血濡れは絶景を求める、

出無川 でむこ

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第二章 学園の章

8ページ目 予兆と異国の言葉

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ヒストリア天武祭は、残り数週間となった。
それに向けての生徒たちが、いつも以上に気合が入っているのが殆どだ。
訓練所をみても、模擬試合や訓練してる人や、新しい技を生み出す為に練習してる人もいる。

「皆、気合が入っているわね」
「もう少しで天武祭だからな、気合が入るのも当然だろう」

それもそうだ、騎士団や近衛騎士団と話になれば、気合が入るだろう。
皆、良い"殺意"を持っている。
そんな環境の中にいると心が躍る。
嬉しそうな顔をみて、スピカが話しかける。

「どうしたのだ?なんだか、今日はやけに機嫌が良いじゃないの」
「ん?ああ、周りの人たち元気で、ついな・・・」

いつも通りに、スピカと一緒に道端を歩いていると、生徒たちの話声が聞こえる。

「ねえ、聞いた?この近くに紅黒が現れたらしいよ」
「えー、マジ?あいつら、まさかこの国を襲撃するわけじゃないよな?」
「ありえない、ありえない!ここには剣聖様や大魔導士様がいるんだよ?名のある人ばかりが集まっているから、襲ってきても返り討ちだよ」
「だな、剣聖様たちがいる限りは大丈夫だな」

そんな、話が聞こえた。
どうやら、この近くに紅黒が活動しているらしい。
剣聖様とか大魔導士様とか言っているが、相手は殺人鬼の集団だ。
少なくとも正面突破から絶対に来ないだろう。

「シャルよ、今のって」
「ああ、この噂が本当なら、近いうちに来るだろうな」

大都市となれば、奴らにとって、大量の餌が集まってい過ぎない。
むしろ、殺人鬼達が狙わない理由がない。
だけど、この数ヶ月の間、町を色々しらべてみたが、警備がしっかりしている為、基本的に一人で攻撃を仕掛けることはない。ご丁寧に、侵入をされた時用の為の、【結界魔法】も使われている。
この結界魔法をくぐり抜ければ、すぐに騎士たちが駆け付けるようになる仕組みだ。

だが、一見、完璧な結界魔法に見えて、穴は必ず"何処か"にある。完璧な物なんてないからな。
理性を失っても、他の職業よりも、観察する能力が長けている。いずれ、破られる。
俺から見ても、穴がいくつか見つかったからな。まあ、普通の人じゃ見つからないだろう。
だが、今回は殺人鬼だ。しかも、魔物連れの集団だ。
何度か、戦っているが、あの虚ろな目でも、確実に人を殺す為に、最初に動きを伺っていた。
だから、今回は周りを調べている途中だろう。

「まあ、何かあった時は、俺の手で葬ればいい」
「ふむ・・・そうね」

何がともあれ、何処からか侵入される可能性があるから、まだ穴が無いかを探す必要がある。
シャルは思いつく限りの所を頭の中で整理していると、何やら、揉め事が聞こえる。
声の方向を向くと、嫌がる顔をするニーアがいた。
その周りには、男子生徒たちが取り囲んでいた。
何やら、不穏な空気がながれていた。

「なあ、シャルよ。あれはニーアじゃないか?」
「そうだな、何か言い争っているみたいだな?行ってみようか」
「うむ」

俺達はニーアの元へと駆け付ける。
肩を触って、何があったかを聞く。

「どうしたんだ、ニーア?」
「あ、シャル君!!いや、実は・・・えーっと」

ニーアは口元をもごもごさせて、言うか言わないかを迷っていた。
そうしていると、この学園の上級生だと思われる、生徒が睨みつけ、ちょっかい出してくる。

「おうおう、兄ちゃんよ、お前さんには用はないんだ?用があるのは、この姉ちゃんだけだぜ」
「邪魔をするなら、容赦はしないぜ?」
「ヒャッハアアア」

よく見ると、リーダーらしき長身の男が、いつもニーアが身に着けている剣を持っていた。
何故、この男が彼女の剣を?疑問に思っていると、ニーアが申し訳なさそうに言う。

「ごめんね、シャルくん!これは私の問題だから、大丈夫だよ」
「だそうだ。だから、どっかに行けや!」

そう言って、男はガンと飛ばす。
たしか、前世で、異国の人がこういうのを、『ヤンキー』と言っていたな。
きっと、その類だろう。

何が起きたかを、周りを見て観察する。
まず、リーダーらしき男を見る。
見たところ、外傷ははないし、服によごれもない。
だが、身に着けている物、指輪やイヤリング系統の【魔法具】。どれも高級な物だ。
きっと、何処かの貴族だろう。この感じだと、大分、甘やかされて育っているみたいだな。
服の着崩れに、姿勢も悪い、貴族のマナーとかめんどくさいから、好き勝手にやらしてもらうタイプ。
後ろの奴らは、きっと金目当てで、ついてきているだけだろうな。

次に、周りだ。
地面には、転ぶ要素もない、ただ、曲がり角のあるな。
時間的にも、もう少しで授業の時間だ。この先は、剣術科の訓練所。
つまり、この近くにいるって事は・・・。

「なるほどな」
「あぁ?何がだ」
「ニーア、お前な・・・遅刻癖は直した方がいいぞ?どうせ、急いで走っていたら、先輩たちにぶつかったんだろう」

そう言うと、ニーアは驚いた顔で、「何で分かったの!?」言う。
シャルは、できるだけ、平和かつ穏便に済ませる為、男の前に立ち、相手を怒らせないようにと丁寧に、接することにした。

「あの先輩、横から言うのも申し訳ないですけど、だからって、剣士の命に等しい剣を奪うのはどうかと思う。それはニーアの剣だから、返してくれないですか?」
「ああ?お前に命令される筋合いは、無いんだよ!」

そう言って、殴りかかってくる。
シャルは避けようとはせず、そのまま立ち、目が合う。
そして、目が紅く光り、殺意を飛ばし、【蛇ノ眼】を発動させる。
男はピタッと止まり、拳を振りかぶろうとしままになる。
その姿を見た、後ろの二人は、戸惑う。

「う、うごかねぇ・・・!?」
「あ、アニキ!」
「ヒャハ!?一体、何をしやがった!」

しかし、シャルは答えずに、眼を合わせたまま、男が持っている、ニーアの剣を手に取る。
そのまま、少し離れたところで、目を逸らすと、大きく振りかぶって、一回転して尻餅をする。
剣はニーアに渡すと、大切そうに抱きしめ、シャルを見つめてお礼を言う。

「ありがとう、シャル君・・・」
「次からは、授業行くときには、余裕を持って行くんだぞ」
「うん!」

そういうと、シャルは振り向く。
すると、男は凄い二人に引っ張られ、立ち上がる。

「く、くそおおお!一体何をしやがった!!」
「何もしてないですよ。勝手に、先輩が勝手に止まっただけじゃないですか?」
「ええい!嘘をつくな。言わないなら、力づくで!」

そう言って、男は剣を取り出す。
これも、高級品だろうか、刀身が紅く文字が刻み込まれている。
一目みてわかる。【人工魔剣】だ。やはり、貴族が持っている物は質が良く、そこら辺の剣と違って、かなりの業物だと分かる。
すると、後ろの仲間たちが言う。

「ジャネル様は、去年の天武祭で3位の実力者なんだぞ!!お前ら、新入生如きにまけるものか!」
「ヒャハ!そうだそうだ!!」
「ほう・・・」

ジャネル、それがこの男の名前だった。
3位となると、かなりの実力者と見て良いだろう。
シャル自身も、強い相手には興味があった。
しかし、ここは訓練所の外だ。問題を起こすのも良くない。
此処は、冷静になり、隠していたナイフを取ろうするが、昂る気持ちを抑え、手を下ろす。

それに、英雄でもなければ、ただの凡人という立場の学生。
下手に抵抗して、相手を傷をつけてしまえば、貴族の立場を利用され、厄介事に巻き込まれるだろう。最悪、学園長は歓迎してらしく、貴族が権力を振りかざして、退学の可能性だってあるかもしれない、
特に、こういう傲慢な奴は、そうすることが多い。

「さあ、どうするんだ。戦うか?それとも、俺にぶつかって、怪我を負わせたんだ。その代価として、剣を貰っても良いだろう?まあ、それだけでも、足りないけどね」

怪我?嘘だな、ぶつかっただけ、怪我をする剣士なんて、止めたほうが良いと思う。
ジャネルは舌を舐めまわし、ニーアを見る。
こいつ等、俺たちよりも、明らかに年上なのに、手を出そうしているのか?
たしかに美人だけど、流石に気の毒すぎるな。
異国の言葉で言えば、こういう人たちのことを『ロリコン』と呼ぶらしい。
具体的な意味は分からないが、幼い容姿をした女性に興奮するとのことだ。

ちなみに前世で、『フォカヌポォ』とか『ンゴ』という、語尾が独特の異国な言葉を使う情報屋に教えてもらった。
便利な情報を教えてくれるから、次第にお酒を酌み交わす中にもなっていた。
何故か、アイツだけ、殺したいと思えなかったんだよな・・・。

男の顔色を伺うと、不敵な笑みを浮かべ、鼻息を荒くする。
それを見た、シャルは確信を持つ。
この後、取る行動は大まかに三つある。
一つ目は戦う、さっき思ってた通りに、攻撃してしまえば問題になるから、却下だ。
二つ目は男の言うとおりにする。これはニーアが危ない目に遭ってしまうから、論外。
なら、三つ目は・・・。

「スピカ、頼みたいことある」
「え、我にか?」

そう言って、男に聞こえないように耳打ちをする。
しばらくして、スピカは頷く。

「それぐらいなら、我に任せておけ」
「流石、スピカ。頼りにしてる」

そう言って、シャルは手に持ったナイフを持ち、姿勢を低くする。
男の顔を睨む。しかし、怯む様子もなく、余裕そうな表情をする。
腐っても、実力者なわけなことだな。

「待たせたな」
「ハハハ!正気か?そんなナイフで、オレ様の剣技を適うとでも?」
「やってみないと、分からないだろう?」
「ふん・・・生意気な奴だ。本当に痛い目に合わないと駄目みたいなようだな!」

お互いに構える。
そして、一枚の葉っぱが落ちた時、二人同時に動き出した。
先に、攻撃してきたのはジャネル。
流石、天武祭3位の実力者でもあって、動きに無駄は無く、攻撃は的確。

「ほう?やるではないか、よくオレ様の剣を受け止められたな」
「それは、どうも」

シャルは、短刀で攻撃を防ぐ。
そのまま、受け流し、ジャネルの態勢が少し崩れ、その隙を狙って・・・。

剣術科の方へと走り出す。

急展開で、ジャネルたちは硬直する。
そして、周りを見ると、既にスピカとニーアはおらず、いつの間にかシャルの隣で走っていた。
ここで、気づく。彼らが逃げ出したことに。

「あ、あのやろう!!おい追うぞ!!」
「は、はい!分かりやした!」
「ヒャ、ヒャハ!!」

そう言って、追いかけようとする3人を、シャルは見ていた。
そのまま、スピカは目で合図をする。
それを答えるように頷き、手の平を回し、唱える。

「『土突』」

すると、先頭に立っていた、男の足から、地面が盛り上がる。
そのまま、躓き転び、後ろのもう一人の男とジャネルが次々と巻き込まれて転んでいく。

「くそくそ!!何してやがる!!」
「す、すいやせん!!」
「ヒャ・・・ヒャハァ・・・」

三人が倒れている間に、徐々に距離をとっていく。
遠くから、「覚えておけよ!!名前覚えたからな!!」と声が聞こえたが、振り向かずに聞こえない振りをした。
姿が見えなくなったところで、3人は立ち止まる。

「ふう・・・ひとまず、ここまで逃げれば、大丈夫だろう」
「あはは、そうだね。ありがとう、シャルくん」

ニーアはお礼を言う。
対する、スピカは不満げに、シャルを見つめて言う。

「まったく、面倒くさいことせず、そのまま、吹き飛ばせば良いものの・・・」
「そうはいかないだろう、相手は貴族だ。変に問題を起こせば、何をされるか分からん、なら、逃げる方が安全だ」
「ふーん、そういうものかの?」
「それに、俺たちならまだしも、ニーアがいる。一緒にいる事で、連帯責任になりうることだってあるんだ。スピカも、自分のせいで、他の人達に迷惑かけるのは嫌だろう?」
「むう・・・たしかにそうだが・・・」

スピカは少し納得いかなさそうに、頬を膨らませる。
すると、ニーアは裾を引っ張る。

「なんだ?」
「あのね、この剣は兄さんから、貰った剣なんだ」
「兄さん・・・か」

話していると、空を見上げる。
ただ、青い空が広がっていた。

「うん、だけど、ある日突然、姿を消しちゃってね。騎士団にも要請したけど、未だに行方不明なんだ」
「そうか・・・」
「だからね。いつか、旅に出て、兄さんを見つけ出すんだ!絶対、何処かで生きてると思うんだ」

ニーアは剣を撫でる。
その目は、懐かしむようで、悲しい目をしていた。だけど、瞳の奥に見つめる先に、何か違和感を感じた。
違和感の正体は、シャルでも分からなかった。
しばらくして、顔を上げる。

「だから・・・シャルくん、ありがとう」

笑顔でそう言った。
ありがとう。その言葉は、前世ではほど遠いものだった。
不思議な感じがするが、悪い気分ではなく、心地よい。

「あ、シャルくん笑ってる!」
「あ?」

口元を触ると、いつの間にか、口角が吊り上がっているのが分かった。
シャルにとって、記憶が戻ってから、自然と笑うことはなく、その姿を見たスピカの顔は驚いていて、何処か安心した眼差しを向ける。
何だか、恥ずかしくなり、手で口元を隠す。
すると、スピカは腕に抱き着き、言う。

「おや、案外、可愛い表情する時もあるのだな?我はますます、好きになってしまうではないか」
「う、うるさい!ほら、授業いくぞ!」
「あ!そうだ、早くいかなきゃ!」

そう言って、ニーアを走り出そうとすると、シャルが首根っこを引っ張り止める。
苦しそうに、バタバタしながら、その場に留まる。

「おいおい、さっき反省したばっかだろ、一緒に謝ってやるから、走るな」
「えへへ・・・ごめんね。気を付ける」
「まったく、少しでも遅れないように、風魔法で速度上げるわよ」

そう言って、ニーア先頭で、先に向かう。
スピカはやれやれと仕方ないなと思いながら、後ろについて行く。
シャルも、その後ろでついて行こうとした時だった。

───殺す。

そんな、身体に直接、強烈な殺意を感じ取る。
他の誰でもない、シャルに向けての物だった。

「・・・!?」

思ず、振り向く。
しかし、姿はなく、ただ、葉が風に揺れているだけだった。
すると、遠くからスピカの声が聞こえる。

「シャル!早くいくぞー!」
「・・・警戒しとくか」

スピカの聞こえていると、手を軽く振り合図した後、歩き出す。
この後、3人はこっぴどく先生に叱られたのは言うまでも無かった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「殺す・・・冒険者なんて、ニクイ・・・殺す」

シャルが過ぎ去った後、物陰から、ゴイラと黒ローブの男が出てくる。

「ええ、この力があれば、きっと・・・ね?」

そう言って、男はゴイラを放置したまま、何処かへと消え去る。









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