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小説
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小説は嫌いだ。
もっというと漫画もアニメも嫌いだ。
驚きと希望、人を成長に導いてくれたり、
勇敢にさせてくれたりする。
そこは好きなんだ。
私達の人生の参考になってくれる。
でも私達は相手の感情、考え、動きを知ることはできない。
私が紅茶をすすってるときにママは
お笑いを見て爆笑してるかもしれないし、
ギターを引いてるかもしれない。
そんなこんなでいろんな思考を巡らせてい
たら人間関係もうまく築けず卒業を迎えて
しまった。
卒業式当日、早朝に1年ぶりに合うママ
はまた太っていた。満面の笑顔で近寄って
くる。私も近づき思いっきり抱きしめた。
「心地いいな」なんて思ったりする。
「その手に持ってる袋、何?」
手に取りながら言うとママはそっけなく、
「あの人に、はちみつ。栗と花の。」
という。
「お父さんは来ないの?」
「ホテルで留守番しててって言っておいた。」
「なんで?呼べばよかったじゃん。」
「いいの。マリーと私の時間。」
ママがそう言うなら、まぁいいだろう。
家に帰るとパパは私服に着替えていた。
そりゃね、ちゃんとしないとママが不安に
なるから。ママは家を見たあとため息をつ
いた。
「よくこんな場所で住めたわね。」
音のなる床、
ソファーもカーペットも
何もない部屋、
見渡すほどもない家の狭さ、
古いベット、
風通しだけはいいが、
冬は外よりも寒い家、
ゴキのすみか、
ママは評価するまでもない家を見るのを辞
め、パパに向き合うと言った。
「今日はマリーを私達が泊まっているホテルに連れて行っていいかしら。明日一緒に観光したら私達は国に帰るから。」
「全然大丈夫ですよ。後ハチミツ、アリガトございます。」
国際婚の二人は二人共日本人じゃないな
のに共通語は日本語だ。
変わってるよなー
二人を遠目で見ていると不思議に見える。
家に時計もないので携帯から時間を伺う。
「私そろそろ行かなきゃ遅れるから、卒業式で会おう。」
パパはニカッ!と笑うと
「リョーウカイ!社長!」と敬礼する。
「そしたら私も失礼します。マリーと途中まで向かいます。」
「わかりました。気をつけて!」
送ってくれるパパをあとに学校に向かった。
いよいよだ。
花をつけ卒業アルバムにもメッセージを
ヲタ友や通りすがりの友達拾って書いてもらった。
危うくアルバムが無になるところだった。
オタ友にアニキャラ書いてもらったときは最高でハグしたなーとさっきのことを2年前のように振り返る。
「ブラウン マリッサ!」
「ぅあい!」相変わらずうちの担任は絶好
調に名前を呼ぶ。おかげで返事がくずれた。
この先生のおかげでこの1年はよく過ぎた、と思う。
壇上に上がり証書を笑顔でもらう。
小学の頃真顔で取られてボツになった写真があるからだ。
今回、写真は取られなかったが…
素早く会場を見回しパパを見つける。
ママが見つからない。まぁ仕方ないと壇上
をおり、やっと卒業だぜーと先生方に素敵
な笑顔でお辞儀する。
歌を3曲ぐらい歌い友達が泣くのを見て笑い
また校歌、国歌と歌っていき退場。
正直ママが来てくれて嬉しくてあとはどうでも良かった。
なにせ二人を隣合わせでみるのは3年ぶり
3人で暮らしたのは7年前だからだ。
子供にとってこの景色は光と夢でしかない。
卒業後、パパが先生に挨拶に行った。
ペコペコ頭を下げる様子は以外でママも私に尋ねてきた。
「あの人が頭を下げて挨拶に行くなんて珍しいわね。」
「うん。私の記憶上1回もないよ。っていうか私、ママのこと見つけられなかったんだけど。どこにいたの?」
「実は席2席とっておいたんだけどあの人来なかったのよね。」
「席に座ってたんだ。パパはね、後ろで突っ立ってたよ。」
パパが戻ってきたから家に帰る帰路についた。
家に帰る途中卒業式に出れなかった親友のコンコンがいた。
一緒に遊びに行ったり、漫画買って近くのフード店で即読みしたり、
死にたいって口にしてるのを
聞いたりした。
一番大切な友達だ。挨拶して紹介して
また合う約束して別れて家についた。
服を着替えお父さんにまた見送られながら家を出た。
来年のこの頃きっと会うよ。
漫画の捨て台詞のようなものをはいてお父さんを会いに向かった。
もっというと漫画もアニメも嫌いだ。
驚きと希望、人を成長に導いてくれたり、
勇敢にさせてくれたりする。
そこは好きなんだ。
私達の人生の参考になってくれる。
でも私達は相手の感情、考え、動きを知ることはできない。
私が紅茶をすすってるときにママは
お笑いを見て爆笑してるかもしれないし、
ギターを引いてるかもしれない。
そんなこんなでいろんな思考を巡らせてい
たら人間関係もうまく築けず卒業を迎えて
しまった。
卒業式当日、早朝に1年ぶりに合うママ
はまた太っていた。満面の笑顔で近寄って
くる。私も近づき思いっきり抱きしめた。
「心地いいな」なんて思ったりする。
「その手に持ってる袋、何?」
手に取りながら言うとママはそっけなく、
「あの人に、はちみつ。栗と花の。」
という。
「お父さんは来ないの?」
「ホテルで留守番しててって言っておいた。」
「なんで?呼べばよかったじゃん。」
「いいの。マリーと私の時間。」
ママがそう言うなら、まぁいいだろう。
家に帰るとパパは私服に着替えていた。
そりゃね、ちゃんとしないとママが不安に
なるから。ママは家を見たあとため息をつ
いた。
「よくこんな場所で住めたわね。」
音のなる床、
ソファーもカーペットも
何もない部屋、
見渡すほどもない家の狭さ、
古いベット、
風通しだけはいいが、
冬は外よりも寒い家、
ゴキのすみか、
ママは評価するまでもない家を見るのを辞
め、パパに向き合うと言った。
「今日はマリーを私達が泊まっているホテルに連れて行っていいかしら。明日一緒に観光したら私達は国に帰るから。」
「全然大丈夫ですよ。後ハチミツ、アリガトございます。」
国際婚の二人は二人共日本人じゃないな
のに共通語は日本語だ。
変わってるよなー
二人を遠目で見ていると不思議に見える。
家に時計もないので携帯から時間を伺う。
「私そろそろ行かなきゃ遅れるから、卒業式で会おう。」
パパはニカッ!と笑うと
「リョーウカイ!社長!」と敬礼する。
「そしたら私も失礼します。マリーと途中まで向かいます。」
「わかりました。気をつけて!」
送ってくれるパパをあとに学校に向かった。
いよいよだ。
花をつけ卒業アルバムにもメッセージを
ヲタ友や通りすがりの友達拾って書いてもらった。
危うくアルバムが無になるところだった。
オタ友にアニキャラ書いてもらったときは最高でハグしたなーとさっきのことを2年前のように振り返る。
「ブラウン マリッサ!」
「ぅあい!」相変わらずうちの担任は絶好
調に名前を呼ぶ。おかげで返事がくずれた。
この先生のおかげでこの1年はよく過ぎた、と思う。
壇上に上がり証書を笑顔でもらう。
小学の頃真顔で取られてボツになった写真があるからだ。
今回、写真は取られなかったが…
素早く会場を見回しパパを見つける。
ママが見つからない。まぁ仕方ないと壇上
をおり、やっと卒業だぜーと先生方に素敵
な笑顔でお辞儀する。
歌を3曲ぐらい歌い友達が泣くのを見て笑い
また校歌、国歌と歌っていき退場。
正直ママが来てくれて嬉しくてあとはどうでも良かった。
なにせ二人を隣合わせでみるのは3年ぶり
3人で暮らしたのは7年前だからだ。
子供にとってこの景色は光と夢でしかない。
卒業後、パパが先生に挨拶に行った。
ペコペコ頭を下げる様子は以外でママも私に尋ねてきた。
「あの人が頭を下げて挨拶に行くなんて珍しいわね。」
「うん。私の記憶上1回もないよ。っていうか私、ママのこと見つけられなかったんだけど。どこにいたの?」
「実は席2席とっておいたんだけどあの人来なかったのよね。」
「席に座ってたんだ。パパはね、後ろで突っ立ってたよ。」
パパが戻ってきたから家に帰る帰路についた。
家に帰る途中卒業式に出れなかった親友のコンコンがいた。
一緒に遊びに行ったり、漫画買って近くのフード店で即読みしたり、
死にたいって口にしてるのを
聞いたりした。
一番大切な友達だ。挨拶して紹介して
また合う約束して別れて家についた。
服を着替えお父さんにまた見送られながら家を出た。
来年のこの頃きっと会うよ。
漫画の捨て台詞のようなものをはいてお父さんを会いに向かった。
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