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第3章
インコな闘い
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昼寝と食事を繰り返しているうちに、日はとっぷりと暮れ真っ暗な部屋の中で、再びウトウトしながら飼い主の帰りを待つ。
以前飼っていたインコ達も、こんな毎日の繰り返しだったのだろうか? とインコになったことで想いを馳せる。
ところで、用意された餌を食べて判明した事実がある。
食べる前、飼い主の彼女が用意した餌を見て、シードとペレットの併用だったので、他の3羽に好き嫌いのムラがあるのだなと鋭く分析していた。
しかし、餌を食べ始めたら、分析なんぞどうでもよくなった。
私はカナリーシードの美味しさに感動していたのだ。絶品だ。インコの飼い主側だった時は、飼っているインコがカナリーシードに執着するのに、手こずっていた問題シードなのだが。
飼われインコになって、カナリーシードにハマル理由を身を持って実感した。食べ出したら、やめられない、とまらない。
理性ではね、人間の思考でわかっているわけよ、食べ過ぎは良くない。でもパリッと割った中から出てくるあの細長い実を、くちばしの中で砕いた瞬間広がる味わいは、人間の理性を崩壊させ、インコの本能が全てを凌駕するのだ。
他の餌なんか、雑魚だな。パシパシ雑魚餌を嘴で飛ばして堀りまくって、餌箱の中のカナリ-シードを選り分けて食べる。たまらないわ~、至福だわ~。
途中で人間の思考が戻ってきて、カナリーシードの割れた殻ばっかりでは目立ち過ぎる、飼い主に偏食インコの烙印を押されたら、栄養の偏りを危惧して最悪カナリーシード禁止されてしまう可能性がある、私が飼い主だった時はそうしていた。
それはわかっていたというのに! 食べ出したら止まらない。理性が吹き飛ぶ美味しさに、インコになって初めて感動に打ち震えた。
さすがに夕方には、胸やけしそうになって食べすぎを反省したが食後、暗闇の中、まどろんでいるうちに体調も戻ってきたので一安心である。
飼い主が帰ってきて放鳥時間が来たら、隣のいんこ達にマウントして、4羽のてっぺんに私は立つ! 主導権は何としてでも勝ち取らねばならない、胸やけしている場合ではないのだ。
待ちかねた飼い主が帰ってきた。随分疲れた顔をしている。胸がズキンと痛んだ。名前も知らない人だけど、一生懸命働いて疲れたからだを引きずって帰宅して
「ただいま~♪」
と私たちインコに微笑んでくれた時、この人は信頼できると私は直感した。飼い主のからだの疲れが心配だ。飼い主が疲れて倒れでもしたら、飼われインコの我々はなすすべもないのだ。飼われるインコというのは、心もとない立場であることを改めて思い知らされる。
そんな、インコとは思えない悩みをインコのからだで考えこんで、彼女の顔をじっと見つめていたら
「少しは慣れてくれたのかな、良かった」
とまた、にっこり微笑んだ。疲れているのは私にはわかる。だけど彼女は、インコにどこまでも優しく微笑んでくれる。この人は、インコが不安にならないようにふるまっているのだとわかって、私は涙が出そうなほど胸がきゅんと締め付けられた。胸の高まりとともに、心臓のドキドキがひどくなる。まずい、これはからだが興奮状態になっているのではないか? あせって顔を上下に振ったら、ますます気持ちが高まり、点目になってしまった。
インコを飼ってきた経験から考えると、これは恋するインコの行動形態である。飼い主が気遣ってくれる優しさを感じただけで、インコって惚れてしまうのか!
確かに、インコ飼っていた時、無節操に鏡やおもちゃに惚れるインコに呆れていたが、自分のからだで体験すると惚れやすい体質なのがインコなのだと、正しく理解できた気がした。
私が飼い主に対して、頭フリフリと点目になったことで、横のインコ達が、じっとりこちらを睨んでいる視線が刺さった。飼い主の好意を私が集めてしまい、それに私も応えたことに対する嫉妬だ。あいつらは、ライバルが増えたことをはっきり認識したわけだ。
こちらは、お前たちの存在に気が付いた時から、友好的な気持ちなんぞ金輪際持っていなかったけどな! 今や私と隣いんこ達の間の緊張は、頂点に達しつつあった。闘いの時はすぐそこまで近づいていた!
飼い主が帰ってきて小一時間ほどたった頃、隣のいんこ達がソワソワし始めたのを見て放鳥時間が近づいたことを私も悟った。
「さぁ 出ておいで~~♪」
飼い主が次々かごの入り口を開けて、隣いんこ達は部屋の中を旋廻し始めた。
ああ、そうか。インコって飛ぶ生き物だものな――そこまで考えて私は気が付いた。人間思考のインコは飛ぶことができるのだろうか? 飛べてしまったら、どうしたらいいのだろう? 飛ぶ概念のない元人間の私は急に不安で一杯になった。他のインコ達の旋廻する羽音が、私を追い詰めた。
飼い主は最後に私の入り口に手をかけた。かごの外に出たいという想いと反対に、私は一歩後ずさってしまった。
「大丈夫 こわくないから」
彼女は優しくそっと、かごの中に手を挿し入れて来た。一瞬躊躇したけれど、恐る恐る指に脚をのっけてみた。
と思った瞬間、私はもうかごの外にいた、彼女の手に乗って。
彼女は私をのせた指を彼女の肩の方に動かした。私は、彼女の肩にピョンと乗り移った。その時である。
「きょえぇぇぇ~~~っ!」
何とも迫力のない叫び声とともにオカメ女が私をめがけて飛行しながら突っ込んできた。さすがに羽を広げたそのサイズは、セキセイな私にとっては大きかったし、何しろ不意打ちであった。
「びょぉっ!」
小さな叫び声をあげつつ、私は飼い主の肩からゴロゴロ転がり落ちてしまった。飼い主の彼女は床に座っていたから、肩から転がり落ちても怪我をすぜにすんだが、私はカッとなって体が震え始めた。
「うきょきょきょっ!」
飼い主の肩を奪取したオカメが勝利宣言の叫び声をあげやがった。やったぜ! オカメ女は奪取した飼い主の肩から私を見下ろしていた。
怒りで理性が吹き飛んだ私は、羽を広げオカメ女の元に飛びつこうとした。が、羽をバサバサしても飛べない。
一瞬、理性が戻った。私はどうやら飛べないインコらしい。もともと人間だったのだから、しょうがないような気もするが、インコ的にはこれからの闘いで不利な場面も出てきそうだ。まぁ、頭脳戦でいくしかなかろう。自分を知ることは大事だ。そこまで理性的に考え終わった私は、再び怒りのまみれ、オカメめがけて、飼い主の洋服をよじ登り始めた。
とその時、飼い主の肩の上のオカメが
「ビギャアアアアアアッ!」
と叫ぶと、先ほどの自分と同じように転げ落ちてきた。飼い主の肩を見上げると、あの気の強いセキセイ女がオカメ女を突き落として、誇らしげに立ちはだかっている。
よじ登って行ったところで、待ち構えているセキセイ女にどつき落とされるに決まっている。
負け戦をする必要はない、やるなら……こっちだっ!よじ登った所から、転げ落ちたオカメ女めがけてダイビングした。
「ぎょええええええ~~~っ!」
転がるようにオカメ女は頭の冠羽をおったてて逃げて行った。わははははははっ! 予想した通りオカメは図体がでかいだけだったようだ。
オカメ女には勝った。飼い主の肩から見下ろすセキセイ女を、下から睨みつけ
「お前との勝負は また今度だっ!」
今日は眼を飛ばすにとどめておくことにした。ところで、あれ? オカメ女といっしょのかごに入っていたはずのセキセイ男はどこよ? と見回すとカーテンレールの上からこっそり一連の闘いを覗いていたようである。予想以上のへなちょこなようなので、あいつもまた次回ゆっくり叩きのめしてやればよいだろう。
とにかく初めての放鳥、初めての他インコとの闘い、そして自分が飛べないインコだったこと、いろんなことがどっと疲れになって襲ってきた。
飼い主の彼女は私の様子を観察していて、他のインコより早くかごごに戻してくれた。戻ったかごの敷き紙は新しい物に交換されていて、餌も水も入れ替わっていた。
餌を食べ水飲んで……しばらくすると布がかけられた。他の3羽がいつまで遊んでいたのかはわからない。疲れが襲ってきて、翌日の朝まで私は爆睡したようだ。
うっすら覚えているのは、飼い主が布をかける時
「カナリーシードばっかり食べちゃダメでしょ‼」
と私を怒ったこと。でも疲れていたから、飼い主の言葉の意味をきちんと理解しないまま、私は眠ってしまったのだった。
(つづく)
以前飼っていたインコ達も、こんな毎日の繰り返しだったのだろうか? とインコになったことで想いを馳せる。
ところで、用意された餌を食べて判明した事実がある。
食べる前、飼い主の彼女が用意した餌を見て、シードとペレットの併用だったので、他の3羽に好き嫌いのムラがあるのだなと鋭く分析していた。
しかし、餌を食べ始めたら、分析なんぞどうでもよくなった。
私はカナリーシードの美味しさに感動していたのだ。絶品だ。インコの飼い主側だった時は、飼っているインコがカナリーシードに執着するのに、手こずっていた問題シードなのだが。
飼われインコになって、カナリーシードにハマル理由を身を持って実感した。食べ出したら、やめられない、とまらない。
理性ではね、人間の思考でわかっているわけよ、食べ過ぎは良くない。でもパリッと割った中から出てくるあの細長い実を、くちばしの中で砕いた瞬間広がる味わいは、人間の理性を崩壊させ、インコの本能が全てを凌駕するのだ。
他の餌なんか、雑魚だな。パシパシ雑魚餌を嘴で飛ばして堀りまくって、餌箱の中のカナリ-シードを選り分けて食べる。たまらないわ~、至福だわ~。
途中で人間の思考が戻ってきて、カナリーシードの割れた殻ばっかりでは目立ち過ぎる、飼い主に偏食インコの烙印を押されたら、栄養の偏りを危惧して最悪カナリーシード禁止されてしまう可能性がある、私が飼い主だった時はそうしていた。
それはわかっていたというのに! 食べ出したら止まらない。理性が吹き飛ぶ美味しさに、インコになって初めて感動に打ち震えた。
さすがに夕方には、胸やけしそうになって食べすぎを反省したが食後、暗闇の中、まどろんでいるうちに体調も戻ってきたので一安心である。
飼い主が帰ってきて放鳥時間が来たら、隣のいんこ達にマウントして、4羽のてっぺんに私は立つ! 主導権は何としてでも勝ち取らねばならない、胸やけしている場合ではないのだ。
待ちかねた飼い主が帰ってきた。随分疲れた顔をしている。胸がズキンと痛んだ。名前も知らない人だけど、一生懸命働いて疲れたからだを引きずって帰宅して
「ただいま~♪」
と私たちインコに微笑んでくれた時、この人は信頼できると私は直感した。飼い主のからだの疲れが心配だ。飼い主が疲れて倒れでもしたら、飼われインコの我々はなすすべもないのだ。飼われるインコというのは、心もとない立場であることを改めて思い知らされる。
そんな、インコとは思えない悩みをインコのからだで考えこんで、彼女の顔をじっと見つめていたら
「少しは慣れてくれたのかな、良かった」
とまた、にっこり微笑んだ。疲れているのは私にはわかる。だけど彼女は、インコにどこまでも優しく微笑んでくれる。この人は、インコが不安にならないようにふるまっているのだとわかって、私は涙が出そうなほど胸がきゅんと締め付けられた。胸の高まりとともに、心臓のドキドキがひどくなる。まずい、これはからだが興奮状態になっているのではないか? あせって顔を上下に振ったら、ますます気持ちが高まり、点目になってしまった。
インコを飼ってきた経験から考えると、これは恋するインコの行動形態である。飼い主が気遣ってくれる優しさを感じただけで、インコって惚れてしまうのか!
確かに、インコ飼っていた時、無節操に鏡やおもちゃに惚れるインコに呆れていたが、自分のからだで体験すると惚れやすい体質なのがインコなのだと、正しく理解できた気がした。
私が飼い主に対して、頭フリフリと点目になったことで、横のインコ達が、じっとりこちらを睨んでいる視線が刺さった。飼い主の好意を私が集めてしまい、それに私も応えたことに対する嫉妬だ。あいつらは、ライバルが増えたことをはっきり認識したわけだ。
こちらは、お前たちの存在に気が付いた時から、友好的な気持ちなんぞ金輪際持っていなかったけどな! 今や私と隣いんこ達の間の緊張は、頂点に達しつつあった。闘いの時はすぐそこまで近づいていた!
飼い主が帰ってきて小一時間ほどたった頃、隣のいんこ達がソワソワし始めたのを見て放鳥時間が近づいたことを私も悟った。
「さぁ 出ておいで~~♪」
飼い主が次々かごの入り口を開けて、隣いんこ達は部屋の中を旋廻し始めた。
ああ、そうか。インコって飛ぶ生き物だものな――そこまで考えて私は気が付いた。人間思考のインコは飛ぶことができるのだろうか? 飛べてしまったら、どうしたらいいのだろう? 飛ぶ概念のない元人間の私は急に不安で一杯になった。他のインコ達の旋廻する羽音が、私を追い詰めた。
飼い主は最後に私の入り口に手をかけた。かごの外に出たいという想いと反対に、私は一歩後ずさってしまった。
「大丈夫 こわくないから」
彼女は優しくそっと、かごの中に手を挿し入れて来た。一瞬躊躇したけれど、恐る恐る指に脚をのっけてみた。
と思った瞬間、私はもうかごの外にいた、彼女の手に乗って。
彼女は私をのせた指を彼女の肩の方に動かした。私は、彼女の肩にピョンと乗り移った。その時である。
「きょえぇぇぇ~~~っ!」
何とも迫力のない叫び声とともにオカメ女が私をめがけて飛行しながら突っ込んできた。さすがに羽を広げたそのサイズは、セキセイな私にとっては大きかったし、何しろ不意打ちであった。
「びょぉっ!」
小さな叫び声をあげつつ、私は飼い主の肩からゴロゴロ転がり落ちてしまった。飼い主の彼女は床に座っていたから、肩から転がり落ちても怪我をすぜにすんだが、私はカッとなって体が震え始めた。
「うきょきょきょっ!」
飼い主の肩を奪取したオカメが勝利宣言の叫び声をあげやがった。やったぜ! オカメ女は奪取した飼い主の肩から私を見下ろしていた。
怒りで理性が吹き飛んだ私は、羽を広げオカメ女の元に飛びつこうとした。が、羽をバサバサしても飛べない。
一瞬、理性が戻った。私はどうやら飛べないインコらしい。もともと人間だったのだから、しょうがないような気もするが、インコ的にはこれからの闘いで不利な場面も出てきそうだ。まぁ、頭脳戦でいくしかなかろう。自分を知ることは大事だ。そこまで理性的に考え終わった私は、再び怒りのまみれ、オカメめがけて、飼い主の洋服をよじ登り始めた。
とその時、飼い主の肩の上のオカメが
「ビギャアアアアアアッ!」
と叫ぶと、先ほどの自分と同じように転げ落ちてきた。飼い主の肩を見上げると、あの気の強いセキセイ女がオカメ女を突き落として、誇らしげに立ちはだかっている。
よじ登って行ったところで、待ち構えているセキセイ女にどつき落とされるに決まっている。
負け戦をする必要はない、やるなら……こっちだっ!よじ登った所から、転げ落ちたオカメ女めがけてダイビングした。
「ぎょええええええ~~~っ!」
転がるようにオカメ女は頭の冠羽をおったてて逃げて行った。わははははははっ! 予想した通りオカメは図体がでかいだけだったようだ。
オカメ女には勝った。飼い主の肩から見下ろすセキセイ女を、下から睨みつけ
「お前との勝負は また今度だっ!」
今日は眼を飛ばすにとどめておくことにした。ところで、あれ? オカメ女といっしょのかごに入っていたはずのセキセイ男はどこよ? と見回すとカーテンレールの上からこっそり一連の闘いを覗いていたようである。予想以上のへなちょこなようなので、あいつもまた次回ゆっくり叩きのめしてやればよいだろう。
とにかく初めての放鳥、初めての他インコとの闘い、そして自分が飛べないインコだったこと、いろんなことがどっと疲れになって襲ってきた。
飼い主の彼女は私の様子を観察していて、他のインコより早くかごごに戻してくれた。戻ったかごの敷き紙は新しい物に交換されていて、餌も水も入れ替わっていた。
餌を食べ水飲んで……しばらくすると布がかけられた。他の3羽がいつまで遊んでいたのかはわからない。疲れが襲ってきて、翌日の朝まで私は爆睡したようだ。
うっすら覚えているのは、飼い主が布をかける時
「カナリーシードばっかり食べちゃダメでしょ‼」
と私を怒ったこと。でも疲れていたから、飼い主の言葉の意味をきちんと理解しないまま、私は眠ってしまったのだった。
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