初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

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第2章 荒れ狂う極寒の都市『スノーガーデン』編

第56話 一方その頃と七海の過去の話

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とあるダンジョンに3人の少年少女が修業しに潜っていた。
そのダンジョンはフィルネル王国の近くにある不思議なダンジョンだった。
このダンジョンは昔からあるのだが、いつに出来たのかは明確には分かっていなかった。

この数ヶ月の間、勇者たちは自由に修業させていたのだった。
クラスメイトの死があってからはクラスメイトは個々に修業していた。
意外にも提案したのは国王のヨハンだった。
ヨハン曰く

「子供たちは自由にさせた方がそっちの方が伸びるだろう、変に教育するよりも自由にさせて実践経験を沢山させた方がすぐに覚える、そして自ら考えるのも修業の内だ、それでも学びたいっていうのならアルバードに相手してもらうと良い」

そう言って、ヨハンは勇者達に自由に行動する権利を与えたのだった。
その結果、美空、一樹、佐野の三人はぐんぐんと能力値を上げていったのだった、
他の生徒は平均40-50LVなのだが
三人とも恐ろしい速度でLV90代まで上がっていた。


なぜここまで、上がったというと秘密はダンジョンに会ったのだった。
このダンジョン名は「奈落の夢幻回路」と呼ばれていた。
他の冒険者達も良く使われていてた。
ダンジョンの奥に進むにつれて、徐々に魔物が強くなっていくにつれて危険性が増してくる。
そんなダンジョンが近くにあるのだから被害がでるだろうとおもえてのだが、不思議な頃にダンジョンから一度も魔物が出てくることがなかった。
その謎は未だに解明されていなかったのだ。
念の為に国王はダンジョンの近くに精錬された兵士を何人か配置して管理をしていた。

「さて、ここまで来たわね」
「あぁ、随分と奥まできたな」
「だね!」

3人は現在50階層まで潜っていたの。
戻る時には軌光石を利用して、ダンジョンからいつでも出る事ができるのだ。
現在ダンジョンの最高攻略は73階層だった。
この記録は500年前の勇者パーティーが攻略したと記録されていた。
すくなくともこのダンジョンは500年前からあることが分かる。

「しかし、73階ねぇ・・・この時点で強いのに73階となると想像できないわ」
「あぁ、というか昔の人が強すぎる説もあるけどな」
「あはは、でも3人ならどこでもいけそうだよー」

そう言いながら、3人は魔物を撃退していく
魔物攻撃の一回一回が重かった、その攻撃を美空は盾で防いでいく

「っく・・・このぉ!」

美空は盾で魔物を殴りつけてそのまま剣を振って切り裂いた。

「ぐぎゃぁ!」
「えぇい!!」

美空は切り裂いていく度に魔物の血が鎧に付着していく。
だが、それも慣れたのか剣に付着した剣を振り血を払う、剣は綺麗になり再び構えて魔物に攻撃する。
目の前にいる敵が夢中だったのか、岩陰から二体の魔物が出てきて鋭い爪で美空に攻撃する。

「キシャアア!!」
「させねぇよ!」

一樹は一瞬で魔物の前に現れる。
これは仙人なおかつ、跳躍を覚えている一樹が使えるスキル『縮地』だった。
精神を身体中に研ぎ澄ませて、その研ぎ澄ませた精神を足に集中させ自分の行きたいところに猛ダッシュで移動する技だ。
一樹はそのまま、人型の魔物の顎を掴み、その掴んだ手に魔力を集中させてそのまま魔力を爆発させた、魔物の頭は木っ端みじんになって死んだ。

「美空ちゃんあぶない!」

佐野は杖を両手に持ち杖が光る
そのまま光った杖はハンマーの形状になってそのままもう一匹の魔物に叩きつけた。
グシャァと鈍い音がなり、魔物はペースト状につぶれてしまった。
光魔法と物理攻撃が合わさり、潰れた魔物の原型はもはや留めていなかった。

そんな3人はあの日から魔物の血を浴びる生活ずっとしていた。

「相変わらず、そのハンマー覚えてから色々えげつなくなっているな」
「いやー、それほどでもぉー」

血まみれになっているというのに、その佐野の笑顔はいつも通りだった。
傍から見たら、異様で不気味な光景だった。
しかし、この生活に慣れたのか血に対する抵抗は全くなくなってしまった。

「まさか、佐野まで戦闘が出来るようになるとはな」
「いやー、美空ちゃんと一樹くんのおかげでここまで大きくなりました!」

佐野は舌を出して親指を立てながらてへぺろポーズを決める。
そんな彼らにとってのやり取りは日常的なものだった
ただ、違うとすればその輪には彼がいなかった。

黒杉 楊一

何時もだったら、その笑い声も聞こえる筈なのだが聞こえなかった。
3人は笑う度に何かその声を思い出しては暗くなる。
あれから6ヶ月以上経ったけど未だに生きている情報はなかった。
そんな沈黙の中、先に喋ったのは佐野だった

「あれから、6ヶ月経ったね・・・」
「あぁ、そうだな」
「・・・」

二人の反応は薄かった。
ここまで情報がないというと、彼の生存は絶望的だと現実をつきつけられる。
三人の表情は未だに暗いままだった

「大丈夫だよ、絶対生きてるよ!」
「あぁ・・・そうだな」
「・・・」

佐野は無理にでも元気をだそうと希望を持たせるが、一樹の顔は晴れないままであった。
美空に限っては下をうつむいたまま何か考え事していた。

「美空ちゃん?何か考えているの?」
「ん?えぇ・・・まぁ」

美空は鞄から木を取り出して、地面に重ねるように置いた。
そのまま木に向ってファイアを発動させる。
木は燃え上がりパチパチと炎が鳴る
美空は炎を見つめて話はじめる

「私、思うんだ。楊一は誰かに殺されたんじゃないかって」
「は?それは初耳なんだが」
「それもそうよ、初めて話すんだから」

美空は顔をあげて二人を見る。
その顔は暗い顔というよりも何か疑うような目で周りをみる。

「私は不自然だと思う、なぜあのタイミングで崖が崩れたのか」
「ただの事故じゃないのか?」
「すぐに崩れてもいいじゃない、あんな簡単に足場がくずれるなんて」
「た、たしかに・・・」

美空はあの時の事を鮮明に覚えていた。
黒杉は落ちる瞬間に何か見ていたような気がした。
それは黒杉にしか分からない位置にあった事

美空はあの出来事を脳内で再生される度に悲しみから疑いに変わっていったのだ。

「あの時、楊一は何かに気づいていた」
「何かとは?」
「それはわからない、でも・・・あの時に何か仕組まれたのは間違いないわ」

3人はあの出来事を思い出すように考えた。
しかし、何度思い出しても違和感は感じなかった。

「気のせいならごめんなさい・・・」
「いや、美空が言ってる事が本当ならクラスメイトの中に犯人がいるって事になるよな」
「えぇ、疑いたくはないけれど、そうなるわね」

そう言って、美空は炎に向って枝を投げた。
すると、佐野が思いついたように話す

「それなら!もう一度行きませんか、あの洞窟に!」

それは唐突の事だった。
何故そのような単純な事を思いつかなかったのか。

きっと、あの日から彼所らの時が止まっていた。
未だに彼が落ちていく姿を認めたくなかった事、そして見つけた時にもし彼の死体があった時のショックを二度と立ち上がれなかっただろう。
それは佐野の一言を聞くまではその意識がハッキリきっと気づかなかっただろう
黒杉と付き合いが長い二人にだからこそ受け入れなかった。
二人は行く事を拒否しようとした時だった。

「大丈夫だよ!楊一くんは絶対に生きてる!死んでなんかいない!楊一くんの死体を見たわけじゃないんだから、!私は最後まで生きる希望を忘れない!」

佐野は興奮してしまったのか思わず立ち上がった。
火に照らされた彼女の姿はよりいっそう意思の強さが伝わって来る。
しかし、それでも二人はうつむいたままだった。

「楊一くんなら絶対に言うはず」

佐野はこの時、黒杉との初めて出会った時の事を思い出していた。
その時、彼の言葉を一つ一つ振り返りながら思い出す
あの時に佐野が救われた言葉を言う

「どんな辛い壁を乗り越えても、そこで希望を失えば生きる屍」
「七海?」

私は中学校の頃、自殺しかけた事があった。
今の私とは想像できないぐらい地味で根暗で何時も一人ぼっちだった。
学校ではいじめられ、母には暴力を振るわれ、父には日頃の鬱憤を晴らそうと私を襲い掛かろうとして、その度に私は裸足で外に逃げていた。
私は生きる希望を失っていた。

そんな時に現れたのは楊一くんだった。


―――――――――


「ハハ・・・私は何で生まれ来たんだろう」

生まれてきて数年間は幸せに感じた事は一度もなかった。
学校にはいじめられ、母にはヤケ酒で暴力振る、父は私の身体を求めて襲おうとしたけど、その度に蹴り飛ばしてそのまま裸足で朝になるまで逃げまわっていた。
そんな腐った世界に絶望した彼女は

彼女は学校の屋上のフェンス乗り越えて今でも飛び降りようとしていた。
下を見ると遠くに見える堅そうな地面だった。
ここから飛び降りれば、確実に現実から別れを告げるだろう。

「来世では幸せになりたいな・・・」

そう言って、飛び降りようとした時だった。
後ろから何か聞こえる
振り返るとそこにはこっちに向って走る男子生徒と鬼の形相した女子生徒だった。

「うぉおおおおおお!?美空!許してくれぇ!?」
「To say Good bye is to die a little.(さよならをいうのは、少し死ぬことだから)」
「何言ってんだ!?」
「えっえっ!?」

そのまま、後ろを振り向きながら走っていたのか、
男子生徒はそのままフェンスにぶつかった

「ヘブシ!?」
「きゃっ!」

そこで男子生徒は佐野の存在に気づく

「あ、どうも」
「ど、どうも・・・」

って、何私は挨拶してるんだ
今から死ぬというのに私は再び地面を見つめた時だった。
男子生徒は私に話しかける。

「何してんだ?」
「見て分からないの?自殺しようと思ってるの」
「はぁ!?」

美空は二人の様子がおかしいと気づき我に返った。

「What’s the matter?(どうしたの?)」
「美空、日本語になってないよ!?」
「あ、ごめん。んで、楊一どうしたの?」

楊一と呼ぶ少年は美空と呼ばれる少女に説明し始める。

「え?ちょ、そこの君!はやまっちゃだめだよ!」
「う、うるさい!私はもう生きたくないの!ほっといて!」

私が再び地面を見ている飛び降りようとした時だった

「うわぁー、たっけぇー・・・」
「えっ!?」

その男はいつの間にか私の隣にいたのだ

「い、何時の間に!?」
「いや、気づかなかったのか?登ってきたんだぞ?」

その事を聞いて佐野は驚いた。
登ってきたのなら、フェンスの登ってくる音が聞こえて来る筈なんだがその音が一切聞こえていなかったのだ。
一歩前に出て、佐野に近づいてくる。
しかし、佐野はそれを拒絶するかのように後ろに後ずさりする。

「初めて会った俺が言うのもあれだけど、何か辛い事あったのか?」
「う、うるさい!」
「まぁ、言うまでもないよな、こうなるまで自分の心を押し殺していたもんな」

不思議と彼の言葉は私の心に突き刺さる
下を向いていた顔が思わず上げてしまう。
彼の目が夕陽に照らされて、光っているように見えた。
その純粋な眼はまるで私の心を見透かされたように思えた。

「どんなに辛い事あっても、いつかその壁を乗り越えられると思って頑張っていたんだよな」
「・・・」
「でも乗り越えた先には報われる事がなかったんだろう」
「な、何を言って・・・」

彼の言葉は徐々に私の心に迫っていく
私はそれが嫌で自分の心の中を必死に抵抗した
私の領域に入ってほしくない、近づいてほしくない。
そんな事をされてしまえば死ぬことを躊躇ってしまうのだから。

「だからって、生きる事を諦めんなよ!」
「うるさいうるさいうるさい!!お前に私の辛さが貴方に何が分かる!!この救いない世界に何をどうやって生きていけばいいんだ!例え生きていても何もないじゃないか!」

そうすると彼は目つきが鋭くなり、私に大声で怒鳴った

「うるせぇ!」
「!?」
「どんな辛い壁を乗り越えても、そこで希望を失えば生きる屍なんだよバカやろう!!」
「バ、バカ!?」

そんな無茶苦茶な事を言う彼は狭い道をズカズカと近づいてくる。
私は今でも落ちそうな道を後ずさりして後ろに下がるが、それを恐れずに近づいてくる男であった

「いや!来ないで!」
「だが断る!」

彼はそのまま私の手を掴んで、私と彼の目がしっかりと捉えるように見つめた。

「だから希望を失うんじゃねぇよ!そんなに壁を登るが辛いなら俺がその壁をぶち壊してやる!!」
「・・・!!」
「会ったばかりだけどさ頼ってくれよ、俺達が守ってやるからよ・・・お前を生きる屍にさせないからさ!」

言葉は乱暴だったけど、私を縛っていた心の鎖が彼の手によって無理やり引きちぎられたような気がした。
その瞬間、私の目から涙が溢れかえった。
今の今まで貯めてきた涙を彼に全部流した。

「う、うぁあああああああ」
「はは、泣いたほうが紛れるもんな、今は思いっきり泣いとけ」

私は彼の優しい心にしがみつくように抱き着いた。
しばらくして、落ち着いた。

「ひっく・・・」
「ハハ、真っ赤じゃないか!」
「う、うるひゃい・・・」
「んじゃ、戻ろうか」

そう言って彼の手に惹かれてフェンスを登ろうとした瞬間だった。
私の涙で濡れた手でフェンスから滑り、そのまま下に

落ちていった。

嫌だ!せっかくまた生きようと思ってたのに!
私は何処か掴もうとした時には遅かった。
このまま私は叩きつかれて死ぬだろうと思い

私は目を瞑った

「うぉおおおおおおおおおおお!!」
「はいい!?」

私は先ほどまで聞いたことある声を聞いて、思わず目を開けた
そこにはえっと・・・確か…

「楊一くん!?」
「僕は諦めねぇええええええええ!!!」

そう言って私の伸ばした手を掴み、そのまま抱き寄せて楊一くんが背中から落ちた。

ドスンッ!

そんな音が聞こえると、私は目を開けた。
そこには・・・

「いってぇ・・・大丈夫か?」
「え、うん・・・って私生きてる!?」

周りをよく見たら花壇だった。
その花壇の柔らかい土のおかげで衝撃を殆ど吸収した。

「いててて・・・・これは流石にダメージがでかいや」
「よ、楊一くん・・・!!」
「でも、生きてて良かったな!」

そう言って、彼は自分の心配よりも私の心配してくれた。
彼は馬乗りになった私の目を隠していた前髪をかきあげた。

「なんだよ、お前って前髪あげてたほうがカワイイと思うぞ?」
「カカカカ!?かわいい!?」

そう言って、ポケットから何か取り出した。
それはヘアピンだった。

「勉強中に前がちょっと邪魔だからさ僕もつけてんだけど、君にあげるよ」

そう言って、私の目が見えるように彼が私の髪に触れて付けた。

「ほれ!似合う!これで前も良く見えるだろ!」
「・・・グスッ」
「おいおいおい!?泣くなよ!僕が死んだわけじゃないんだぞ!?

その死にそうになってたから心配したんだよ!バカ!
そう思いながら私は大粒の涙を流した。

「ごめんなさい、楊一くん・・・ごめんなさい」
「良いんだよ、諦めなければどうにかなっただろ?それがこの結果だ」

その言葉は再び私に優しく突き刺さった。
すると、今度は女性と声が聞こえた

「おーい!楊一無事ー!?」
「おぉう、美空無事だ・・・ゴフッ」
「なーにが無事よ!また無茶しちゃって、救急車を呼んだから、いつも通りに連行されてきなさい」
「いつも通り!?」

そのいつも通りの言葉で私は驚く。
この人が毎日これだと大変そうだなぁって思い少女に少し同情した。
すると、その少女は私を見て言う。

「あなたも大丈夫?」
「っえ、はい・・・おかげさまで・・・」
「なら、良かった!私は晴渡 美空!んで、その無茶苦茶な奴は黒杉 楊一」
「あはは・・・」

かくして、途中で教員達と部活帰りに生徒達が徐々に集まってきて大変なことになってしまった。
楊一くんは救急車に運び込まれて、美空さんと私は警察と教員も今までの経緯を話した。
その後、楊一くんは2ヶ月の入院になり、楊一くんがいない間は楊一くんの友達の一樹くんと美空ちゃんに情けないけど守ってもらい。
親の事が解決するまで、おばあちゃんの家で止まることになりました。

そして2ヶ月後――――

「あぁー、美空と一樹は朝練だということ忘れてたな・・・」

黒杉の視界が急に見えなくなる、そして後ろから声が聞こえ、背中になにか柔らかい感触がした。

「だーれだ」
「ん・・・?誰だ?」
「えー、2ヶ月会ってないだけで忘れちゃったの?」
「いやだって、分からんし」
「まぁ、まだ会ったのは一回目だしね!許してあげる」

そう言って、黒杉の視界が元に戻り、後ろを振り向くとそこには
何処かジメジメしていた彼女は前髪を切って、ボサボサの髪の毛もサラサラになり。
そして、暗い雰囲気ですっかり明るくなって一瞬だけ分からなかった、自殺しかけたあの子だと分かった。
というよりも、明るくなったせいか声も高くなってて本格的に分からなかった。

「お、お前は!」
「えへへ、思い出してくれた?」
「名前を教えてもらってないけど顔は覚えているぞ!」

そう言って、彼女は「っあ」って思い出すように言う

「ご、ごめんね!自己紹介まだだったね!」
「お、おう」
「私の名前は佐野 七海!七海って呼んでね!」
「じゃあ、佐野さんで」
「七海ってよんでよー!」

そう言って今日は二人で登校することになった。

「しかし、随分変わったね」
「おかげ様でね、楊一くんのおかげだよ」

そう言って、七海は一歩先に前に出て楊一に振り返った。

「ありがとね!」

そう言って、黒杉に向ってウィンクをした。
黒杉の目には2ヶ月前の彼女の面影はなくなっていた。
それどころか、何処かキラキラと光り輝いていたのだった。

そして、彼女は新しい生活を手に入れると同時に新しい感情が芽生えた。
それは燃えるような気持ちで時に切なくなる、淡い感情だった。

―――――

「だからね!最後まで諦めちゃ駄目だよ!楊一くんならそう言う筈だからね!」

そう言って佐野はウィンクした。
二人はその諦めるなという言葉を過去に何度も言われた事を思い出す。

「あぁ、そうだな!」
「それもそうね、私らしくないや」
「でもよぉ、俺達不在の時どうするんだよ、勝手に領地に出ていくなんてできないし・・・」

そう、悩んでいると何処からか声が聞こえた。

「それなら、私にお任せあれ!!」

そこに現れたのは、前島 情地
通称ジョージがその場に現れたのだ

「ジョージ!?」
「どうして、ここに!?」
「フフフ、それはまた今度教えましょう!それよりも話は聞かせてもらいました!その悩みは私が解決してあげましょう!」

そう言って、ジョージは何か呪文を唱えると分身し始める
ジョージの忍者スキルの「影分身」だった。

「おぉ!?」
「そして、こうやって!変化!!」

ジョージは3体の影分身が3人に変化した。

「ふっふっふ、どうでしょう!これならバレない!」
「おぉ!でも本当に大丈夫か?時間制限とかは?
「大丈夫です!私は魔力の方には少し自信がありますからね!」

何とも頼もしい、普段はあんなに影が薄いのにここまで頼もしく思えたのは初めてだった。

「さぁ!ここは私に任せるがいいですゾ!」
「ジョージくん!ありがとう!」

そう言って、佐野はジョージの手を握って、ニコッと笑う。
すると、ジョージの顔は徐々に赤くなっていき次第にゆでだこみたいになっていく

「やややや!フフフフ!これは私も普段は影が薄いからですね!やる時はやりますぞ!」

そういって、ジョージは再び何処かに行ってしまわれた。

「さぁ、皆!いこう!」
「あぁ!」
「えぇ!」

そして、3人は新たな黒杉の生存を信じて嘆きの谷に向かうのであった。
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