33 / 72
あなたはそのままでいいです
パチン。
パチン。
パチン!
「シン様!薔薇の花を摘んでいますよ!」
爺やに言われてはっとなる。
気分転換にスティーブと一緒に庭の手入れをしていたが、うっかり薔薇のつぼみを切り落としていたようだ。
「心ここにあらず、ですか…。」
「ロイが僕のために性教育の再教育を受けてるらしいんだけど……。どう思う?」
「将来のためには必要なことだと存じます。シン様も、婚約者らしくキスや軽いボディタッチくらいはしてほしいのですよね?」
「……そうだけど。そうなんだけど。なんだかもやもやっとするというか。」
シャツの胸のあたりをかき寄せる。
恋愛事ではヘタレなロイ。
あの純朴なところが可愛いって言うか。
こっちが誘惑してどぎまぎしてるのも。
「本、で勉強するくらいだったらいいよ?でも、誰かが相手になって実戦するのは嫌だ。」
こんな気持ち、初めてだ!
僕って、こんなふうにロイに独占欲を持ってたっけ?
ふぁさっ。
「!!?」
「ぷはっ!」
植え込みからロイが現れる。
「ロイ!?」
「ごめん、情けない男でごめんっ。立派な大人の男になるって誓ったのに……!!!」
「ロイ様!どうして逃げるんですか!」
三角眼鏡でひっつめ髪のおばさんがキョロキョロしている。
僕はロイを茂みの中に隠した。
「いらっしゃいませ。確かあなたはロイの教育係のロッテンマイヤー様でしたね。」
「これは、オレリアン公爵。こちらへロイ殿下が逃げ込んだようなのですが、お会いになられませんでしたか?」
「ええ。最近、ロイは僕との結婚に向けて、大人の男になるために勉学に励んでいると。文は来ますが、最近はめっきり会えませんね。いよいよ再来週にこちらで親族を集めてのパーティを開くので、その時には会う予定です。」
どうなされましたか?としれっと首を傾げて見せると、ロッテンマイヤーさんは深いため息をついた。
「本での閨の教育は終わりましたので、実物を見に行こうと、見世物小屋に連れて行ったのです。」
「見世物小屋、ですか?」
「ええ。先日、王女と公爵を拉致し、処罰された西の王子たちですよ。」
「あの王子は女の子になったんですよね。」
「とはいっても、前が機能しなくなってタマがなくなっただけで、形は男ですからね。彼がカナタたちに抱かれているのを見せようかと思ったのですが…。すぐに真っ青な顔になってお逃げになって。」
うあぁ。それは、ロイじゃなくても逃げると思う。
怖いもの見たさの人とかじゃなければ。
「最後に実物は絶対に見せないといけないものなんですか?」
「実践よりは見るだけの方がいいかと思ったのです。知識として備わっても、どのくらい解せばいいのかとか、感覚で知っていただく必要がありますので。」
ふ、と自分の足元のロイを見た。
「ロッテンマイヤー様。人には個人差がありましょう。ロイの教育は僕の体でやった方がいいと思いますよ。」
ね、ロイ。
と、僕はロイの体を茂みから引っ張り上げた。
パチン。
パチン!
「シン様!薔薇の花を摘んでいますよ!」
爺やに言われてはっとなる。
気分転換にスティーブと一緒に庭の手入れをしていたが、うっかり薔薇のつぼみを切り落としていたようだ。
「心ここにあらず、ですか…。」
「ロイが僕のために性教育の再教育を受けてるらしいんだけど……。どう思う?」
「将来のためには必要なことだと存じます。シン様も、婚約者らしくキスや軽いボディタッチくらいはしてほしいのですよね?」
「……そうだけど。そうなんだけど。なんだかもやもやっとするというか。」
シャツの胸のあたりをかき寄せる。
恋愛事ではヘタレなロイ。
あの純朴なところが可愛いって言うか。
こっちが誘惑してどぎまぎしてるのも。
「本、で勉強するくらいだったらいいよ?でも、誰かが相手になって実戦するのは嫌だ。」
こんな気持ち、初めてだ!
僕って、こんなふうにロイに独占欲を持ってたっけ?
ふぁさっ。
「!!?」
「ぷはっ!」
植え込みからロイが現れる。
「ロイ!?」
「ごめん、情けない男でごめんっ。立派な大人の男になるって誓ったのに……!!!」
「ロイ様!どうして逃げるんですか!」
三角眼鏡でひっつめ髪のおばさんがキョロキョロしている。
僕はロイを茂みの中に隠した。
「いらっしゃいませ。確かあなたはロイの教育係のロッテンマイヤー様でしたね。」
「これは、オレリアン公爵。こちらへロイ殿下が逃げ込んだようなのですが、お会いになられませんでしたか?」
「ええ。最近、ロイは僕との結婚に向けて、大人の男になるために勉学に励んでいると。文は来ますが、最近はめっきり会えませんね。いよいよ再来週にこちらで親族を集めてのパーティを開くので、その時には会う予定です。」
どうなされましたか?としれっと首を傾げて見せると、ロッテンマイヤーさんは深いため息をついた。
「本での閨の教育は終わりましたので、実物を見に行こうと、見世物小屋に連れて行ったのです。」
「見世物小屋、ですか?」
「ええ。先日、王女と公爵を拉致し、処罰された西の王子たちですよ。」
「あの王子は女の子になったんですよね。」
「とはいっても、前が機能しなくなってタマがなくなっただけで、形は男ですからね。彼がカナタたちに抱かれているのを見せようかと思ったのですが…。すぐに真っ青な顔になってお逃げになって。」
うあぁ。それは、ロイじゃなくても逃げると思う。
怖いもの見たさの人とかじゃなければ。
「最後に実物は絶対に見せないといけないものなんですか?」
「実践よりは見るだけの方がいいかと思ったのです。知識として備わっても、どのくらい解せばいいのかとか、感覚で知っていただく必要がありますので。」
ふ、と自分の足元のロイを見た。
「ロッテンマイヤー様。人には個人差がありましょう。ロイの教育は僕の体でやった方がいいと思いますよ。」
ね、ロイ。
と、僕はロイの体を茂みから引っ張り上げた。
あなたにおすすめの小説
BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。
佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。
薄幸な子爵は捻くれて傲慢な公爵に溺愛されて逃げられない
くまだった
BL
アーノルド公爵公子に気に入られようと常に周囲に人がいたが、没落しかけているレイモンドは興味がないようだった。アーノルドはそのことが、面白くなかった。ついにレイモンドが学校を辞めてしまって・・・
捻くれ傲慢公爵→→→→→貧困薄幸没落子爵
最後のほうに主人公では、ないですが人が亡くなるシーンがあります。
地雷の方はお気をつけください。
ムーンライトさんで、先行投稿しています。
感想いただけたら嬉しいです。
兄様の親友と恋人期間0日で結婚した僕の物語
サトー
BL
スローン王国の第五王子ユリアーネスは内気で自分に自信が持てず第一王子の兄、シリウスからは叱られてばかり。結婚して新しい家庭を築き、城を離れることが唯一の希望であるユリアーネスは兄の親友のミオに自覚のないまま恋をしていた。
ユリアーネスの結婚への思いを知ったミオはプロポーズをするが、それを知った兄シリウスは激昂する。
兄に縛られ続けた受けが結婚し、攻めとゆっくり絆を深めていくお話。
受け ユリアーネス(19)スローン王国第五王子。内気で自分に自信がない。
攻め ミオ(27)産まれてすぐゲンジツという世界からやってきた異世界人。を一途に思っていた。
※本番行為はないですが実兄→→→→受けへの描写があります。
※この作品はムーンライトノベルズにも掲載しています。
ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。
元執着ヤンデレ夫だったので警戒しています。
くまだった
BL
新入生の歓迎会で壇上に立つアーサー アグレンを見た時に、記憶がざっと戻った。
金髪金目のこの才色兼備の男はおれの元執着ヤンデレ夫だ。絶対この男とは関わらない!とおれは決めた。
貴族金髪金目 元執着ヤンデレ夫 先輩攻め→→→茶髪黒目童顔平凡受け
ムーンさんで先行投稿してます。
感想頂けたら嬉しいです!
【完結】悪妻オメガの俺、離縁されたいんだけど旦那様が溺愛してくる
古井重箱
BL
【あらすじ】劣等感が強いオメガ、レムートは父から南域に嫁ぐよう命じられる。結婚相手はヴァイゼンなる偉丈夫。見知らぬ土地で、見知らぬ男と結婚するなんて嫌だ。悪妻になろう。そして離縁されて、修道士として生きていこう。そう決意したレムートは、悪妻になるべくワガママを口にするのだが、ヴァイゼンにかえって可愛らがれる事態に。「どうすれば悪妻になれるんだ!?」レムートの試練が始まる。【注記】海のように心が広い攻(25)×気難しい美人受(18)。ラブシーンありの回には*をつけます。オメガバースの一般的な解釈から外れたところがあったらごめんなさい。更新は気まぐれです。アルファポリスとムーンライトノベルズ、pixivに投稿。
【完結】転生した悪役令息は、お望み通り近付きません
カシナシ
BL
「お前など、愛す価値もない」
ディディア・ファントム侯爵令息が階段から落ちる時見たのは、婚約者が従兄弟を抱きしめている姿。
(これって、ディディアーーBLゲームの悪役令息じゃないか!)
妹の笑顔を見るためにやりこんでいたBLゲーム。引くほどレベルを上げた主人公のスキルが、なぜかディディアに転生してそのまま引き継いでいる。
スキルなしとして家族に『失敗作』と蔑まれていたのは、そのスキルのレベルが高すぎたかららしい。
スキルと自分を取り戻したディディアは、婚約者を追いかけまわすのを辞め、自立に向けて淡々と準備をする。
もちろん元婚約者と従兄弟には近付かないので、絡んでこないでいただけます?
十万文字程度。
3/7 完結しました!
※主人公:マイペース美人受け
※女性向けHOTランキング1位、ありがとうございました。完結までの12日間に渡り、ほとんど2〜5位と食い込めた作品となりました!あああありがとうございます……!。゚(゚´Д`゚)゚。
たくさんの閲覧、イイね、エール、感想は、作者の血肉になります……!(o´ω`o)ありがとうございます!(●′ω`人′ω`●)
転生したら同性の婚約者に毛嫌いされていた俺の話
鳴海
BL
前世を思い出した俺には、驚くことに同性の婚約者がいた。
この世界では同性同士での恋愛や結婚は普通に認められていて、なんと出産だってできるという。
俺は婚約者に毛嫌いされているけれど、それは前世を思い出す前の俺の性格が最悪だったからだ。
我儘で傲慢な俺は、学園でも嫌われ者。
そんな主人公が前世を思い出したことで自分の行動を反省し、行動を改め、友達を作り、婚約者とも仲直りして愛されて幸せになるまでの話。