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最終回
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『音美ちゃんって山岸君のこと好きでしょ?』『そうだって言ったら協力してくれるの?』『うん、協力する』「南野!」「山岸君!」「現文の教科書貸して?」「うん、あ!!ないない!忘れちゃったの!と言うわけで音美ちゃん!!」「はい」「サンキュー」「落書きしないように」「しねーよ!」「どうかな」(邪魔物は退散っと)あ、そうか私…「は」(邪魔物なんだ…)「今回はわざとじゃない!わざとじゃないよ!」「…」それから「ちょっと用事があるから」「…」「あれっ?南野もいた気がしたんだけど…」2人の邪魔をしないように過ごし気づけばもうすぐ夏休みになる「あ…山岸君」「えっ」あれ?なんで今目をそらしちゃったんだろう「…南野さ最近変じゃねぇ?」「そ…そうかな?ちょっと調子が悪いだけだよ」「ああ…本当だ!顔色悪いな…熱はあるのか?」「えっ…」ぐぃ!ぎゅー「だっ…大丈夫だから!!」「そそそそそうか!そりゃ良かった!ところでさ夏休み入ってすぐなんだけどバスケの試合があるから見に来いよ!」「うん!行く行く!音美ちゃんも行くよね!!」「…いいけど」「2人共、絶対来いよ!」「私、邪魔でしょ?」「えっ…なんで?」「南野さんが山岸君のこと好きだから」「えっ!ええっ私!?ないない!それはないよー!」う…またそんな目で「そりゃ…ちょっとは寂しいなって思うけど…」「…それは寂しいじゃなくて焼きもちだよ」「違うよっ」「認めたら?」「認めない!!」やだ…そんなの知りなくない!音美ちゃんを邪魔だなんて思いたくない!「南野さんのそういうところが嫌いなんだよ!いつもはっきりしない…」だって山岸君のこと好きなんて…そんなはずないんだもん「…みの!おい南野!!」「!山岸くっ…」捕まれた部分が熱い…「なんだよ何回も呼んだんだからな!ぼーっとしてっと危ねーぞ」ごめん音美ちゃん、さっきは嘘ついたつもりはないんだけどやっぱり好きみたい!そして気まずいまま夏休みに入ってしまった「どうしよう…仲直りは早めがいいよね!?なんて言う?例えば…」『山岸君が好きみたいです』『ふーん…じゃあライバルだね』『音美ちゃんとは友達でいたいのですが…』『無理じゃない?』『好きだけど諦める』『そういうところが嫌いなんだよ』言われそう…「でも…ちゃんと伝えよう!このままは嫌だもん!」明日は山岸君の試合の日、明日絶対に伝えるんだ!今の本当の気持ちを…プシュー「よし!今日こそ仲直りだ!」ライバルだっていい!選ぶのが私でも音美ちゃんでもなくて山岸君なんだから…また3人で過ごすんだ!ザッ…「…え」音美ちゃん…?『発車する揺れるので走行中は…』(駅に向かってるしまさかね…)「先生こんにちは!」「おお!なんだ南野?休みの日にバスケ部の応援か?三沢の見送りは済んだのか?」「はい?」「三沢だよ…今日引っ越すんだろ?こんなはよ転校するとはな…あっ!おい!南野!!」見違えじゃなかった…どうして黙ってたの?人との距離を保ったり、喧嘩になるようなことを言ったのは別れやすくするため?ドンッ!「気ぃつけろ!!」「さーせん!!」私には素直になれって言ってたくせに!!「音美ちゃん!!」ハァ…ああ言いてぇことはたくさんあったのに何から言えば…「さよならって…これからも友達じゃないの?」「友達じゃないよ…私は最初からいなかったと思って今まで通りに過ごせばいいの」「そんなの無理だよ!!ライバルだってなんだっていいよ!!」「ライバル?なんで」「私っ…山岸君のことがすこ!音美ちゃんもそうなんでしょ?だから…」『間もなく発車してぇます』「…はっ、負けたよあなたのタフさに私も…素直になってみるかな」「音美ちゃ…」「私さ…理来のことが好きだったんだよ…って言ったらどうする?」プシュー!ガタンガタン…「は」えー!!!「ふっ…何にあの顔!おっかし!」「あらまぁ…音美がそんな風に草生やすなんて久しぶりに見たわ」「お母さん!そう?」「ええ!なんだか雰囲気が変わったわ」「ふっ…あの子に影響されたみたい」ぽけー「からかわれたんだっ!ビックリしたじゃない!…でも最後の最後で理来って!嬉しいじゃない!忘れてなんかあげないんだから!また会えるって」「信じてるよ」弱気な自分を蹴飛ばして私は強くなる!あなたのように強くなる!また会おう!10年後「南野さん!秒でこれらを受付まで持って行ってくれない?」「はい!」「手伝うよ」「あざお」「ねぇ聞いた?今度すごい先生が来るんだって!確か南野さんと同じ25歳」「へーかっこいいなぁ!」「確か珍しい名前で…」「えっ?きゃっ!」バサバサ…「さーせん!!」「相変わらずだね」「久しぶり!」
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