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最後のラブレター

週末の新宿

潤んだ視界で歩くのは難しい

知り合いの店に顔を出すとか言ってみたものの、こんな顔で行ける訳ないよね


うろついたって

あてはない


1時間して

心細くて

気が動転してて

ナオ先輩に電話してしまう



出ない



誰か居てほしい夜なのに


出られないナオ先輩に電話して思い出す
西新宿の会員制小料理屋に向かう


狭い店でね
オーナー1人で切り盛りしている
今どき珍しいお店


凄く久しぶりだったけど分かってくれた

先客が2人

人目も憚らず少し話しをさせてもらって

泣かせてもらったの


ナオ先輩からは「何かあったの？」ってLINE入ってたけど「何でもないです、気にしないで下さい」と返したのは0時を回っていた

小料理屋は地下で圏外だったから



終電は地元まで帰れなくて
5駅も手前で降ろされる

とぼとぼ歩いているとレイ君からLINEが入る

「仲良くやれてると思います^ ^
はたから見たらどうなの？って思うかもですが、
そちらはその後どうですか？」


画面が滲んで良く見えない


「キミたちが幸せなら良いよね^ ^

ごめん、私、完全に終わった

少し、誰かに聞いて欲しくて
心細くて
君たちが上手く行ってるのに
ごめんね

気にしないで」


「大丈夫ですか？
俺で良ければ聞き役になりますよっ！」


「今日は私、もうダメ
少し、話し良い？」


支離滅裂な深夜2時


40分以上も私の泣き声を聞かせてしまった


申し訳なかった


けど

少し救われる




あぁ


終わったんだ



結局

その後もアナタからの連絡は来ない


西新宿の小料理屋では
「素敵な恋ができて良かったじゃないですか」
って


レイ君からは
「じゃあ、次は私たちの面倒みてください」
って


ケイ君からは
「早く帰ってこい！」
って


ニシ先輩からは
「逢いたいよー」
って



でも、

アナタからだけは

何一つ

連絡は来なかった




もう、


あれから


何ヶ月経っただろう？


何度も

LINEを入れたくなったけど


もう

こんなに辛いのは・・・


もう

こんなに愛するのは・・・



だから

今は

そっと

心を落ち着かせるまで


まだ


何ヶ月


何年かかるか分からない


けど

最後は私が望んだこと


いつかは

いつかはアナタを私から離してあげなきゃ

いけなかったから・・・




アナタの時間をもらってしまったこと

本当にごめんなさい



アナタを傷つけてしまったこと

本当にごめんなさい



アナタを愛してしまったこと

本当にごめんなさい





ドキドキしたりハラハラしたり

心がキュンとしたり

ヤキモチしたり

妄想したりで

心がギュっとなったり


楽しく会話したり

映画観たり

買い物したり

ご飯食べて、

お酒飲んで、



一緒に居てくれたこと


淡い

純粋な恋をさせてもらったこと

私の世界を彩ってくれたこと


全てを感謝してます


今まで

本当に

本当にありがとう



恋をさせてもらったこと

愛させてもらったこと




ありがとう・・・



ごめんなさい・・・



ありがとう・・・





アナタの幸せを


心から願っている者より