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「学校…勉強ばっかりでつまらない…この間のテスト酷かったし…はぁ…」「あいつ…さっきから一人言うるさい」「気持ち悪っ…」(また言われた…いつもの事だけど)私は佐藤聖音15歳…「佐藤!お前さっきから一人言ウザいんだよ!」「そうよ!」「別に…私の事なんて放っておいてよ…」「気持ち悪い!どうにかしろ!」「…どうかしろって…私にだってどうにもならない事だってあるんだよ!!それを…」「黙れ!」ガンッ!「!?」バシャッ!「冷たっ…」「やめ…」バンッ!ざわざわ…「えっ?」「大変だ!お前達落ち着くんだ…今3年の教室に爆弾が仕掛けられ爆発した!」『いやぁ~!』(私はそんな気分じゃ…)「佐藤何してるだ?まぁ…今はそれどころじゃないから逃げるぞ!」「先生…みんな逃げるの速いですね…我が道を行ってます」「そんなバカな事言ってる場合か!」バタバタ…(はぁ…生徒置いて逃げたよ)バン!「とにかく…非常階段を…」バン!「!?」(もう…終わり…まだ死にたく…な…い…)キャッキャッ…(天国?子供の声がする…自分の過去に来たのかな?)「…おねえさんだれ?」「…私?私は…イテテ!ちょっと…お嬢ちゃんやめ…」パチン…フワッ…ピカッ!「えっ!?」「…」「ごめん!大丈夫…」「大丈夫です平気です…あれ?さとうさん?」「ど…どうして私の名前分かるの?」「今私に触りましたよね?しかも叩きましたよね?」「本当ごめん!」「別に叩いたことは良いんです!余計な事言いました…」「う…うん」(いきなり流暢に…)「私の名前は…本名今言うわけにはいかないので…」「どうして?」「…いずれ分かります」(意味分からないんですけど…)「そう…なんだ…えっと…なんて呼べば良い?」「きのこって呼んで下さい!」「わ…分かった!」(まぁ…本名名札見れば分かるんだけどね)ぐぅ…「お腹減った…きのこさんって何歳?」「よ…4歳です!」「4歳!?」「うん!4さい!おとうさんとおかあさん!そしておとうと2さい…と恥ずかしいんですけど」「4歳ってそんな感じだと思うけど…」「そう…ですかね?」バタバタ…「ちょっときのこ…」「い…いやぁ~!助けて~!」「な…何してるの!?」「り…」「おだまり!それいじょうちかづくな!」「せ…せかさないで!」「り…」「だからそれきんくじゃい!」『ええっ!?』「こわいなぁ…」「ねぇねぇ…」「なに?」「えんぎリアルにやりすぎだよ…」「そう…」「うん」「えっ?演技?」「そうです!」ふわっ…「…あれ?さとうさん?」「何で…きのこさんのような現象が…」「多分ですけど一部にしか起きないと思います」「えっ…どういう…」「知らない人達がいるんだけど…」「そりゃ…ここに高校いるのは不自然だよね」「違う…あのさ」「何?」「ここ幼稚園だよね…私達何で幼稚園児になってるの?」「…」「どうしたの?」『いえ!何でもないです!』「君は誰?」「鳴海です!不動鳴海です!5歳です!」「不動さん…」「鳴海ちゃんは私の1つ上なんです!」(まぁ…みたら分かるよ)「君達は仲良しなの?」「普通です。学年違うので基本遊ぶことはないです」「さらっと言った!」「でも鳴海ちゃんの事は腹立つ事もあるけど信用はしてます」「ひがし…」「突き落としっ!」「ええっ!?今いい話風になってたのに!」「さとうさんがブラックコーヒーに…」「なってないなってない!て言うか意味分かんないし!」「ギャルだ!」「はぁ…」「酷いなぁ…」「ごめんごめん~!鳴海ちゃんなら大人の対応してくれると…」「大人の対応って5歳児に求めるものじゃないよ…」「えー求めません?」「求めないよ!幼稚園児に大人の対応求めるとか聞いた事ないよ!」「じゃあ…ク○ーンとかビー○ルズとか聴きませんか?」(本当に幼稚園児なのかと思ってしまう…)「そんな事知ってるんだね…」「私よく分からない…」「それが普通だよ…」「り…」「何?」「そのひとだれ?」「しらないひとがいる!」「こわい!」(マズイ…何とか誤魔化さなければ!)「みんな!このひとはわたしのど…ううん!ともだち!」『ともだち?』「うん!」「はじめまして!しおりです!」「あやのです!」「…かりん」「ど…どうしたの?」「わ…わたしのむすめになにふきこんだの!?」「ええっ!?」「私…知らない子の説得無理だよ!」「うん、そんな事分かり切ってるから!あのね…このひとは…」「け…決して怪しい者じゃないの…彼女の言う通り…」(友達…って言いづらいけど)「…友達なんだ!年上のお姉さんでビックリ…あはは…」シーン…「うぅ…」(何だろう…この幼稚園児の白けた空気…恥ずかしい…逃げたい!)バタバタ…『さとうさん!』「…鳴海ちゃん」「…何?」「…さとうさん追いかけて多分近くにいると思う」「…分かった」「あっ…先生に見つからないように」「分かった」バタバタ…「だいじょうぶ?」「…」『?』(うわぁ…大人気ない行動しちゃったなぁ…)「こんなんなら元の世界に帰りたいよぉ…」「さとうさん!」「不動さん!あれ?きのこさんは?」「後で来ると思います」「…そっか…さっきはごめんね」「大丈夫です!!!!!」「あはは…元気だね」「元気が取り柄ですから!」「うるさい!」バシッ!「痛っ!我一応先輩だぞ~?」「知ってる」「そう言えば不動さんの方が年上なんだっけ?」「そうなんです!年上の扱いされないけど…」「仕方ないよ…鳴海ちゃん年上だなんて思ってない…訳じゃないけど」「あの…」「なんですか?」「君達の関係って…」「えっと…先輩後輩兼友人兼幼なじみ的な関係です!」「本当付き合い長…」「シー」「すまぬ…」「?」「いえ!」「何でもないです!」「…」(この子達楽しそうだなぁ…)ボソッ…「…別れとか経験してなさそうだなぁ…」「別れ…ですか?数日後近所だった幼馴染みが引っ越します」「えっ!?幼なじみ誰!?」「鳴海ちゃん知らないでしょ?」「うん、知らない~!」「はぁ…」「そもそも幼稚園の1人除いて同級生誰とか全く覚えてない!」「1人除いて?その1人は分かるの?」「はい!」「きのこさんも知り合い?」コクり…「へぇー!喋った事あるの?」「…」(何故黙る!?)「…別に無理して喋らなくても良いよ?ごめんね?」「…私は喋った事あります」「でも同級生じゃないからそこまで…ね?」「…彼特定の人間としか喋れないんです」「どういう…」「鳴海ちゃん!」「り…」バコーン!「はぁはぁ…何処まで行ってるの!?」「せんせぇ…わたしたちあそこのうえふつうにいけるよ?ね?」「うん、なめるなよ?」「別に舐めてないと思うけど…」「しかも知らない人に付いて行っちゃダメ!」「えっ?このひとはわたしのともだちなの!」「えっ?あの…この子と本当に友達?」「…はい」「嘘なのね!?」ボソッ…「みんなわたしにきょうりょくしてほしいんだけど…」『?』「辻褄が合わない…幼稚園児と高校生が友達って…」「…」(確かにこの子達と友達って嘘丸出し…友達って思ってくれるのは嬉しいけど信じてもらえない…どうすれば良いの?)「せんせい!こいつのいってることほんとうだよ!」「そうそう!さっき…」『みんなわたしにきょうりょくしてほしいんだけど…』『きょうりょく?』『うん』『本当の事話すの?』『流石に無理でしょ…』「はやくおしえて!」『まずさとうさんはわたしのともだちだけどどうりょうっていう!』「どうりょう?」『…あとでせつめいするから!とりあえずてきとうに…』「って…」「何が言いたいか先生分からないんだけど…」「さとさんっていうひとはどうりょうなんだよ!」「同僚…って会社とかで使う…り…」「なんでって…」「きのこさん…同僚ってどういう…」「…仲間と思って下さい」「えっ…うん?」「り…」「鳴海ちゃん!取り敢えず幼稚園に戻ろう!」「そうだね!」「…戻るの?」(まぁ…そうなるよね…この子達とは過ごす世界が違う…)『さとさん!かえろ!』「えっ…どういう…」「みんな…さとうさんと仲良くなりたいんだと思います」「何で!?幼稚園児と高校生は話合わない…」「…そんな事関係ない…です!」「そうですよ!私達も学年違うけど仲良しだもんね?」「この時代は鳴海ちゃんが怯えてたから仲良しとは真逆だよ?」「…」(黙り込んだ!?)「ふ…不動さん大丈夫?ちょっときのこさん!」「ええっ!?鳴海ちゃん!」「嘘でも良いから話合わせてあげなよ!」「鳴海ちゃん…嘘泣きして…」(この子は馬鹿なのかな?空気読め!)スタスタ…(何とか戻ってきた)『さとさん!』「えっと…」「かなちゃんとかのんちゃんです!」(お絵描き帳?)「…どうしたのかな?」「えをかいて!」「わたしもかいて!」「絵!?」「あっ…彼女達世界の絵画を模写出来る腕の持ち主なんです」「ちょっ…えっ!?」「嘘に決まってるじゃないですか!幼稚園児が描ける訳がない!」「嘘な事位分かってるよ!不動さん復活したんだね…」「完全復活!しましたよ!」「軽く謝っただけで復活するなんて…流石鳴海ちゃん!」(どっちが年上か分からないよ…)「じ…じゃあ!君達2人の似顔絵描くよ!」「かわいくかいてね!」「おひめさまのようにかかないとおこるよ!」「…」(この子達女の子の中の女の子だ)「描けたよ!」『おー!』「なんかかわいくない…」「だ…だよね」「わたしはさとさんのえすきだよ!」「えっ…」「かわいくないけどわたしとかなちゃんににてるんだよ」「かのんちゃん…ほめるのじょうずだね」「あ…ありがと…う…」「あれ?ないてる?」「さとさん…」「どうしたんですか?さとうさん!?」「ええっ!?何があったんですか…」「う…ううん…何でもないよ」(この子達って同級生達とは違う…純粋さが…)「…」「さとうさん?」ギュッ…「えっ!?」(泣いても…いい?弱音はくかも…)「泣く?弱音…」「…元の場所に帰りたい!どうして私を生かしたんだろう…」「…分からないです」「…そっか…そうだよ…ね」スース…「さとうさん?重っ…鳴海ちゃん!ヘルプ!みんなもたすけて…」「分かった!」『さとさん!』「さとうさん!」『爆発事件の犯人3年の…捕まったんだって!』(爆弾の犯人捕まったんだ…)『でも妹俺らの同級生…』『どうなるんだろう…』(犯人に妹いたんだ…しかも同級生)『どうやらその先輩いじめられてたらしいよ?』『ヤバいね…』(何か…気持ちは分かるけどでも…)『そう言えば佐藤は?』『学校来てないね…』『まぁ…いずれ来るだろう』(いずれ…ここにいるの見えてないのかな?)『あのっ…』ざわざわ…(えっ…)「私は…あれ?」(幼稚園じゃ…ない?)「目覚ました?」「きのこさん…ここは?」「私の家です!」「家?えっ!?どうやってここまで…」「私と弟で!」「弟…」(そう言えばいるって…4歳児と2歳児が運べる訳がない!)「お…おねえちゃんはやくこっちにきてあぶないよ」「このおねえちゃんはあぶなくないよ!」「しらないひとはあぶないって」「ちょっとわかった!って事で!」ガチャン…「あっ…」ガチャ…「はぁ…お前なぁ…知らない人を家に連れ込むなよ!」「だって!彼女は後に出会う人…知らない人じゃない」「今は知らない人だろう!?」「…」「とにかく…あまり長く住まわせるなよ?」「うん…分かった」
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