23 / 84
アルバートの教育係
「…全くアルバートが王位継承権を喪失するなど!どうしてそのようなことになるのだ!!」
「お父様。以前から言っておりますが、私は王妃です。親子といえど不敬ですよ。わたくしショックです。お父様がそのようなことを言うなんて…。」
アルバートの手から王位がこぼれ堕ちたのを知り、お目通りを賜った王妃の実家・プライド侯爵家。
その当主は自分の娘に憤った。
大体この娘は役立たずだった。
美しく生まれたので、賢く育て、王妃になった。
プライド侯爵家は歴史が古く、高位貴族なれどその領地は潤っているとは言えず、当主も国の要職につけているとは言い難い。
それが運よく娘を王妃にできたので、てっきり便宜を図ってくれるものだと信じていたのに、この娘は『実家だからこそ重用すると不公平だと言われる、平等に取り扱う。』という。
教養が過ぎてあたまでっかちになってしまって、全く扱いづらい。
運よく最初の出産で王子殿下を産んだが、難産で子を望めなくなるし。
だが、陛下が娘にぞっこんで側妃を娶らないというので安堵した。
しかし、その代わり、公爵家の王弟やその令息が第二第三の王位継承者になってしまった。
それもこれも一人しか産めなかったからだ!
役立たず!!
アルバートの子が多ければよいと考えた私は、王妃の父として品よく取り繕い、陛下から「アルバート」の教育係の役を賜り、早期からアルバートに閨の教育を開始した。
結果、アルバートは性に興味を持った。
英雄色を好むというではないか。
この調子であれば、きっと将来側妃をたくさん娶って、子をたくさん得るだろう。
そうすれば、公爵家に王位をとられることもない!
そう思っていたのに…!
アルバート自身が公爵家のアレンを妃に望んだのは計算外だったが、どうにかして破局させようと思っていたら、運よく他の令嬢に目が向いたし、万々歳と油断していたらこうだ!
「お前もよく許したな!可愛い我が子だろう!!」
「我が子でも王座に就く資格のない者を国王にはできません。むしろもっと早く決断すべきだったのです。それでも毒杯を与えないだけ、私たちは甘いのですよ。」
「そうですよ。」
スッと、アルバトロス陛下が入ってくる。
「!!!」
「どうしました。親子で話したいというから席を外してみたら、言いたい放題。そもそも、アルバートがああなったのは教育係の責任もあると思いませんか。もちろん、義父なのだからと信頼しすぎた私も問題ですが。王妃を立派に育てたあなたなら、アルバートも立派に育つと思っていたのに。」
「王妃候補の娘と王太子の育て方は違います。それに、あなた方もたった一人の子だからと甘やかしたではありませんか。」
国王の仕事は下々が支えればよい!王妃のように賢くなくともいいのだ!
「………アルバートにはどこの領地もやれない。ああいう風になったのならば、どうしようもない。再教育で変わって欲しいが、更生しないのであれば去勢して幽閉するしかない。」
「去勢!お前もそれでいいのか!!血のつながった孫を抱けぬのだぞ!」
「やむを得ないでしょう。」
「ぐぬぬ…!」
「お父様を教育係にするべきではありませんでしたわ。少なくとも、今の教育体制になって座学だけは成績を上げておりますのよ?内政や外政に影響しない範囲の雑事くらいなら出来そうですわね。文字なら綺麗に書けそうですもの。後は、死ぬまでその体内魔力を有効に使ってもらえるように、毎日魔力を提供させることになりますわ…。」
「王妃の実家といえど、プライド侯爵家を重用するつもりはこれからもない。アルバートへの処遇は決定事項。侯爵をお送りしろ!」
「そんなっ………!」
プライド侯爵はつまみ出されるように追い出された。
伯爵に降爵されるのは、すぐのことだった。
「お父様。以前から言っておりますが、私は王妃です。親子といえど不敬ですよ。わたくしショックです。お父様がそのようなことを言うなんて…。」
アルバートの手から王位がこぼれ堕ちたのを知り、お目通りを賜った王妃の実家・プライド侯爵家。
その当主は自分の娘に憤った。
大体この娘は役立たずだった。
美しく生まれたので、賢く育て、王妃になった。
プライド侯爵家は歴史が古く、高位貴族なれどその領地は潤っているとは言えず、当主も国の要職につけているとは言い難い。
それが運よく娘を王妃にできたので、てっきり便宜を図ってくれるものだと信じていたのに、この娘は『実家だからこそ重用すると不公平だと言われる、平等に取り扱う。』という。
教養が過ぎてあたまでっかちになってしまって、全く扱いづらい。
運よく最初の出産で王子殿下を産んだが、難産で子を望めなくなるし。
だが、陛下が娘にぞっこんで側妃を娶らないというので安堵した。
しかし、その代わり、公爵家の王弟やその令息が第二第三の王位継承者になってしまった。
それもこれも一人しか産めなかったからだ!
役立たず!!
アルバートの子が多ければよいと考えた私は、王妃の父として品よく取り繕い、陛下から「アルバート」の教育係の役を賜り、早期からアルバートに閨の教育を開始した。
結果、アルバートは性に興味を持った。
英雄色を好むというではないか。
この調子であれば、きっと将来側妃をたくさん娶って、子をたくさん得るだろう。
そうすれば、公爵家に王位をとられることもない!
そう思っていたのに…!
アルバート自身が公爵家のアレンを妃に望んだのは計算外だったが、どうにかして破局させようと思っていたら、運よく他の令嬢に目が向いたし、万々歳と油断していたらこうだ!
「お前もよく許したな!可愛い我が子だろう!!」
「我が子でも王座に就く資格のない者を国王にはできません。むしろもっと早く決断すべきだったのです。それでも毒杯を与えないだけ、私たちは甘いのですよ。」
「そうですよ。」
スッと、アルバトロス陛下が入ってくる。
「!!!」
「どうしました。親子で話したいというから席を外してみたら、言いたい放題。そもそも、アルバートがああなったのは教育係の責任もあると思いませんか。もちろん、義父なのだからと信頼しすぎた私も問題ですが。王妃を立派に育てたあなたなら、アルバートも立派に育つと思っていたのに。」
「王妃候補の娘と王太子の育て方は違います。それに、あなた方もたった一人の子だからと甘やかしたではありませんか。」
国王の仕事は下々が支えればよい!王妃のように賢くなくともいいのだ!
「………アルバートにはどこの領地もやれない。ああいう風になったのならば、どうしようもない。再教育で変わって欲しいが、更生しないのであれば去勢して幽閉するしかない。」
「去勢!お前もそれでいいのか!!血のつながった孫を抱けぬのだぞ!」
「やむを得ないでしょう。」
「ぐぬぬ…!」
「お父様を教育係にするべきではありませんでしたわ。少なくとも、今の教育体制になって座学だけは成績を上げておりますのよ?内政や外政に影響しない範囲の雑事くらいなら出来そうですわね。文字なら綺麗に書けそうですもの。後は、死ぬまでその体内魔力を有効に使ってもらえるように、毎日魔力を提供させることになりますわ…。」
「王妃の実家といえど、プライド侯爵家を重用するつもりはこれからもない。アルバートへの処遇は決定事項。侯爵をお送りしろ!」
「そんなっ………!」
プライド侯爵はつまみ出されるように追い出された。
伯爵に降爵されるのは、すぐのことだった。
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
オメガだと隠して魔王討伐隊に入ったら、最強アルファ達に溺愛されています
水凪しおん
BL
前世は、どこにでもいる普通の大学生だった。車に轢かれ、次に目覚めた時、俺はミルクティー色の髪を持つ少年『サナ』として、剣と魔法の異世界にいた。
そこで知らされたのは、衝撃の事実。この世界には男女の他に『アルファ』『ベータ』『オメガ』という第二の性が存在し、俺はその中で最も希少で、男性でありながら子を宿すことができる『オメガ』だという。
アルファに守られ、番になるのが幸せ? そんな決められた道は歩きたくない。俺は、俺自身の力で生きていく。そう決意し、平凡な『ベータ』と身分を偽った俺の前に現れたのは、太陽のように眩しい聖騎士カイル。彼は俺のささやかな機転を「稀代の戦術眼」と絶賛し、半ば強引に魔王討伐隊へと引き入れた。
しかし、そこは最強のアルファたちの巣窟だった!
リーダーのカイルに加え、皮肉屋の天才魔法使いリアム、寡黙な獣人暗殺者ジン。三人の強烈なアルファフェロモンに日々当てられ、俺の身体は甘く疼き始める。
隠し通したい秘密と、抗いがたい本能。偽りのベータとして、俺はこの英雄たちの中で生き残れるのか?
これは運命に抗う一人のオメガが、本当の居場所と愛を見つけるまでの物語。
推しの為なら悪役令息になるのは大歓迎です!
こうらい ゆあ
BL
「モブレッド・アテウーマ、貴様との婚約を破棄する!」王太子の宣言で始まった待ちに待った断罪イベント!悪役令息であるモブレッドはこの日を心待ちにしていた。すべては推しである主人公ユレイユの幸せのため!推しの幸せを願い、日夜フラグを必死に回収していくモブレッド。ところが、予想外の展開が待っていて…?
BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。
佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。
「禍の刻印」で生贄にされた俺を、最強の銀狼王は「ようやく見つけた、俺の運命の番だ」と過保護なほど愛し尽くす
水凪しおん
BL
体に災いを呼ぶ「禍の刻印」を持つがゆえに、生まれた村で虐げられてきた青年アキ。彼はある日、不作に苦しむ村人たちの手によって、伝説の獣人「銀狼王」への贄として森の奥深くに置き去りにされてしまう。
死を覚悟したアキの前に現れたのは、人の姿でありながら圧倒的な威圧感を放つ、銀髪の美しい獣人・カイだった。カイはアキの「禍の刻印」が、実は強大な魔力を秘めた希少な「聖なる刻印」であることを見抜く。そして、自らの魂を安定させるための運命の「番(つがい)」として、アキを己の城へと迎え入れた。
贄としてではなく、唯一無二の存在として注がれる初めての優しさ、温もり、そして底知れぬ独占欲。これまで汚れた存在として扱われてきたアキは、戸惑いながらもその絶対的な愛情に少しずつ心を開いていく。
「お前は、俺だけのものだ」
孤独だった青年が、絶対的支配者に見出され、その身も魂も愛し尽くされる。これは、絶望の淵から始まった、二人の永遠の愛の物語。
シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)
子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ
喰われるなんて聞いてないんだが(?)
俺はただ、
いちご狩りに誘われただけだが。
なのに──
誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に
なぜか俺が捕まって食われる展開に?
ちょっと待てい。
意味がわからないんだが!
いちご狩りから始まる
ケンカップルいちゃらぶBL
※大人描写のある話はタイトルに『※』あり
当て馬に転生した俺、メインヒーローに懐かれすぎて物語が崩壊しています ~最強の騎士様、俺じゃなくてヒロインを追いかけてください!~
たら昆布
BL
処刑される元貴族に転生していたので婚約破棄して雑用係になった話