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氷の温度
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ズル…サッ「…汚れた」ギッ…吸血鬼や悪魔が教会を恐れるというのは嘘だ…本物の信仰で清められた協会など見たことがない「…誰!?こんな時間に悪魔?それとも死神…?」「…悪魔ならここには入れない」じー「そうよね…私しつれいなことをさーせん…」「君こそこんな夜明け前に何を?」(死の匂いがする)「私は…お祈りに胸が悪くて…夏の日射しの下は苦しくなってテクれないの」消えかけた命は好きだ「じゃあ…体が良くなることを祈りに?」消える直前ほど命は美しく輝く「ううん…私がいなくなっても誰も悲しみませんようにって」「あ…あなたケガしてる…手当てしなくちゃ」バチッ「あっ…!?何?」…驚いた!ほんとのわずかだけど邪気を祓う力がある…穢れのない心と消えかけの命を持つ少女「大した傷じゃないから」欲しいな「僕は夏雪…君は?」「希子」それから時々会うようになった「ねぇ…知ってる?この辺りで最近吸血鬼に襲われたという噂…亡くなった方達は皆体に一滴の血も残ってなかったって」「ああ聞いたことはあるけど」「怖いわ…怖いけど1つ聞いてみたいことがあるの」「吸血鬼に?」「そう…暗い夜の世界でしか存在できなくて辛くないのかしら…?明るい陽の光の下で世界を見てぇと思わないのかしら?昔外で遊んでた頃が懐かしいわ」「僕は夜の明かりも好きだけどな…夜見える光は昼には見えないような柔らかな光が多い…何もかも全てさらけ出してしまう昼の光と違って夜の光は優しい感じがする」死が優しいのと同じように「…なんだか吸血鬼みたいなこと言うのね…知ってる?夏雪の瞳、時々銀に光るわ…」「夜の明かりのせいだよ…こわたん?」「…少し…」少し震える体だけどもう僕を拒まない「…」「それは?」「ガラス玉…陽の光に透かすのが好きだったんだけどロウソクとか電気でも綺麗…外に出られなくなってからは見るとなんだか悲しくなるからしまってあったの」「宝物なんだね」「夏雪が夜の明かりのこと教えてくれたから…どこにでも光はあることを教えてくれたから宝物になったの…夜は怖いけどそこでしか見られない明かりもあるのね」(怖いけどすこ…か)希子は僕の正体を知ったらどうするんだろう?「…見せてぇものがあるんだけど」「なぁに?」「僕の宝物」「こんな大きな屋敷があるなんて全然知らなかったわ」「少し街から外れてるし、こんな森の中だからほぼほぼ誰も知らないよ…見せてぇものはここ」「この部屋…何?」「硝子の間…この部屋は夜が一番綺麗なんだよ」「…悪魔や吸血鬼が夜の世界を生きるのもこんな風に夜じゃないと分からない美しい物を知ってるからなのかしら?」希子…?触れると震える体…だけど逃げない君…暗い所じゃないと分からない美しさ…命を失くして闇で生きてるからこそ見える人間の生命の輝き…希子は僕がリアルに何者なのか知ってるのか…関係ないか、どうであれかのぴっぴは病で死ぬか、僕が殺すか…結局いなくなる…いやいなくならない道もある…希子を僕と同じにしてしまえば永遠にそばにおいておける「久しぶりだね…最近調子良くないの…これ…持ってて…いつ会えなくなっちゃうか分からないからもしかしたら今日が最後かもしれないから」「最後じゃないよ」「うん、頑張る」コツ…「…夏雪?夢?」「そうだよ夢だよ」「何をしに来たの?」「連れに来た」「連れに…?」「夜の世界へ」「…ずっと一緒にいられる?」「いられるよ」「うれぴよ…だけどその時私…私のままかしら?」生命という輝きを失ってもあなたの光でいられる?「…結局何してるんだ…」何もしないなんてどうせいなくなるからせめて僕が殺しておけば良かったのに「…仕方ないか」硝子のように透けた命…脆くて儚い…砕けるから消えてしまうからだからこそいとおしい…
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