まとめサイトの下請けライターをやって感じた闇など。

ぽんたしろお

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2019/07/18

まとめサイトの下請け「素人なのに書けてしまう怖さ」(2020/10/13 改)

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 主にドラマや映画の記事の下請け作成に携わってきたことは前述した。

 実は、下請けで関わるまで、ドラマはほとんど見ていなかった。今でもほぼ興味はない。
 映画に至っては、一時期、閉所恐怖症になって映画館から遠ざかっていた。大ヒットした「ボヘミアンラプソディー」を観に十数年ぶりに映画館を訪れた、それぐらい映画館もご無沙汰だった。蛇足だが、目出度いことに閉所恐怖症は収まっていたw。いやほんとに蛇足だけど。

 何が言いたいのかというと、ドラマも映画もあんまり興味はない。
 興味がないのに、記事作成できるのか?というと、これが書けてしまうのだ。専ら、グーグル検索さん頼りだったが、ドラマや映画の記事のためのキーワードを検索するとうっすい記事がズラズラたくさん表示される――何せ、グーグル検索さんに気に入られるための対策に注力を注いだ記事ばかり何ページにも渡って出てくる。こちらも、うっすい内容の記事を作成するので、程よい薄さなのだなw。
 別に興味なんかなくても、ズラズラでてくる関連ページを十数サイト分読めば、だいたい記事の方向性は固まってくる。そこに書き手の興味は一切はいっていなくても、である。

 ど素人が医療系の記事を書いて社会問題化したが、書く気になれば書けてしまうという怖さは、十分感じた。だからこそ、単価の安い記事しか書けなくてもテーマにだけはこだわったのだ。人の命を左右しないため医療系記事美容系記事の作成を避け、人を誹謗中傷しかねないゴシップ記事の作成を避け、人のお金を左右しかねない仮想通貨に関する記事を避けたのだ。責任回避をして弾きまくった末残ったのが、ドラマや映画の下請け案件だったのだ。
 なぜ二年間初心者だったかといえば、専門性のある記事を書かなかったから。ドラマや映画の記事はいくら書いても安いのだ。経験つんだところで、単価の上昇なんて限度がある。私が二年間たっても初心者の報酬しかもらえなかったのは、それが理由だ。
 ステップアップといえばきこえはいいが、それは人の命や生き方を左右する記事を書けるかどうか?なのだ。

 このような性格ゆえ、ドラマや映画が医療系のテーマを扱っている時は、ドラマの記事であっても、誤解を与えないように、かなり慎重に調べた。医療系の知識ないのに、怖かった。ドラマや映画の記事だから引き受けちゃって。内容を知った時(ググった時)の絶望感たるや。
「あー、この内容は書きたくない、嫌だな」と思いながら、ドラマ記事として引き受けた以上、責任があると思って書いたけど(自分で言っちゃうが根がとてもまじめなのだ)。
 さすがにうっすいまとめ記事だけで記事作成するのは心もとなくて、かなり深く調べた。医療系のかなり信頼できるサイトや、ドラマや映画を監修したお医者さんのメッセージやサイトも読みこんだ。
 まぁ、下請けが時間かけて慎重に慎重を重ね、医療的な記述に触れないよう、触れざるを得ない個所は誤解を生まないようかなり気を使って記述したところで、クライアントが評価してくれることはないし、グーグル検索さんも、評価してくれなかったけどな!
 いや、グーグル検索さんに評価されたくなかった。反対のこと言ってるけど本音。映画やドラマには医療監修がつくけれど、ドラマ紹介記事には医療監修つかないし、検索の後ろに記事が潜ってくれた方が気は楽だったから。


(つづく)
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