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城の中に入ってみるとリョウさんとミサキ君が言った通り中は広く作りていて慣れるまでは、一人で行動したら迷子になりそうな広さだった。
城の中は沢山の風景画が多く飾ってあり、不思議と絵を見ているだけでも心が落ち着くようなそんな気持ちになる。
「ここが陛下のお部屋です」
壁に飾ってある絵を見ながら歩いていたらいつの間にか陛下=お父さんのお部屋にやってきたの。
(なんか……緊張してきたかも……)
「陛下、コトハ姫をお連れしました」
「ご苦労、お入りなさい」
「はい。さぁ、コトハ姫」
「は、はい」
リョウさんとミサキ君にお父さんのお部屋まで案内してもらっていざ、会うとなると一気に緊張がマックスになる……。
(ど……どうしよう。いろんな気持ちがあって……混乱しているよ)
ようやく決心がついて私はドアをのノブを掴んで部屋の中に入ってみる。部屋の作りはシンプルであるがテーブルとソファーが置いてあってソファーに座っているお父さんを初めて見た。
「大きくなったなぁ、コトハ。コトハに会えて嬉しいよ」
「……」
私は言葉を失った。初めて自分の父親、お父さんの姿を見た。髪の色は紫色で瞳は青色だった。
王の象徴である冠は頭の上にはなく、その代わりに赤いローブを付けていた。胸元には、この国のフィール国のシンボルかな、この葉の形をしたブローチが付いていたの。
背はあまり高いとは言えないけどとても優しそうな表情をした人だった。
「リョウ、ミサキ。本当にご苦労だった。しばらくコトハと二人で話をしたい。呼ぶまで下がってくれないか」
「はい、陛下」
「それと今度はスズも一緒に来てくれ」
「「はい」」
三人の会話を聞いていて『スズ』って誰だろうと思った。
「「失礼します」」
リョウさんとミサキ君の二人は部屋から出ていった。
少しの間、そして沈黙が流れた。その場でずっと立っていた私はお父さんに言われるままソファーに座ったの。お父さんと向き合う形で。
「本当に大きくなったなぁ、コトハ。よく顔を見せておくれ」
ずっと下を向いていた私は、お父さんの言葉にゆっくりと顔を上げてまじまじとお父さんの顔を見た。顔を見ていたらお父さんの顔が寂しそうな表情になったの。
「やっぱり……私や母親の事は覚えていないのか?」
「も、申し訳ありません。お母様やお父様の姿はなんとなく、夢で見たことが。少しずつ……思い出していると思うんですが……」
「そうか。じゃあまずは自己紹介からだなぁ。私はリン•リアナイト。好きなように呼んでも構わない、コトハ」
「はい……お父様」
「それでいいのかい?」
「はい」
「そうか」
お父さん、ううん、お父様と話し込んでいたらいつの間にか緊張していたのが消えていて、自然と笑顔が出ていたの。
私が緊張していたのがお父様には分かっていたみたいで、今は私が緊張していないと判断して私の手を優しく包み込んでの。
「コトハはやっぱり、ミヤビに似ているよ。特にコトハの笑顔は母親そっくりだ」
「そうなんですか?」
「あぁ、よく似ているよ。……コトハ、今まで寂しい思いをさせてしまってすまない」
「いいえ、お父様。私は優しい人達に囲まれて寂しい思いはしませんでした」
「そうか。いつか、きっとその人達にお礼を言いたいなぁ」
「きっと喜んでくれます」
私は微笑んだ。本当に自分のお父様なんだと嬉しくって。
城の中は沢山の風景画が多く飾ってあり、不思議と絵を見ているだけでも心が落ち着くようなそんな気持ちになる。
「ここが陛下のお部屋です」
壁に飾ってある絵を見ながら歩いていたらいつの間にか陛下=お父さんのお部屋にやってきたの。
(なんか……緊張してきたかも……)
「陛下、コトハ姫をお連れしました」
「ご苦労、お入りなさい」
「はい。さぁ、コトハ姫」
「は、はい」
リョウさんとミサキ君にお父さんのお部屋まで案内してもらっていざ、会うとなると一気に緊張がマックスになる……。
(ど……どうしよう。いろんな気持ちがあって……混乱しているよ)
ようやく決心がついて私はドアをのノブを掴んで部屋の中に入ってみる。部屋の作りはシンプルであるがテーブルとソファーが置いてあってソファーに座っているお父さんを初めて見た。
「大きくなったなぁ、コトハ。コトハに会えて嬉しいよ」
「……」
私は言葉を失った。初めて自分の父親、お父さんの姿を見た。髪の色は紫色で瞳は青色だった。
王の象徴である冠は頭の上にはなく、その代わりに赤いローブを付けていた。胸元には、この国のフィール国のシンボルかな、この葉の形をしたブローチが付いていたの。
背はあまり高いとは言えないけどとても優しそうな表情をした人だった。
「リョウ、ミサキ。本当にご苦労だった。しばらくコトハと二人で話をしたい。呼ぶまで下がってくれないか」
「はい、陛下」
「それと今度はスズも一緒に来てくれ」
「「はい」」
三人の会話を聞いていて『スズ』って誰だろうと思った。
「「失礼します」」
リョウさんとミサキ君の二人は部屋から出ていった。
少しの間、そして沈黙が流れた。その場でずっと立っていた私はお父さんに言われるままソファーに座ったの。お父さんと向き合う形で。
「本当に大きくなったなぁ、コトハ。よく顔を見せておくれ」
ずっと下を向いていた私は、お父さんの言葉にゆっくりと顔を上げてまじまじとお父さんの顔を見た。顔を見ていたらお父さんの顔が寂しそうな表情になったの。
「やっぱり……私や母親の事は覚えていないのか?」
「も、申し訳ありません。お母様やお父様の姿はなんとなく、夢で見たことが。少しずつ……思い出していると思うんですが……」
「そうか。じゃあまずは自己紹介からだなぁ。私はリン•リアナイト。好きなように呼んでも構わない、コトハ」
「はい……お父様」
「それでいいのかい?」
「はい」
「そうか」
お父さん、ううん、お父様と話し込んでいたらいつの間にか緊張していたのが消えていて、自然と笑顔が出ていたの。
私が緊張していたのがお父様には分かっていたみたいで、今は私が緊張していないと判断して私の手を優しく包み込んでの。
「コトハはやっぱり、ミヤビに似ているよ。特にコトハの笑顔は母親そっくりだ」
「そうなんですか?」
「あぁ、よく似ているよ。……コトハ、今まで寂しい思いをさせてしまってすまない」
「いいえ、お父様。私は優しい人達に囲まれて寂しい思いはしませんでした」
「そうか。いつか、きっとその人達にお礼を言いたいなぁ」
「きっと喜んでくれます」
私は微笑んだ。本当に自分のお父様なんだと嬉しくって。
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