剥奪する。三人はこれから別の人間として生きるように。王家の者であるという痕跡は一切残さない。記録もだ。あとから子孫が王位継承権を主張することも一切できないようにする。神獣の力もけして君たちの子孫からは現れない。ティアがそう願えば、そのようになるからな。その代わり、君たちにはそれ以上の罰を与えない。」
「……………あああ!陛下!!ありがとうございます!!」
「君たちは自由だよ。サンディ、フラ、ララは、サンド、フラーレン、ラティスに名を改め、平民として生きること。ただし、サンドはその頭脳をジョージの部下として事務で生かしてほしい。フラーレンは神殿の巫女として。二人とも結婚しても構わないが、よからぬ相手でないかだけ確認させてくれ。君たちは幸せになって欲しい。」
「ありがとうございます。」
「国民のため、精いっぱい務めます!」
「あああ!なによ!私はあんなのと強制的に結婚させられるのにっ!」
これで、処罰は終わった。
「………っ!そんなっ………俺が、妾の…っ。犯罪者の、悪い魔女の子……っ!」
「侯爵は王位継承権をはく奪し、王家との縁を切る。そして、爵位を下げて伯爵にする。領地も少し王家に戻してもらおう。それ以上の罪を与えずとも、侯爵家はこれから厳しくなるだろう。社交界での目、うまくいかない経営。女神が大切にしている愛し子を虐めて追い出すように自ら手放したのだから、運などない。人々に蔑まれ、貧しい暮らしをしたくなければ、地道に汗をかけ。誰からの助けも期待できないと思うように。」
「はっ…。」
「お父様!!」
「ドラゴも必死に勉強しろ。そうでなければ、どんどん貧しくなるぞ。そこの父親はティアのおこぼれでうまくいっていただけの俗物だ。こいつを絶対視するな。過去の過ちには誠心誠意償え。自分のこれからのふるまいで示せ。なにせ、元王女の夫になるのだから………君にはしっかりしてもらわねば困る。ララを管理すること。それが君への一番の罰だ。」
「……えっ⁉……あ、あぁ……。はい……………。」
「これでもだいぶ温情なのだよ。死を賜ることだけが罰ではない。君たちは領民を虐げてはいないからな。やり直せ。」
「エドワード様ッ!どうして私が、あのような男に嫁がなければなりませんのッ!私は先の王の娘ですっ!貴方様に嫁いで子を産めば、王統も一つになりますし、全て丸くおさまりますっ!あんな平民の血が入った男など、わたくしにふさわしくありませんわっ!大体、男では子が孕めませんでしょ!私が産んで差し上げますのよ!それなのにっ!さてはそこのトカゲの子の入れ知恵ねっ!私を排除しようというのねっ!」
「ララ!あなたは陛下と王妃陛下になんていうことをッ!」
フラ王女が即座にララの頬をはたく。
「お姉さまッ!酷いわ!お姉さまも私に嫉妬しているのね!お姉さまのような地味な女では、側妃にもなれないでしょうから!」
「お母さまに毒された人形のような貴女を哀れに思いこそすれ、嫉妬したことはありません!」
「妹の無礼をお許しくださいませ……!あれは両親や兄上に毒されているのです。」
サンディ王子も手足を床につけ、頭を床につく程に下げた。
「君たちの苦労が偲ばれるな。あれ程まで酷いとは。サンディ王子とフラ王女は理解していようが、私の母ももとはと言えば魔女の森の魔女で平民だし、ベラドンナもロゼも同郷の魔女だ。違いは、私の母が良き魔女で、ベラドンナとロゼが悪い魔女だったということ。平民の血が入っているのはみなお互い様だ。そこを蔑めば、自分にブーメランで返ってくるぞ。」
「それに、トカゲの子っていうけど、それを言ったら流石に国際問題になるよ。この子は一切表にださないようにしてね、ドラゴ。こういうタイプは絶対に死ぬまで変わらないから…。ララ、陛下に側妃は要らないんだ。何故なら、ファイアーバード王国のフェニックス殿下の秘術で、僕は男でありながら子を孕めるようになったから。僕はきちんと、妃として、エドワードの子を産みます。」
「実際にフェニックス殿下の妃は男で、子どもを産んでいる。お前の心配は不要だ。そもそも私はティアしか要らない。」
「………っ、なによっ、なによぉおお!」
「スネーク王国の秘術で特定の行動をすれば体に電流が走るような呪いを仕込むことができる。不平不満を言って暴れたり、余計なことを言わないように処置して侯爵家には送るので、面倒を見るように。それから前後したが、三人からもまた、王位継承権を永久に剥奪する。三人はこれから別の人間として生きるように。王家の者であるという痕跡は一切残さない。記録もだ。あとから子孫が王位継承権を主張することも一切できないようにする。神獣の力もけして君たちの子孫からは現れない。ティアがそう願えば、そのようになるからな。その代わり、君たちにはそれ以上の罰を与えない。」
「……………あああ!陛下!!ありがとうございます!!」
「君たちは自由だよ。サンディ、フラ、ララは、サンド、フラーレン、ラティスに名を改め、平民として生きること。ただし、サンドはその頭脳をジョージの部下として事務で生かしてほしい。フラーレンは神殿の巫女として。二人とも結婚しても構わないが、よからぬ相手でないかだけ確認させてくれ。君たちは幸せになって欲しい。」
「ありがとうございます。」
「国民のため、精いっぱい務めます!」
「あああ!なによ!私はあんなのと強制的に結婚させられるのにっ!」
これで、処罰は終わった。
591
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
追放された『呪物鑑定』持ちの公爵令息、魔王の呪いを解いたら執着溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
「お前のそのスキルは不吉だ」
身に覚えのない罪を着せられ、聖女リリアンナによって国を追放された公爵令息カイル。
死を覚悟して彷徨い込んだ魔の森で、彼は呪いに蝕まれ孤独に生きる魔王レイルと出会う。
カイルの持つ『呪物鑑定』スキル――それは、魔王を救う唯一の鍵だった。
「カイル、お前は我の光だ。もう二度と離さない」
献身的に尽くすカイルに、冷徹だった魔王の心は溶かされ、やがて執着にも似た溺愛へと変わっていく。
これは、全てを奪われた青年が魔王を救い、世界一幸せになる逆転と愛の物語。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟第10回BL小説大賞(2022年)奨励賞。2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞での応援ありがとうございました!
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
王女が捨てた陰気で無口で野暮ったい彼は僕が貰います
卯藤ローレン
BL
「あなたとの婚約を、今日この場で破棄いたします!」――王宮の広間に突然響いた王女の決別宣言。その言葉は、舞踏会という場に全く相応しくない地味で暗い格好のセドリックへと向けられていた。それを見ていたウィリムは「じゃあ、僕が貰います!」と清々しく強奪宣言をした。誰もが一歩後ずさる陰気な雰囲気のセドリック、その婚約者になったウィリムだが徐々に誤算が生じていく。日に日に婚約者が激変していくのだ。身長は伸び、髪は整えられ、端正な顔立ちは輝き、声変わりまでしてしまった。かつての面影などなくなった婚約者に前のめりで「早く結婚したい」と迫られる日々が待っていようとは、ウィリムも誰も想像していなかった。
◇地味→美男に変化した攻め×素直で恐いもの知らずな受け。
【完結】異世界に召喚された賢者は、勇者に捕まった!
華抹茶
BL
日本の一般的なサラリーマンである竹内颯太は、会社へ出勤する途中で異世界に召喚されてしまう。
「勇者様! どうかこの世界をお救いください!」
なんと颯太は『勇者』として、この世界に誕生してしまった魔王を倒してほしいと言われたのだ。
始めは勝手に召喚されたことに腹を立て、お前たちで解決しろと突っぱねるも、王太子であるフェリクスに平伏までされ助力を請われる。渋々ではあったが、結局魔王討伐を了承することに。
魔王討伐も無事に成功し、颯太は元の世界へと戻ることになった。
「ソウタ、私の気持ちを受け取ってくれないか? 私はあなたがいてくれるなら、どんなことだってやれる。あなたを幸せにすると誓う。だからどうか、どうか私の気持ちを受け取ってください」
「ごめん。俺はお前の気持ちを受け取れない」
元の世界へ帰る前日、フェリクスに告白される颯太。だが颯太はそれを断り、ひとり元の世界へと戻った。のだが――
「なんでまた召喚されてんだよぉぉぉぉぉ!!」
『勇者』となった王太子×『勇者』として異世界召喚されたが『賢者』となったサラリーマン
●最終話まで執筆済み。全30話。
●10話まで1日2話更新(12時と19時)。その後は1日1話更新(19時)
●Rシーンには※印が付いています。
【本編完結】転生先で断罪された僕は冷酷な騎士団長に囚われる
ゆうきぼし/優輝星
BL
断罪された直後に前世の記憶がよみがえった主人公が、世界を無双するお話。
・冤罪で断罪された元侯爵子息のルーン・ヴァルトゼーレは、処刑直前に、前世が日本のゲームプログラマーだった相沢唯人(あいざわゆいと)だったことを思い出す。ルーンは魔力を持たない「ノンコード」として家族や貴族社会から虐げられてきた。実は彼の魔力は覚醒前の「コードゼロ」で、世界を書き換えるほどの潜在能力を持つが、転生前の記憶が封印されていたため発現してなかったのだ。
・間一髪のところで魔力を発動させ騎士団長に救い出される。実は騎士団長は呪われた第三王子だった。ルーンは冤罪を晴らし、騎士団長の呪いを解くために奮闘することを決める。
・惹かれあう二人。互いの魔力の相性が良いことがわかり、抱き合う事で魔力が循環し活性化されることがわかるが……。
ドジで惨殺されそうな悪役の僕、平穏と領地を守ろうとしたら暴虐だったはずの領主様に迫られている気がする……僕がいらないなら詰め寄らないでくれ!
迷路を跳ぶ狐
BL
いつもドジで、今日もお仕えする領主様に怒鳴られていた僕。自分が、ゲームの世界に悪役として転生していることに気づいた。このままだと、この領地は惨事が起こる。けれど、選択肢を間違えば、領地は助かっても王国が潰れる。そんな未来が怖くて動き出した僕だけど、すでに領地も王城も策略だらけ。その上、冷酷だったはずの領主様は、やけに僕との距離が近くて……僕は平穏が欲しいだけなのに! 僕のこと、いらないんじゃなかったの!? 惨劇が怖いので先に城を守りましょう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる