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好きが大きくなっていく

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焼肉屋さんを出て、ニシ先輩のBARへ行くことにした
情報をくれたお礼をしなきゃねって
伺うことをLINEで告げると即OKの返信がきた

ネックレスをつけてくれたアナタは嬉しそうに話しながら隣を歩く
「美味しかったですねー、頼みすぎちゃったけど^ ^」
「お腹いっぱいだね!見て!ボタンはち切れそう!」
E武器を強調してみる
「いやいや、今日も全然食べてなかったじゃないですか(笑)」
私の目を見て微笑んでくれる
ミサイル攻撃は効果なし
手すら繋いではくれないのね・・・

でもね
去年まではシングルベルに山ちゃんでワインを飲んでたけど、今年はアナタが隣に居てくれる
胸が熱くなって、ずっと鼓動が早いのが分かる

ドキドキってよりも

ギュッと胸が苦しくなる感じ


ニシ先輩は私たちを快く迎えてくれた
私もちょくちょく来るから他のお客さんもちらほら顔馴染み
常連で知り合いのタカコさんも快く向かえてくれた

ちょっとだけ心配だったのはニシ先輩の方
既にアナタのことを好きだって気持ちは知ってるし色々と相談もしてた
でも、昔だけど、先輩から迫られたことがあったから

そんな心配は必要なかった
先輩は
「こいつ良いやつだから、よろしく頼むね」
ってアナタを気に入ってくれてたみたい
「どこで知り合ったの?」
「どこで働いてるの?」
「付き合ってるの?」
「転職?ウチで働く?」
ちょっと質問が多かったけどね(^^;;
BARは年下のソノ君と2人で回してるから5組もお客さんが入っているとそれなりに忙しそう

勝手知ったる私はアナタのお酒を作って、アナタも私に作ってくれる
「お酒入れすぎ!」
「すみません!段々濃くしようかと(笑)」
「私を酔わせてどうするのかなぁ?」
マッカランは私にはキツイからハイボールにしてもらって、アナタも合わせてくれてる

ユウ君と私
いっぱい喋って笑って歌って
騒いで、周りのお客さんに迷惑かけて
2人、保存写メを見せ合ったりするときなんか、顔が近づくから、火照った頬が更に熱くなるのが自分でも分かる

そろそろ終電
あっという間の2時間

もっとアナタと居たい

もっとアナタと話してたい

けど
「そろそろ終電だね、帰ろっか?」
「もうそんな時間か、帰りましょっか!」
「せんぱーい、帰りまーす!」
「ありがとね!また来てよ!で、お2人どこに帰るんだい?( ̄∀ ̄)」
おい!先輩‼︎


BARを出て
「ちょっとドンキ寄っても良い?」
特に買いたい物があった訳じゃない
少しでもアナタと長く一緒に居たかったの
アナタは仲間とクリパをやるって言うからちょっとした仮装グッズを探してまわる
一応かぶり物的なのを買ってドンキを出た

「終電、間に合うか分からないからタクシーで帰ろっか?」
タクシー乗り場は混んでるだろうから穴場のタクシー拾いポイントで手を挙げ、私が奥へ乗り込む


さぁ、アナタはどうするかな?



車内

って凄く近い


手に、肩に、触れるチャンス?



いくら酔っててもそれは出来なかった

私の意気地なしT_T

と言うか、やったら引くよね



話しをすることに
「楽しかった?」
「焼肉もBARも良かったです、ありがとうございました、最初変な相談ですみませんでした」
「私、アナタが好きだから行ったのよ^ ^」
「あはは、それ、いろんな人に言ってるでしょ?ケイさんからも聞きましたよ?」

どう言う意味だったのかなぁ?

アナタのことが好きなことはいろんな人に相談したりもしてるけど
ケイ君もその1人

ずっと引っかかっているのは
ケイ君から
「あの人、同棲してる人いますよ?」
って・・・
真意を確かめることなんて出来ないし、知りたくなかった

私との時間を考えれば、デマでしょ?ってスルーしてた

彼のことを言ってるのかしら?
でも、そもそも私が誰かを好きになるなんてことこそレア
他の人に対して「好き」なんて言わないよ?


ちょっとカマをかけてみる
「いつかユウ君は私から離れて行っちゃうんだろうなぁー、いつかフラれちゃうんだろうなぁー?」
って

「僕はマリアさんが離れて行かない限り離れることはないよ?大丈夫だよ!」

・・・


!!!


嬉しすぎて吐くかと思った


涙が溢れないように俯き、
恥ずかし過ぎるから
「ホントかなぁー?(笑)」
って笑って話題を変える

「タクシーで帰るのよ?行き先変えてもらおっかなぁー?送りオオカミになっちゃおっかなぁ(笑)」
って

「逆に!?まぁ、そんなことしない人って知ってるよ(笑)」

ちょっと!どういう意味よ!


私たちの住む街までは距離あるはずなのに、あっという間に着いてしまった
運転手さん、何か、すみません

別れ際、プレゼントのお返しにクリパでの写メを送ってねっておねだりをして、お互い
「今日はありがとう」
で普通に家路へ着いてしまった


あ~あぁ・・・

何事もなく終わっちゃったなぁー
聖なる夜!

私って、魅力ないよなぁ~


そりゃそうだよね
若いアナタが私を女として見ることなんて無いんだよね!

悔しー!!!


「今日は本当にありがとう御座いました‼︎」

ユウ君から先にお礼のLINEをもらったのは嬉しかったけどねっ


冷えたベッドで枕に顔を埋め、さっきまでのアナタを想い返す


1年の中でも大切な日


アナタが私と過ごしてくれたのは夢じゃないもん!


でも、

なんで私と過ごしてくれたの?

私しか頼める人いなかったって本当?



愛おしくて、切ない時間

どんどんアナタが好きになるよ


もう、

好きで好きで仕方がないよ



ねぇ、

アナタが恋しいよ、


ねぇ、

この気持ちはもう消えないよ、



ねぇ、、


胸が苦しいよ、





ねぇ、、、



ねぇ、、、



会いたいよ、、、



ねぇ、、、



ねぇ、、、



涙が止まらないよ、、、
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