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第2章 荒れ狂う極寒の都市『スノーガーデン』編
第54話 騎士としての誇り【上】の話
しおりを挟む「さぁ!騎士達よ!!奴らを捕まえるんだ!!」
ウォオオオオオオオオオオ!!
騎士たちは一斉に大声を出しながら襲い掛かる。
飢えた狼のような目をした騎士たちは剣を抜いて牙を向く。
意識が失っても尚、騎士だけであって動きは精錬されていて綺麗だった。
一振り一振りに無駄はなく、一人ならまだしも、複数で攻撃されている。
追い詰められるのは時間の問題だった。
下手に手を出して、誤って殺してしまえば犯罪者になりかねない。
そう思うと、下手に手出しは出来なかった。
「くそっ・・・!厄介な奴らだ!!」
「ヨウイチ!危ない!!」
アイリスの叫び声が聞こえ、叫び声の方を振り向くとファフニーが飛びながら突進してくるのが見える。
ファフニーは鋭い牙を向きだして、そのまま黒杉に噛みつこうとする。
そのまま地面にぶつかると同時に地面が割れ砂煙が舞い、周りの騎士たちは吹き飛んでいく。。
「ヨウイチ・・・!!」
地面から割れた砂煙がアイリスに掛かる。
砂煙の奥から何かぶつかり合う音が聞こえてくる。
砂煙が上がると、そこには蒼い刀でファフニーの攻撃を受け止めている黒杉の姿があった。
黒杉の腕に太い血管が浮かび上がり、今でも切れて血が噴き出しそうな勢いだ。
「グォオオオオオオオ・・・!!!」
「ガルルゥ・・・!!」
黒杉はなんとかファフニーの攻撃を抑えつける事に成功した。
しかし、それを見たラグエイは動けないことを良い事に黒杉に攻撃するように命令する。
「アイツは今動けない!その間に攻撃をしろ!!」
ラグエイが命令をすると、先ほどまでにピクリと動かかなかった兵士が目を虚ろにして立ち上がる。
そうでない者は既に黒杉に突撃し、その後に続くように騎士たちは地面に落ちた剣を握りゆらりと動く。
まるで、ゾンビみたいだった。
「・・・させない!!」
「クロスギさんを守らなききゃ!!」
アイリスは大剣を取り出す、黒杉を守る意思が強い為か攻撃が少し過剰になる。
そのまま、大剣で黒杉に近づこうとした兵士を吹き飛ばし、フェレシアは地面に向けて思いっきりなぐり、地面を抉りちゃぶ台返しみたいに攻撃する。
なんとか、黒杉を守ることはできた。
しかし、この攻防はいつまで続くか分からなかった。
何故なら、騎士たちは"気絶"しても起き上がったのだった。
完全に白目を向いているのに、口から泡を吹いているというのに剣を持ち戦い続けている。
もはやゾンビというよりも、操り人形にしか見えなかった。
アイリスの肩に剣が突き刺さり抉られる。
それを見たファレスはアイリスの名前を叫ぶ
「アイリスさん!!」
「大丈夫」
突き刺さった剣はアイリスの肩を抉られているが、アイリスは涼しい顔をしたままだった。
その抉られた肩の傷口が燃え出し、体を再生していく。
アイリスの火神の効果を活用した、自己再生だった。
元から自己再生の能力が高いアイリスは火神の能力を使うことによって人間の形を保ちつつ炎になることが出来るようになったのだ。
いわば、アイリス自身が炎になっている為、物理攻撃は殆ど無効化されるのだった。
「アイリスさん、それは…」
「私自身が炎になってるだけ・・・」
アイリスは再び、大剣を構えて何度も読みがってくる、操り人形をもを蹴散らし続けた。
「おい!ファフニー!何やってんだいい加減にしや・・・がれ…!!」
「グルル!」
そう言うと次は堅い鱗で覆われた大きな尻尾で叩きつけようとした。
黒杉は叩きつけてくるしっぽをクレナで赤と青の火花を散らしながら受け流す
跳躍して、そのままみねうちで頭を目掛けてファフニーのカチ割ろうとする。
だが、そうもうまくも行かずにファフニは長い爪でガードする。
ファフニーはそのまま口を開けて、ガードをしている黒杉に蒼い炎のブレスを吐こうとした。
「今度はブレスかよ!容赦ねぇなおい!」
避ける事は出来るが、良ければ後ろにいるアイリスとフェレシア、騎士たちに当たってしまう
しかし、避ければ俺が炭なってしまうのは確実だった。
手元のクレナを顎に向けてな投げて黒姫ノ影を発動させる。
そのままスキルで移動し噴き出そうとした炎をそのまま、顎に向けて思いっきり蹴り上げた。
蒼い炎はそのまま上に向って吐き出し、美しいシャンデリアをみるみると焦がしていき炭となったのだ
「取り合えず、なんとか・・・」
攻撃を防げたと思い、油断したその時だった。
もの凄い速度でファフニーの尻尾がふたたび地面に向けて叩きつけられる。
黒杉は尻尾の避けられず、そのまま攻撃を受けてしまう。
「くっそ・・・!やっぱりつえぇな・・・!!
流石、この世界で最強の種族だと言われた存在だった。
その圧倒的な力の前で黒杉は大ダメージ受けてしまった。
黒杉の上半身全体らメキメキと音が聞こえる、
「グ、グアアアアア!」
血反吐を吐き身体全体から血が出ていた。
攻撃の衝撃に耐えきれなかったの、血管が切れさらに血が噴き出す。
「ヨウイチ・・・・!」
「クロスギさん!!」
そして、足でガッチリと抑えつけ抵抗できない状態、回復薬を飲めない状態にした。
意識がなくても、黒杉の完全回復薬を警戒していたのだった。
アイリスとフェレシアは騎士たちの相手をして、黒杉に近づくことすらできない状態だった。
このままでは黒杉に近づくことすらでできない。
そして、口をパックリ開けてゼロ距離でブレスを吐こうとした時だった。
ドォオオオオオオオオォン
物凄い音が聞こえたと思えば、目の前にいたファフニーの顔面に飛び膝蹴りで思いっきり食らわせる。
ファフニーの顔はめり込み、そのまま吹き飛ばされる。
何が起きたか分からなかった、あの巨大なドラゴンを飛び膝蹴りだけで吹き飛ばした人がいるらしい。
そして、黒杉はその姿を確認する
ハーフアップポニーテールの薄い青い髪の毛、、そして騎士の服装をして手には二つの剣。
そう彼女はアクレアだった。
「あ、アクレアさん・・・!」
「アクレアさん!!」
思わず、声を出してしまった。
アクレアは黒杉達を見て言う。
「すまない、心配かけたね」
「ハハ、生きてて良かったですよ」
「あぁ、それはあそこいる勇者のおかげですよ」
アクレアの指を差す方向を見ようとしたが、ファフニーが羽ばたき飛んだ。
先ほどのアクレアの見事な飛び膝蹴りを食らったせいなのか、かなり気が立っているようだ。
ファフニーの魔力が上がっていく、口を開ける、
口には炎を渦を巻くように力を貯めていく、明らかにさっきよりも強い攻撃が来ると分かった。
このままだと、全てを燃やし尽くしてしまう。
その時だった、後ろから聞き覚えがある声がした。
「ハァアア!!ジャッジメントクロス!!!」
ファフニーの頭上から光の十字架が現る、そのまま光の十字架はファフニーを巻き込み地面に叩き落した。
その声の方へと見る。
「御剣!?なんでここに!?」
「アハハ、えっとー、ちょっと色々あったんだ。」
そこに立っていたのは、少し髪の毛が伸び御剣の姿だった。
何故か顔を赤くしていたが、それよりも何故ここにいたのかが気になっていた。
だが今はそんな暇はないから後で聞くことにした。
するとアクレアが上から見下ろしていたラグエイに話しかける
「久しいな、ラグエイ」
「き、貴様は!?」
アクレアの服が光り出して、ラグエイの騎士団と同じ鎧になる、だがその(44)鎧は黒く、マントは外側はボロボロになっており、紋章が赤く剣で傷でつけてたのだろうか、紋章に斜めに剣の斬られた傷が付いていた。
ラグエイはアクレアの姿を信じられないかのような声で叫んだ。
「白狼騎士団の騎士団長 アクレア=メイソン!死んだ筈じゃ!?」
ラグエイにそう言われたのだ。
アクレアは死んだと、しかしアクレアは鼻で笑いラグエイを蔑むような目で言う。
「"元"騎士団長だ、間違えるな。私は組織フヴェズルング13課所属のアクレア=メイソンだ」
そう名乗るとラグエイの顔がみるみると青くなっていく
「バカな、バカなバカな!?確かにあの時に死んだ筈だ!何故生きていやがる!?それにフヴェズルングとは何だ!?」
「教えるわけないだろう?そんなに聞きたければ・・・」
アクレアは剣を構え、足の踵から刃を生やし、言う。
「この私を倒すことだな」
「貴様ぁ・・・!騎士団ども!予定変更だ、こいつらを皆殺しだ!」
そう言って、ラグエイは背に掛けてある大剣を取り出し構えて跳躍して下へ降りる
ドスンと音がして、ラグエイはアクレアを睨みつける。
「どうだ?あれから強くなりましたか?私が見た感じ、一度鍛えなおした方が良いと思いますよ?」
「ほざけぇ・・・!!」
ラグエイの魔力が徐々に膨れ上がる、凄まじい魔力量だ。
しかし、依然としてアクレアは涼しい顔だった。
「しょうがないから、私が直々に叩き直してあげますよ、心も根性も何もかも、だろう?ラグエイ」
「このクソアマァアアア!!」
アクレアの軽い挑発は戦いの合図だった。
お互いの剣がぶつかり合い、火花を散らす。
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