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猫城主とお毒見役
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ほとんどのことは猫様の御意のままに、だが、食べ物だけは別だ。
人間の食べ物を食べたがる時だけはきっちり線引きする。
飼い主兼臣下は、今度はお毒見役となり、厳しく食べ物を選別する。
塩分にミネラル(過剰になると病気の元)、猫にとっては毒になる野菜、お菓子。
猫には危険な食べ物が多い。
ママが食べてるとおいしいものに違いないと思って食べたがる。
猫たちにとって猛毒の玉ねぎとかチョコレートとかは幸い欲しがらないが、魚となると別。特にサバの塩焼き。
魚といえば僕たちのものと思っているから、真剣バトルだ。
どんどん攻めてくる前脚や鼻を押し戻したり手で囲って魚を守ったり。ディフェンスに全神経を集中するため食べた気もしない。
意地悪してるんじゃないんだよ。
縁があってうちに来てくれた君たちとなるべく長く一緒にいたいからだよ、とどうにかして伝えたい。
食べ物に気をつける。有害なものは食べさせない。
基本中の基本。でも、この基本がなかなか難しい。
なにせ、猫にとって視界にあるあらゆる物が食べ物候補。
ジョルジュは海苔を食べたがる。
12年前家の近くを2、3日さまよっていて、おいでと言われたらおとなしく
家に入ってきてゴロゴロ言いながらすり寄ってきたジョルジュ。
そんなに人懐こいからには元飼い猫で、飼えなくなって捨てられたか迷子になって帰れなくなったかのどちらかだと思う。
海苔好きは、前の家で海苔を与えられていたからだろう。
海苔のミネラルは人間にはありがたく、猫には結石の元。
どうしても欲しがる時は細長い味付け海苔を0.5枚あげるが、それですまそうとしても隙を見せると爪を引っかけて全部盗るから大変だ。
ルネはルネで、わずかな匂いで油を嗅ぎつけ、マヨネーズを容器の上から噛み跡の穴だらけにしてくれた。現在、我が家のマヨネーズのストックはパスタ保存用の細長い筒に入っている。
人間の食べるものは基本的に食べさせないようにしているが、例外もある。
プレーンヨーグルトを小さじの端にちょびっととか、ココナッツオイルをちょびっととか。
ヨーグルトはそこまで人気がないが、ココナッツオイルはふたを開ける音がするとキッチンに待ちの行列ができるほどの大人気だ。
SDGsが声高に叫ばれるずっと以前から、私のモットーはSDGsに沿ったものだった。
「賞味期限は参考程度」
生ものと乳製品以外は、一週間くらい気にしない。
そんな私でも、猫の食べ物には気を使う。
カリカリなら多少期限を過ぎてもOKだが、ウェットフードは期限内厳守。
以前、某有名メーカーの猫缶を開けたら賞味期限内だったのに表面が白カビに覆われていたことがあった。
缶の密封が不完全だったのだろう。
水分の多いものは危険、と学習した。
現在、猫たちにはカビや腐敗菌の発生しにくい陶器の皿でご飯をあげている。
終わったらその都度、香料着色料無添加のヤシの実洗剤で洗う。
人間用と分けて猫専用に使うのは、スリコで買った猫型スポンジ。
くすみカラーで替え時がよくわからない。
ケバが立って顔がちょっとホラーになったら取り替えている。
間違っても、界面活性剤ぎとぎとの洗剤が沁みた人間用スポンジは使わない。
おやつに使うプラスティックの皿も毎回洗う。
カリカリのおやつなら水洗い、ちゅーるなら洗剤洗い。
神経質になりすぎかもしれないが、無頓着よりはいいと思っている。
健康に悪いものが体内に入ったら、体の小さい猫の方が回りが早いので、人間
より危険。
昭和生まれ、体重50キロ越えの人間なら抵抗力もあるし、何か起こってもな
んとかなる。対処法もある程度知っている。
猫の方がずっとデリケートだし、具合が悪くなっても治してくれと言ってく
るわけではないのでより気を配ってあげないと。
猫のせいで起こる病気もあるようだが、幸い私はまだかかったことがない。
一つだけ、陽気になって意味もなく笑う笑い茸中毒に似た症状になることがある。
これは『にゃんにゃこ性多幸症』といって中毒性も後遺症もないので安心だ。
人間の食べ物を食べたがる時だけはきっちり線引きする。
飼い主兼臣下は、今度はお毒見役となり、厳しく食べ物を選別する。
塩分にミネラル(過剰になると病気の元)、猫にとっては毒になる野菜、お菓子。
猫には危険な食べ物が多い。
ママが食べてるとおいしいものに違いないと思って食べたがる。
猫たちにとって猛毒の玉ねぎとかチョコレートとかは幸い欲しがらないが、魚となると別。特にサバの塩焼き。
魚といえば僕たちのものと思っているから、真剣バトルだ。
どんどん攻めてくる前脚や鼻を押し戻したり手で囲って魚を守ったり。ディフェンスに全神経を集中するため食べた気もしない。
意地悪してるんじゃないんだよ。
縁があってうちに来てくれた君たちとなるべく長く一緒にいたいからだよ、とどうにかして伝えたい。
食べ物に気をつける。有害なものは食べさせない。
基本中の基本。でも、この基本がなかなか難しい。
なにせ、猫にとって視界にあるあらゆる物が食べ物候補。
ジョルジュは海苔を食べたがる。
12年前家の近くを2、3日さまよっていて、おいでと言われたらおとなしく
家に入ってきてゴロゴロ言いながらすり寄ってきたジョルジュ。
そんなに人懐こいからには元飼い猫で、飼えなくなって捨てられたか迷子になって帰れなくなったかのどちらかだと思う。
海苔好きは、前の家で海苔を与えられていたからだろう。
海苔のミネラルは人間にはありがたく、猫には結石の元。
どうしても欲しがる時は細長い味付け海苔を0.5枚あげるが、それですまそうとしても隙を見せると爪を引っかけて全部盗るから大変だ。
ルネはルネで、わずかな匂いで油を嗅ぎつけ、マヨネーズを容器の上から噛み跡の穴だらけにしてくれた。現在、我が家のマヨネーズのストックはパスタ保存用の細長い筒に入っている。
人間の食べるものは基本的に食べさせないようにしているが、例外もある。
プレーンヨーグルトを小さじの端にちょびっととか、ココナッツオイルをちょびっととか。
ヨーグルトはそこまで人気がないが、ココナッツオイルはふたを開ける音がするとキッチンに待ちの行列ができるほどの大人気だ。
SDGsが声高に叫ばれるずっと以前から、私のモットーはSDGsに沿ったものだった。
「賞味期限は参考程度」
生ものと乳製品以外は、一週間くらい気にしない。
そんな私でも、猫の食べ物には気を使う。
カリカリなら多少期限を過ぎてもOKだが、ウェットフードは期限内厳守。
以前、某有名メーカーの猫缶を開けたら賞味期限内だったのに表面が白カビに覆われていたことがあった。
缶の密封が不完全だったのだろう。
水分の多いものは危険、と学習した。
現在、猫たちにはカビや腐敗菌の発生しにくい陶器の皿でご飯をあげている。
終わったらその都度、香料着色料無添加のヤシの実洗剤で洗う。
人間用と分けて猫専用に使うのは、スリコで買った猫型スポンジ。
くすみカラーで替え時がよくわからない。
ケバが立って顔がちょっとホラーになったら取り替えている。
間違っても、界面活性剤ぎとぎとの洗剤が沁みた人間用スポンジは使わない。
おやつに使うプラスティックの皿も毎回洗う。
カリカリのおやつなら水洗い、ちゅーるなら洗剤洗い。
神経質になりすぎかもしれないが、無頓着よりはいいと思っている。
健康に悪いものが体内に入ったら、体の小さい猫の方が回りが早いので、人間
より危険。
昭和生まれ、体重50キロ越えの人間なら抵抗力もあるし、何か起こってもな
んとかなる。対処法もある程度知っている。
猫の方がずっとデリケートだし、具合が悪くなっても治してくれと言ってく
るわけではないのでより気を配ってあげないと。
猫のせいで起こる病気もあるようだが、幸い私はまだかかったことがない。
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