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3年1学期
67話:体育祭準備①
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5月の半ば、うちの学校が2年に一度の体育祭に向けて、一斉に活気付く季節。この時期は教室内も浮き足立ってる様な気がする。
うちの学校は選択式4年制だから、入学年度によっては一度しか体験しない事もあるこの行事は、様々な種族がその特性を活かして活躍する学校最大規模の行事だ。
俺は一年生の時に参加したからこれで2回目。前回はクロードが2年生ながら俺の所属するブロックのリーダーを務めて優勝した。
クロードにリーダー今年もするの?って聞いたけど実習が忙しくて断ったんだって。
俺は運動が得意じゃないし、勝負事も苦手だけど学園全体が盛り上がるこの行事は結構好きだったりする。それに、応援に来た友達の家族が見れたりするのも中々ない機会だからそういうのも楽しい。
「希望する競技を書いて期日までに提出してください」
エミ先生が配ったプリントを手に、俺は横の机の金髪を見上げる。
「ねぇ、カイは何に出るの?足早いしリレー?」
「まだ決めてねぇけど、魔法なしの競技だな。あとは練習サボっても問題ねぇやつ。お前は?」
カイはせっかく運動得意なのに、サボる事を前提にしてるのは勿体無いと思う。練習だって色んな人と交流できるから結構楽しいのに。
「まだ決めてないけど、チア頼まれてて、どうしよっかなって」
「ち、……チア!?おま、マジでやるつもりかよ……!?」
「ちょっと!声大きい!静かにしてよね」
俺がせっかく先生に見つからない様にコソコソ話してたのにカイが急に大きな声出すからこっちを見られた。俺は目線でカイに静かにって伝えつつ、話を続ける。
「運動苦手だし、応援は嫌じゃないけど、服装がね……」
俺は夢魔である自分の体質を抑えるために普段は露出の少ない格好をしている。だけど、チアともなれば露出が高い衣装が当たり前だ。自分の体質のことをやんわり伝えて断る事もできたけど、ぼかしてる種族への質問をされても面倒だから返事を先延ばしにしているところ。
俺に応援されたら頑張れるってのはまあ理解できるけど、それとこれとは別問題だ。
まだ競技選択の期日まで時間があるので、出る競技を今日決める必要はない。周りの意見を聞いてから決めようかな。そう思って俺はプリントを丁寧に畳んでバッグにしまった。
◇
「ルカは競技何出るの?」
「……競技?」
昼休み、昼食を一緒に食べに俺の教室に来たルカにも同じことを尋ねたら、ルカからきょとんとした顔で首を傾げられる。この返事から俺は、ルカが相変わらず授業を聞いていないことを悟った。
「体育祭の競技!プリントもらってない?ルカは初参加だし、この中で出たい競技ない?」
「……どう違うの?」
まあ確かに競技名だけだとわかりずらいかもしれない。うちの学校の体育祭では競技は大きく四つのジャンルに分かれている。魔法がメインの魔法競技、身体能力がメインのフィジカル競技、魔法と身体能力を掛け合わせた総合競技、最後に応援などのパフォーマンス競技だ。
花形の競技はそれぞれのジャンルの内、提示された魔法を誰が1番正確にできるか競う加点方式の魔術合戦、魔法でできた過酷なフィールドに魔法なしで挑む逆境トライアスロン、魔法と体術なんでもありな勝ち抜き戦の総合闘技とブロックごとの応援パフォーマンスを競う応援合戦だ。
そんな事を一通り説明して俺はルカに提案する。
「ルカは魔法が得意だし、魔術合戦とかいいんじゃない?」
「……そういえば」
俺の提案を遮り、ルカが思い出したかの様に呟く。
「……参加制限?とか言われた……かも?」
「何それ?聞いたことない」
耳馴染みのない言葉に、俺も首を傾げる。ルカに聞いてもこれ以上の情報は出てこないので、俺はお昼ご飯を片付けて職員室に向かいミチル先生に説明をしてもらうことにした。
「ルカ君は魔力量が多すぎて厳正な試合が不可能なので魔法系の対決型競技への参加に制限をかける事になったのよ。色々意見はあったんだけど、出たら勝ちが決まるという状況は看過できなくて。ごめんなさい」
「そうなんですね……どうする?ルカ」
まさかそんな事があるとは。これだと魔法競技と総合競技は出られない。折角ルカが初めて参加する体育祭、できれば楽しんで欲しいけど選択肢が狭い。
「……フレンはどれ出るの?」
「俺は、チア誘われてるから条件が合えば応援合戦かな……それか足引っ張らなそうなやつ?」
俺もまだ決めてないから、ルカの質問にはっきりとは答えられない。ルカもこれ以上聞いてくることはなくて、昼休みはこれで終わってしまった。
うちの学校は選択式4年制だから、入学年度によっては一度しか体験しない事もあるこの行事は、様々な種族がその特性を活かして活躍する学校最大規模の行事だ。
俺は一年生の時に参加したからこれで2回目。前回はクロードが2年生ながら俺の所属するブロックのリーダーを務めて優勝した。
クロードにリーダー今年もするの?って聞いたけど実習が忙しくて断ったんだって。
俺は運動が得意じゃないし、勝負事も苦手だけど学園全体が盛り上がるこの行事は結構好きだったりする。それに、応援に来た友達の家族が見れたりするのも中々ない機会だからそういうのも楽しい。
「希望する競技を書いて期日までに提出してください」
エミ先生が配ったプリントを手に、俺は横の机の金髪を見上げる。
「ねぇ、カイは何に出るの?足早いしリレー?」
「まだ決めてねぇけど、魔法なしの競技だな。あとは練習サボっても問題ねぇやつ。お前は?」
カイはせっかく運動得意なのに、サボる事を前提にしてるのは勿体無いと思う。練習だって色んな人と交流できるから結構楽しいのに。
「まだ決めてないけど、チア頼まれてて、どうしよっかなって」
「ち、……チア!?おま、マジでやるつもりかよ……!?」
「ちょっと!声大きい!静かにしてよね」
俺がせっかく先生に見つからない様にコソコソ話してたのにカイが急に大きな声出すからこっちを見られた。俺は目線でカイに静かにって伝えつつ、話を続ける。
「運動苦手だし、応援は嫌じゃないけど、服装がね……」
俺は夢魔である自分の体質を抑えるために普段は露出の少ない格好をしている。だけど、チアともなれば露出が高い衣装が当たり前だ。自分の体質のことをやんわり伝えて断る事もできたけど、ぼかしてる種族への質問をされても面倒だから返事を先延ばしにしているところ。
俺に応援されたら頑張れるってのはまあ理解できるけど、それとこれとは別問題だ。
まだ競技選択の期日まで時間があるので、出る競技を今日決める必要はない。周りの意見を聞いてから決めようかな。そう思って俺はプリントを丁寧に畳んでバッグにしまった。
◇
「ルカは競技何出るの?」
「……競技?」
昼休み、昼食を一緒に食べに俺の教室に来たルカにも同じことを尋ねたら、ルカからきょとんとした顔で首を傾げられる。この返事から俺は、ルカが相変わらず授業を聞いていないことを悟った。
「体育祭の競技!プリントもらってない?ルカは初参加だし、この中で出たい競技ない?」
「……どう違うの?」
まあ確かに競技名だけだとわかりずらいかもしれない。うちの学校の体育祭では競技は大きく四つのジャンルに分かれている。魔法がメインの魔法競技、身体能力がメインのフィジカル競技、魔法と身体能力を掛け合わせた総合競技、最後に応援などのパフォーマンス競技だ。
花形の競技はそれぞれのジャンルの内、提示された魔法を誰が1番正確にできるか競う加点方式の魔術合戦、魔法でできた過酷なフィールドに魔法なしで挑む逆境トライアスロン、魔法と体術なんでもありな勝ち抜き戦の総合闘技とブロックごとの応援パフォーマンスを競う応援合戦だ。
そんな事を一通り説明して俺はルカに提案する。
「ルカは魔法が得意だし、魔術合戦とかいいんじゃない?」
「……そういえば」
俺の提案を遮り、ルカが思い出したかの様に呟く。
「……参加制限?とか言われた……かも?」
「何それ?聞いたことない」
耳馴染みのない言葉に、俺も首を傾げる。ルカに聞いてもこれ以上の情報は出てこないので、俺はお昼ご飯を片付けて職員室に向かいミチル先生に説明をしてもらうことにした。
「ルカ君は魔力量が多すぎて厳正な試合が不可能なので魔法系の対決型競技への参加に制限をかける事になったのよ。色々意見はあったんだけど、出たら勝ちが決まるという状況は看過できなくて。ごめんなさい」
「そうなんですね……どうする?ルカ」
まさかそんな事があるとは。これだと魔法競技と総合競技は出られない。折角ルカが初めて参加する体育祭、できれば楽しんで欲しいけど選択肢が狭い。
「……フレンはどれ出るの?」
「俺は、チア誘われてるから条件が合えば応援合戦かな……それか足引っ張らなそうなやつ?」
俺もまだ決めてないから、ルカの質問にはっきりとは答えられない。ルカもこれ以上聞いてくることはなくて、昼休みはこれで終わってしまった。
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