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第二章 学園の章
2ページ目 学園長
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二人は学園の中に入った。
学園に入ると、流石は王都だった。
建物の中身も立派だった、学校と言うよりも宮殿みたいな構造に近かった。
周りは清潔な白い壁に広間には赤いカーペットが敷かれ真っすぐ続いていた。
「なんだ、ここは誰かの貴族の家なのか?」
「いや、そういう感じではないみたいだよ、スピカ」
そう二人はつい周りを眺めてしまったが
奥の方を見てみると、受付らしい人が立っていた。
学校と言うより、貴族が作った冒険者ギルドだった。
シャルが先頭に立ち、スピカは後ろから腕をパタパタさせなが後ろに付いて行く。
受付の女性が二人に気づくと礼儀正しく笑顔で挨拶をする。
「いっらしゃいませ、何かご用件でしょうか?」
見た目は普通の受付嬢だが動きの動作に一つも無駄は無く、手慣れの\"戦士\"だと分かる。
素人の目ならきっと気づかないだろう、"スピカ"でさえ油断しているのだから。
シャルは人を殺す為に何万人の人間と魔人を観察し続けた結果だった。
それがシャルの"イマジナリティスキル(架空技能)"、異常なまでに卓越した行動で覚えられる、本来は存在しない筈の架空のスキル"観察眼"だった。
シャルは一歩前に出て受付嬢に話しかけた。
「あのこちらの学園に入学しに来たんですが?」
「はい、学園への入学のご希望ですね、この時期ですと何か招待状などの証明できる物はないでしょうか?」
「あぁ、それなら・・・、スピカ」
そう言って、学園を物珍しげに見ているスピカを呼ぶ。
スピカはシャルの声に気づき、受付嬢の所まで招待状を取り出しながら渡す。
受付嬢は何やら特殊な眼鏡で何かを確認するように手紙を見つめる。
しばらくして、確認が取れたのか受付嬢は微笑みながら案内させようとした。
「確認が取れましたので、学園長の所までご案内させていただきます、お連れの方がいかがなさいましょう?」
受付嬢はスピカにそう言って、同行させるかどうかを聞く。
「えぇ、もちろんよ」
「かしこまりました、ではこちらへ」
二人は受付嬢に案内されてついて行く。
赤い絨毯に敷かれた長い廊下を進む、シャルはガラス張りの窓を景色を見つめる。
外を見れば、上級生であろうと人達が模擬戦闘訓練をしていた。
思ってた以上に今の時代の教育はしっかりしているようだ。
生徒達の動きは悪くなかった、どの生徒もしっかり授業を受けているのが分かる。
「ほー、意外としっかりしてるのだな」
「そうですね、学園長は特殊な方なので・・・」
スピカも外を見ていて、今の時代は意外と戦いなれをしているのだなと言わんばかりの顔をしていた。
そして、受付嬢はなにか含みがあるような言い方をしていた。
シャルは学園長はどんな人なのかを興味が沸いた。
"これだけの精鋭"をどうやって集めたのかを
そう思うと顔がにやけてしまう
どうやって"殺してやろうか"
そして、直ぐに我にシャルは我に返った、あまりにも強者たち集まっているせいでシャルの感情が揺さぶられてしまった。
その高ぶる感情を抑えつつ、しばらくして歩いていると一際大きい扉の前に着く、どうやらここが学園長室のようだ
すると、受付嬢は扉にノックをした。
「学園長、入学希望者のスピカ=レイジェルト様がお見えになっています」
すると、扉越しから厳格そうな声が聞こえる。
「入れ」
そう言って、受付嬢は失礼しますと一声言って、部屋の中に入るように促した。
「失礼するわ」
「失礼します」
二人は部屋に入って、受付嬢は扉前に待機した。
部屋の先には高価そうな机の前に沢山の書類に囲まれて仕事をしている、30代ぐらいで白髪交じりで無精髭を生やした男がいた。
男はいったんペンを置いて立ち上がり、着ていたスーツを直してスピカに近づいて話しかける。
「初めまして、スピカ=レイジェルさん、私はここの学園長をしているハグルマという、よろしく頼む」
ハグルマと名乗る男がスピカにお辞儀して挨拶を交わす。
そこでハグルマは初めて気づく、隣に立っていたシャルに
「おや、そちらの方は?」
「私の連れよ、彼の名前はシャル=クロエ、一応シーフよ」
「ふむ、シーフか・・・」
ハグルマはシャルを観察するように見ていた。
スピカは観察途中のハグルマに話しかける。
「別に学園は興味ないけど、シャルと一緒に入学させてくれるなら良いわよ?」
そう言って、ハグルマはその条件を聞くと笑う
「ハハ、この名も知らぬ男をこの学園に入学とは、大賢者の貴方様ならまだしも、シーフ"ごとき"の彼が入学と?申し訳ないが彼には他の学校に行ってもらったほうが良いだろう」
そう言って、シャルを少し小馬鹿したように言う。
スピカはその瞬間に殺気だてる、スピカの魔力で全身にピリピリするような感じがした。
後ろの受付嬢は殺気に敏感なのか構えてしまう、しかしハグルマは依然として涼しい顔をする。
「ほぉ、我の連れを馬鹿にするとは良い度胸だな」
「なら、その強さを証明できるのか?」
証明・・・、つまりそれは
「あぁ、証明できるぞ、少なくとも私よりも強いという事を言っておこう」
「ハハ、ご冗談を」
さりげなく、スピカが自分よりもシャルの方が強い事を宣言する。
シャルは本人は少なくとも今の俺ではスピカには勝てないと思っている。
だが、それは信じられないかのように笑うハグルマであった、その態度で続けているとスピカが暴れかねないと思いシャルが間に入って話す事になった。
「スピカ、落ち着け・・・」
「でも、シャルよ!我は悔しいぞ!こやつは見た目で判断しているのだぞ!?」
「まぁ、それは仕方ない事だ、今回は彼の観察する目は節穴だという事だ」
「何?」
ハグルマの眉がピクリと動いた、余程自分の眼に自信があったのか、彼の目が鋭くなる。
正直、シャルはハグルマの見下す態度に苛立っていた、誰しも見下されていれば嫌な気分になる。
なら、ハグルマに証明すればいいんだな?と思いシャルはハグルマに条件を提示した。
「なら、勝負をしよう」
「勝負?君がかい?」
「あぁ、証明すればいいんだろう?ならそこにいる受付嬢と模擬戦闘させてくれ」
「ハハ、受付嬢と?ご冗談を・・・」
「隠しても無駄だぞ」
その言葉に反応した彼は何か感心するかのように考え込む
それに冒険者になる為にはここで入学しなければならない
なら力を証明させ納得させるしかないと考えた。
「先ほど、そこの受付嬢はスピカ殺気を放った瞬間に首を誤って首を落とそうとしたのも分かっているんだ、あんなに早い反応できるのは早々できない、かなり手慣れた剣士か勘が良い戦士ぐらいだろう」
「・・・ッ!?」
「まぁ、自分の命の危機を感じれば誰しも反応するだろう」
「ほぉ、目は優れているようだな」
先ほど、物凄い殺気を放っていたスピカに対し、その殺気に圧倒はされていたが微かに違う殺気が混じっていたのシャルは察知し気づいた。
その殺気を辿れば受付嬢のものだと見逃さなかった。
普段から様々な殺気に囲まれている彼にとっては造作でもなかった。
ハグルマはそう感心するように頷いた。
「しかし、強さは別だ。良いだろう、そこまで言うのなら受付嬢のメリエと戦うが良い、そして証明して見せよ」
そう言って、ハグルマは指を鳴らすと一瞬で違う景色と場所に飛ばされた。
「ここは学園の訓練所だ、君達はここで戦ってもらおう」
そう言って、いつの間にかハグルマの隣に気だるそうな男性が立っていた。
「なんすか学園長、俺休憩なんですけど・・・」
「すまないな、今から入学試験の審判してもらいたい」
「また、急っすねぇ・・・、わかりやしたよぉー」
そう言って、気だるそうな男性は訓練所の真ん中に立つ。
一見、隙だらけそうな見えるが、隙が無かった。
この学園はつくづく、面白い人が沢山いるようだ。
すると、受付嬢はシャルに挨拶をする。
「改めまして、この学園の受付を担当している、メリエと言います、宜しくお願い致しますね」
「あぁ、俺はシャルだ。お手柔らかにだ・・・」
互いの武器を取り出す。
メリアの武器は片手で持てる斧だ。
「なるほど、シャルさんはシーフなのに珍しい構えをしていますね」
「まぁ、これが俺の戦闘スタイルなんで・・・」
そして、男は手を上げて合図をした。
「それでは始め!」
男はその場で一瞬でいなくなり、学園長の隣に立った。
そして、互いに動き出したのだった。
学園に入ると、流石は王都だった。
建物の中身も立派だった、学校と言うよりも宮殿みたいな構造に近かった。
周りは清潔な白い壁に広間には赤いカーペットが敷かれ真っすぐ続いていた。
「なんだ、ここは誰かの貴族の家なのか?」
「いや、そういう感じではないみたいだよ、スピカ」
そう二人はつい周りを眺めてしまったが
奥の方を見てみると、受付らしい人が立っていた。
学校と言うより、貴族が作った冒険者ギルドだった。
シャルが先頭に立ち、スピカは後ろから腕をパタパタさせなが後ろに付いて行く。
受付の女性が二人に気づくと礼儀正しく笑顔で挨拶をする。
「いっらしゃいませ、何かご用件でしょうか?」
見た目は普通の受付嬢だが動きの動作に一つも無駄は無く、手慣れの\"戦士\"だと分かる。
素人の目ならきっと気づかないだろう、"スピカ"でさえ油断しているのだから。
シャルは人を殺す為に何万人の人間と魔人を観察し続けた結果だった。
それがシャルの"イマジナリティスキル(架空技能)"、異常なまでに卓越した行動で覚えられる、本来は存在しない筈の架空のスキル"観察眼"だった。
シャルは一歩前に出て受付嬢に話しかけた。
「あのこちらの学園に入学しに来たんですが?」
「はい、学園への入学のご希望ですね、この時期ですと何か招待状などの証明できる物はないでしょうか?」
「あぁ、それなら・・・、スピカ」
そう言って、学園を物珍しげに見ているスピカを呼ぶ。
スピカはシャルの声に気づき、受付嬢の所まで招待状を取り出しながら渡す。
受付嬢は何やら特殊な眼鏡で何かを確認するように手紙を見つめる。
しばらくして、確認が取れたのか受付嬢は微笑みながら案内させようとした。
「確認が取れましたので、学園長の所までご案内させていただきます、お連れの方がいかがなさいましょう?」
受付嬢はスピカにそう言って、同行させるかどうかを聞く。
「えぇ、もちろんよ」
「かしこまりました、ではこちらへ」
二人は受付嬢に案内されてついて行く。
赤い絨毯に敷かれた長い廊下を進む、シャルはガラス張りの窓を景色を見つめる。
外を見れば、上級生であろうと人達が模擬戦闘訓練をしていた。
思ってた以上に今の時代の教育はしっかりしているようだ。
生徒達の動きは悪くなかった、どの生徒もしっかり授業を受けているのが分かる。
「ほー、意外としっかりしてるのだな」
「そうですね、学園長は特殊な方なので・・・」
スピカも外を見ていて、今の時代は意外と戦いなれをしているのだなと言わんばかりの顔をしていた。
そして、受付嬢はなにか含みがあるような言い方をしていた。
シャルは学園長はどんな人なのかを興味が沸いた。
"これだけの精鋭"をどうやって集めたのかを
そう思うと顔がにやけてしまう
どうやって"殺してやろうか"
そして、直ぐに我にシャルは我に返った、あまりにも強者たち集まっているせいでシャルの感情が揺さぶられてしまった。
その高ぶる感情を抑えつつ、しばらくして歩いていると一際大きい扉の前に着く、どうやらここが学園長室のようだ
すると、受付嬢は扉にノックをした。
「学園長、入学希望者のスピカ=レイジェルト様がお見えになっています」
すると、扉越しから厳格そうな声が聞こえる。
「入れ」
そう言って、受付嬢は失礼しますと一声言って、部屋の中に入るように促した。
「失礼するわ」
「失礼します」
二人は部屋に入って、受付嬢は扉前に待機した。
部屋の先には高価そうな机の前に沢山の書類に囲まれて仕事をしている、30代ぐらいで白髪交じりで無精髭を生やした男がいた。
男はいったんペンを置いて立ち上がり、着ていたスーツを直してスピカに近づいて話しかける。
「初めまして、スピカ=レイジェルさん、私はここの学園長をしているハグルマという、よろしく頼む」
ハグルマと名乗る男がスピカにお辞儀して挨拶を交わす。
そこでハグルマは初めて気づく、隣に立っていたシャルに
「おや、そちらの方は?」
「私の連れよ、彼の名前はシャル=クロエ、一応シーフよ」
「ふむ、シーフか・・・」
ハグルマはシャルを観察するように見ていた。
スピカは観察途中のハグルマに話しかける。
「別に学園は興味ないけど、シャルと一緒に入学させてくれるなら良いわよ?」
そう言って、ハグルマはその条件を聞くと笑う
「ハハ、この名も知らぬ男をこの学園に入学とは、大賢者の貴方様ならまだしも、シーフ"ごとき"の彼が入学と?申し訳ないが彼には他の学校に行ってもらったほうが良いだろう」
そう言って、シャルを少し小馬鹿したように言う。
スピカはその瞬間に殺気だてる、スピカの魔力で全身にピリピリするような感じがした。
後ろの受付嬢は殺気に敏感なのか構えてしまう、しかしハグルマは依然として涼しい顔をする。
「ほぉ、我の連れを馬鹿にするとは良い度胸だな」
「なら、その強さを証明できるのか?」
証明・・・、つまりそれは
「あぁ、証明できるぞ、少なくとも私よりも強いという事を言っておこう」
「ハハ、ご冗談を」
さりげなく、スピカが自分よりもシャルの方が強い事を宣言する。
シャルは本人は少なくとも今の俺ではスピカには勝てないと思っている。
だが、それは信じられないかのように笑うハグルマであった、その態度で続けているとスピカが暴れかねないと思いシャルが間に入って話す事になった。
「スピカ、落ち着け・・・」
「でも、シャルよ!我は悔しいぞ!こやつは見た目で判断しているのだぞ!?」
「まぁ、それは仕方ない事だ、今回は彼の観察する目は節穴だという事だ」
「何?」
ハグルマの眉がピクリと動いた、余程自分の眼に自信があったのか、彼の目が鋭くなる。
正直、シャルはハグルマの見下す態度に苛立っていた、誰しも見下されていれば嫌な気分になる。
なら、ハグルマに証明すればいいんだな?と思いシャルはハグルマに条件を提示した。
「なら、勝負をしよう」
「勝負?君がかい?」
「あぁ、証明すればいいんだろう?ならそこにいる受付嬢と模擬戦闘させてくれ」
「ハハ、受付嬢と?ご冗談を・・・」
「隠しても無駄だぞ」
その言葉に反応した彼は何か感心するかのように考え込む
それに冒険者になる為にはここで入学しなければならない
なら力を証明させ納得させるしかないと考えた。
「先ほど、そこの受付嬢はスピカ殺気を放った瞬間に首を誤って首を落とそうとしたのも分かっているんだ、あんなに早い反応できるのは早々できない、かなり手慣れた剣士か勘が良い戦士ぐらいだろう」
「・・・ッ!?」
「まぁ、自分の命の危機を感じれば誰しも反応するだろう」
「ほぉ、目は優れているようだな」
先ほど、物凄い殺気を放っていたスピカに対し、その殺気に圧倒はされていたが微かに違う殺気が混じっていたのシャルは察知し気づいた。
その殺気を辿れば受付嬢のものだと見逃さなかった。
普段から様々な殺気に囲まれている彼にとっては造作でもなかった。
ハグルマはそう感心するように頷いた。
「しかし、強さは別だ。良いだろう、そこまで言うのなら受付嬢のメリエと戦うが良い、そして証明して見せよ」
そう言って、ハグルマは指を鳴らすと一瞬で違う景色と場所に飛ばされた。
「ここは学園の訓練所だ、君達はここで戦ってもらおう」
そう言って、いつの間にかハグルマの隣に気だるそうな男性が立っていた。
「なんすか学園長、俺休憩なんですけど・・・」
「すまないな、今から入学試験の審判してもらいたい」
「また、急っすねぇ・・・、わかりやしたよぉー」
そう言って、気だるそうな男性は訓練所の真ん中に立つ。
一見、隙だらけそうな見えるが、隙が無かった。
この学園はつくづく、面白い人が沢山いるようだ。
すると、受付嬢はシャルに挨拶をする。
「改めまして、この学園の受付を担当している、メリエと言います、宜しくお願い致しますね」
「あぁ、俺はシャルだ。お手柔らかにだ・・・」
互いの武器を取り出す。
メリアの武器は片手で持てる斧だ。
「なるほど、シャルさんはシーフなのに珍しい構えをしていますね」
「まぁ、これが俺の戦闘スタイルなんで・・・」
そして、男は手を上げて合図をした。
「それでは始め!」
男はその場で一瞬でいなくなり、学園長の隣に立った。
そして、互いに動き出したのだった。
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