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改稿シリーズ・第一章
第26話 腹黒美少女疾嘉さんと組織の話
しおりを挟むおはようございます。
シルクさんとの修業が終わって、俺は、いつのまにかベットで気絶したんだが・・・。
「お前ら・・・」
妙に暑苦しいと思って、ベットから起き上がり、布団を捲る。
そこには、二人の少女が、下着一枚で黒杉を挟んで、気持ちよさそうに寝ていた。
慌てて、自分の服に乱れているところがないかを確認する。
特に問題はなく、黒杉は深呼吸をして、心を落ち着かせる。
「(おい、ふざけるなよ!?下着を着用すれば良いってもんじゃないからな!?てか・・・毎回の如く、誤解を受けるような事をするんじゃない!!この状況を、誰かに見られたらどうするんだよ」
色々、悶えていると、誰かがノックする。
流石に不味いと思い、慌ててベットから降りる。
そのまま、急いでを扉閉めようとするが、間に合わず、扉が開く。
「ちょっちょっと!!!」
「失礼しますー・・・なの」
寄りにもよって入ってきたのは、疾嘉だった。
最悪だ、一番見られたくない人に見られてしまった。
更に事態を悪化させることが起きる。
「んー・・・ヨウイチ・・・?」
「ふぁーあ・・・ご主人様、おはよー」
二人同時に起き上がり、その声が聞こえたのか、疾嘉は背伸びして覗く。
背伸びをやめて、「ふう・・・」と一息ついて、そのまま、黒杉は疾嘉と目が合う。
その瞬間、お互いの時が止まったような気がする。
しばらくして、黙って疾嘉はドアを閉めて、他の所に行こうとした。
「誤解だああああああああああああ!」
そして、この声が基地中に響き渡ったのは言うまでも無かった。
しばらくして、何も見なかったことにしようとして、逃げ出そうとする疾嘉さんを何とか説得しようとした。
豚を見るような目で見てくるが、俺は気にしないでおく。
「さて、おはようございますなの、豚杉さん」
「おい!?いきなりの挨拶のついでに罵倒でもしていくかって感じで言わないで!?」
くっそぉ!豚を見るような目で見てくるなら、まだしも、名前まで改変しやがったぞ、こやつ!
「さて、豚杉さん。本題なんですけども・・・」
「いや、待って、豚杉はやめような?」
「えぇー・・・」
なんとか、更に30分掛けて、「黒杉」で妥協してくれました。
そして、この事がきっかけに、俺の中での疾嘉さんは腹黒キャラにこのことが固定しつつあった。
落ち着いたところで、本題に戻る。
「では、ぶ・・・黒杉さん、話を戻しますね。今日から、アクレアさんが指導してくれる筈なんですが、その予定が変更になりました・・・なの」
「あ、そうなんだ。あと、何か言いかけてませんでした?」
「キノセイキノセイ」
何かあったんだろうか?
疾嘉さんの表情を見るに、何かあったに違い。
いつもの怖い顔が、更に怖いのだから。
「アクレアさんとセヌーアさん、そして、シルクさんは、フィルネル王国付近まで、遠征に行く事になりましたなの」
「フィルネル王国・・・か」
フィルネル王国。俺とクラスメイト、そして、アイツと一緒に、異世界に召喚された場所。
少しでも、アイツの影を思いだすと、胃が煮えくり返る。
そして、かなり急な話だから、何があったのか聞く事にした。
「何があったんですか?」
すると、疾嘉さんは険しい顔で話し始める。
「実はですね。ウサさんと思われる人の映像を入手しました・・・なの」
「それは本当ですか!?」
思わず立ち上がり、近づいた。
その食いつき具合に、疾嘉は若干引き気味に、後ろに下がる。
「興奮するのは、分かるけど、落ち着くなの。それで2課の者たちにウサさんが、最後に反応が無くなった場所に向かせた道中にいました。映像に顔は映らなかったですけど、それらしい面影がありました・・・なの」
「そうか・・・」
まだ、確定ではないが、少しでも可能性があったことに一安心する。
月ノ城さんは命の恩人でもあるから、嬉しい情報だ。
しかし、疾嘉さんの次の一言で衝撃を受けた。
「でも、2課の人たちは、全員バラバラ死体と見つかったなの」
「・・・は?」
疾嘉さんの表情がさっきから、険しい理由が分かった。
フヴェズルングの仲間が殺されたのだった。
そう、月ノ城さんという証拠はないが、疾嘉さんは何か確信があったような顔をしてた。
「その後、5課の者たちを向かわせたら、映像が残った軌光石が落ちてました・・・なの」
「んで、その映像が月ノ城さんらしき人だと?」
「はいですの」
そう言って、ポケットから、血がこびり付いた軌光石を取り出す。
それが本当なら、相当やばいことが起きてる事になる。
他ならぬ、月ノ城さんが、自分の仲間を殺しているという真実。
俺たちはショックは隠せなかった。
それでも、疾嘉さんは話を続ける。
「そして、実際にその現場に行く事なりまして、私が所属する13課の人達が向かいましたなの」
「なるほど、所で13課とか2課とかなんですか?」
「ウサさん・・・説明してないんですか」
疾嘉は、ため息をする。
少し説明を面倒くさそうにしていたが、丁寧に教えてくれた。
「では、教えますねー」
「お願いします」
疾嘉は、指に魔力を込める。
そのまま、呪文らしきもの書く。それは【魔術執印】だった。
自分たち二人以外で、魔術執印を使う人は初めて見る。
「疾嘉さんも魔術執印をつかえるんですね」
「見た事のない・・・術式・・・簡単そうに見えて、凄い複雑・・・」
「はい~大賢者ですから、普通に出来ますなの。それと、オリジナル術式ですからー、見たことないのは当たり前・・・なの」
そんな、アイリスは見た事の魔法に興味を示したのか、まじまじと見つめる。
しかし、オリジナル術式を作ることが出来るなんて、腹黒でも、大賢者なんだなと思う。
そして、1分足らずに、空中に魔法陣式っぽい術式を完成させる。
「次元展開術式魔法・・・【模倣・三次元姿図(ナハァモング・ドハイメンズ・アブドゥング)】
次元展開式魔法?聞いたことのない魔法だ。
疾嘉が発動させると、魔法陣から、疾嘉さんと同じぐらいの透明な光の球体が出てくる。
その球体に向って、細い光のレーザーが反射させ、何かを形作る。
そして、10秒程で、その正体が分かる。それは、この基地の3D立体式の図面だった。
日本にいた頃の言葉で言えば・・・。
「ご主人様!なにこれ!なんかすごいよこれ!」
「すごい・・・!完全に見た事のない魔法・・・!」
「ホログラム・・・」
「何を言っているか、わからないけど、説明するなの」
その中に、赤く光っている場所があり、よく見ると、自分達がいる場所が表示されていた。
思ってた以上に、高性能だ。
疾嘉、球体を回しながら説明を始める。
「フヴェズルングは、全部で1課から13課まであるなの」
「随分、色々あるんだな」
「なの。今回全滅した、2課は隠密が専門の部隊なの」
これまで、一度も失敗が無かった、隠密部隊が全滅するのは前代未聞だったらしい。
中には、【完全透過】という、完全に姿が見えなくなる英雄級スキルを持っている者が、殺されたといわれる。
「んでなの・・・私が所属している。13課は異能の力を持っている人たちが集まる場所、つまり変人たちが集まっているですね。あ、私はまともなので、勘違いしないでほしいなの」
はて?自分の耳がおかしくなったのか、何かの聞き間違えなのか、自分のことをまともと言っている腹黒さんがいるらしいが、気にしないでおいた。
疾嘉さん曰く、13課は通称「ローズル」そして「招かざる来客」と呼ばれている。
今回はかなりの危険が伴う為、13課の人達が動く事になった。
本来は13課が滅多に動くことはないらしく、自分が思っている以上に深刻だということを認識する。
「じゃあ、私の今後の予定はどうなりますかね?」
「それなら、私の妹たちが相手しますねー」
そう言うと、どこからかともなく残りの3姉妹が集まってきた。
そして、疾嘉さんは言う。
「アイリスさんと黒杉さんをみっちりしごいてあげますなの」
疾嘉は、暗黒微笑を浮かべる。
そして、嫌な予感しつつも、新たな修業がはじまる。
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