初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

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改稿シリーズ・第一章

第25話 激突!VSシルク!(下)の話

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【融魔制御】の修業成果のおかげか、自分の体内の魔力の流れがハッキリ分かり、思った通りに操れる。
それでも、上手く操れたところで、シルクさんには敵わないのは、知っていた。

黒杉は、足に魔力を集中させ、【加速】を発動する。
姿勢を低くし、シルクに向って、一直線に走り出す。

「うひゃああ!?さっきより早い!?」
「スラッシュ!!!!」

右手の黒姫ノ紅を使って、【金剛】【アタック・アップ】を発動させながら、力任せに剣を突く。
しかし、シルクは大剣の一振りで相殺させ、そのまま、斜めに受け流す。
やはり、高ステータスと戦いの経験がある、相手に天と地の差がある。
攻撃を受け流され、低い態勢が、さらに低くなり、膝が付きそうになる。

「っく・・・!」
「よーくん!踏ん張りが足りないです!!」

踏ん張りってなんだよ!
そんな、シルクは余裕そうにしている間に、二撃目を仕掛ける。
態勢が崩れそうになる身体を、右足を大きく広げて、シルクに言われた通りに踏ん張り、そのまま、剣を横に振る。
大剣でガードされるが・・・。

「まだまだぁ!!!」
「盛り上がってきましたねえ!」

三撃目、剣を振り切った後に、斜めに剣を振る。そのまま、連続で攻撃するが、全て防がれる。
だが、黒杉はこれで良いと思い、不敵な笑みを浮かべる。そんな表情をみた、シルクが不思議に思っていると、変化が起きる。
黒杉は、連続振った後に、渾身の一撃を込めて、攻撃する。

───キィン!!!

甲高い音が、周囲に鳴り響く。すると、シルクの大剣から、ミシッっと音がする。
その瞬間、爆発するように、炎が燃え上がる。

「うひゃああ!?」

燃え上がったのは、シルクの大剣だった。
よく見てみると、大剣には、さっき一撃を込めた攻撃した箇所に、傷が出来ていた。
予想しなかったのか、興奮した時に出す叫び声ではなく、素で驚いていた。

「ま、まさか!?」
「シルクさんの予想通りですよ!!傷つけた場所なら、何処だって燃えがらせます!」

爆発の正体は、【黒姫ノ炎】だった。
シルクは、慌てて距離を取り、燃え上がった炎の大剣を振り払って消す。
しかし、そんな余裕を与えることもなく、黒杉は距離を詰める。

四撃目、【収納】から、黒い鞘に納められた刀を取り出す。
そのまま、空中に浮かせたまま、鞘だけ、収納に戻し、横に一閃、抜刀する。

「逃がすかああ!!!」
「に、二刀流!!?」

その素早い、抜刀に危険に思ったのか、大剣を盾にする。
防ぐことは出来たが、横に伸びるように斬り後が残る。
そのまま、傷が出来た場所に、黒姫ノ紅で突き、爆発させ、燃え上がらせる。

「かっこいい!刀ですね!」
「ハグレシリーズの傑作の一品だってよ!!」
「うひゃああ!うらやましい!オリハルコンで出来た大剣を簡単に傷がつけるなんて、ずるいです!」

切り札その4
ハグレから、プレゼントされた刀。
刀の名前は黒煉丸(こくれんまる)
黒姫ノ姫ほどではないが、月ノ城さんの妖刀を、超える為に作った武器でもある。
とても軽く、短剣ぐらいの重だ。普段から、使っている武器だから、相性は良く、切れ味は勿論抜群だ。

シルクの大剣に向けて、十字に斬りつける。
黒姫ノ紅と黒煉丸を互いにぶつけ、火花を散らし、大剣の傷をつける。
十字に出来た、傷口から、今までの戦いで一番の爆発を起こす。
その一撃で、後ろに、地面を削る少し下がった。
あと少しのところで場外だった。

「ぐ、ぐぅ・・・!?」
「まだまだぁ!!!!」

五撃目
俺は素早く、より早く、連続で斬りつける。
シルクは流石に大剣の耐久度を気にし始めたのか、徐々に受け流すようになってくる。
このままだといけない、シルクの"戦闘美学"によって慣れてしまう前に、決着をつける。

六撃目
スキル『スピード・アップ』を発動。
斬撃は更に激しさを増した。

七撃目
スキル『アタック・アップ』を発動。
斬撃の威力をが増した。

八撃目
一歩下がって、黒煉丸を納め構える。

スキル『一刀両断』

本当の渾身の一撃をお見舞いする。
大剣で防御しようとするが、今までの負荷が蓄積され、真っ二つに折れる。
シルクは一歩下がり、大剣を捨てる。ギリギリ避けた、スーツは胸からお仲間で敗れて、スーツの先には白い肌が見えてた。

「あぁ!僕の大剣が!?」
「すんません!後でハグレさんに言ってください!」

ハグレ、ごめん!後でお世話になるわ!
シルクは大剣が使えなくなったのか。
腰から、筒みたいな物を取り出す。そう、あの時、助けてもらったときの・・・。

「これだけは使いたくなかったですが・・・」

シルクは筒のボタンを押すと、緑の棒が伸びる
ビームサーベルだ。

「うーにゃん・ソード!!!」

だから、うーにゃん・ソードってなんだよ!?
シルクは何かポーズを決めて、構えた。

九撃目
俺は再度攻撃する、激しい攻防は続く。
シルクのスーツにどんどん傷がついたり破れていく。

「く、くぅ、あつい!」
「ククク・・・・」

思わず笑ってしまった。
少し愉快になってきた。徐々に追い詰めていく感じがたまらなくなってくる。

十撃目

黒杉は、黒姫ノ紅を鞘を納める。
そして、最後の切り札を発動する。

「これで、お終いだ」

手に持った、黒姫ノ紅に魔力を込めて、呟く

「・・・黒姫『蒼炎ノ刻』」

その瞬間、シルクの傷口から蒼い炎が噴き出す。
蒼い炎は蒼蛇となる。炎は伸びていき、徐々にシルクを巻き付くように拘束する。

「な、なんですかこれえ!?う、うごけない・・・!」
「これが俺の最後の切り札だ!」

力任せに、解こうするが、一度獲物を狙った蛇は、捕まえられたら最後、解くことはできなかった。

この技は、一定の以上の攻撃を当てなきゃ発動できない。
つまり、シルクさんと近接戦を行わなければ絶対発動する事はない。
今回はうまく、発動出来たようでよかった。
それに、攻撃がありの戦いだったら、絶対発動する事は無かった。

俺は一歩ずつ、近づく。シルクさんの前に立ち、そして、この修業が終わろうとした。

「シルクさん、俺の勝ちだ」
「あう・・・」

俺はシルクさんの頭をタッチした。
かくして、シルクさんの修業を無事クリアしたのだった。

「よーくん!!おめでとうございます!」
「鬼ごっこでここまで苦戦するとは…」

俺は拘束を解除した。
シルクさんはやっと解放された感じで背中を伸ばす。

「さすがに、疲れました・・・」

そう言って、変身を解除するのだが・・・

「あのー、シルクさん」
「よーくんなんでしょう?」
「すみません、ローブを渡すので隠してください。」
「へ?」

シルクは黒姫ノ炎の効果で回復効果を打ち消した為か、
服が再生されずに桃色の下着が見えてて、ボロボロになって、大変際どい格好になっていた。
シルク体を隠すようにしゃがみ込む。
叫びはしなかったが、顔を赤くしてすごく恥ずかしそうにしてた。
そのまま、ローブを渡す。
アイリスにもこれぐらい恥じらいを持ってほしいものだ。

「ありがとうございますー!」
「いや・・・こちらこそ、すまない・・・」

そこで、拍手が聞こえた。
後ろを振り向くと、ハグレがいた。

「おぉー、いいもん見せてもらったわ!」
「ハグレじゃないか!」

そう言って、俺達は拳をぶつけ合う。

「しかし、派手にやってくれたなぁ。」

周りを見ると、大剣が真っ二つだったり。
シルクの服がボロボロだったり、
地面が抉れたりしてた。
すると、シルクはしょんぼりしながら話す。

「ハグレさん、すみません・・・壊してしまいました。」
「おぉ、いいよいいよ!それに丁度、シルクの装備を強化しようと思ってたんだ!」
「うひゃああああ!本当ですか!」

シルクは嬉しそうに跳ねる。
ちょっと、危なそうに、もう少しで見えそうだったから。
俺は視線を外した。
すると、アイリスはじっと見つめる。
クレナも武器状態を解除して、俺をじっと見つめる。
やめろ!俺はそんな目でみるなぁ!

「ヨウイチ・・・あとで話がある。」
「ご主人様、私も話があります。」
「あ、はい」

うん、逃げ道が完全になくなった。
ハグレは気の毒そうに見てくる。
ハグレ、お前もそんな目でみるな・・・。

「黒杉の武器の状態をみてやるから、その黒煉丸を渡してくれ」
「おう、サンキューな」

俺はハグレに刀を渡す。

「取り合えず、明日には直すようにするから、その時にきてくれや!」
「おう!じゃあ、また明日な!」

そう言って、俺達はシルクさんの修業を終えた。
そして、俺は強くなったのだった。

――――――――――???

俺は意識が辛うじて残ってた。

「くそっ・・・ヨハン・・・面倒の事してくれたな。」

まぁ、油断した俺が悪いんだけどな。

体が、少しずつ蝕んでいく・・・。
きついなあ・・・。
戻るに戻れなくなってきたよ・・・

俺は手に付いている血を見る。

この手を見る度に、俺はこの手で仲間を殺した事を思い出す。
でも、心地良いんだ・・・。
生暖かい・・・あの感触が忘れない。

男は、体が蝕んでいく中、闇に消えていく。
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