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となりの宮川さんは人気Vtuberになりたいストーリー版
宮川さんが人気Vtuberになりたい理由
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前回のあらすじ 宮川さんが人気Vtuberを目指した理由は
「そう。私はねある人を探しているのよ。1年前母を死に追いやった犯人をね」
「え?」
僕はただそう言うことしか出来なかった。なんだ?なんで人気Vtuberになることが母を死に追いやった犯人を見つけることになるんだ?
「えっと。ごめんあんまりよくわかってないんだけど」
僕は理解が追い付かないままとりあえず言葉に出した。宮川さんはひどく落ち着いた様子で淡々としゃべる。
「私の母もねVtuberをしていたのよ。名前は「星見 りんご」だったわ。1年前にいなくなったけどね」
「え?あの「星見 りんご」?!みんなが認める人気Vtuberだったよね。僕も当然知ってるよ。でもたしか・・」
「そう。男性との浮気疑惑が出て炎上してそのまま引退したわ」
あれはひどいものだった。当然ネットニュースにも取り上げられて、裏では顔も本名も出回っていたとか。掲示板やサイトで叩かれまくっていたのを覚えている。
「まさか宮川さんの母親だったなんて・・」
まったく知らなかった。でも死に追いやったってどういうことだ?
「えっと。でも死に追いやったってどういう事?」
それを聞くと宮川さんは明らかに怒った顔で悔しそうに語った。
「その浮気相手というのが、Vtuberの「王子 廻「おうじ めぐる」」だったわ。あいつは母を騙して母に言い寄られていると世間に言いふらしたのよ!」
宮川さんはの顔には憎しみが見える。宮川さんがこんなに怒るなんて。
「あいつと母は元々仲のいいVtuber友達だったわ。でもある日リアルで王子に会うって言って母は家を出た。そこからしばらくしてあいつは母に言い寄られたとか言い出して。その遊んでいるときの写真まで持ち出して!自分はしっかりとモザイクかけて!あのクズ!」
宮川さんは抑えられない怒りをガードレールにぶつけている。ゴンゴンというガードレールを蹴る音だけが響いていた。
そうか。だから顔が流出したのか。それにしても話を聞くかぎりかなり計画的な犯行に思える。
「それからはすぐだったわ。母は必死に弁明したけど、当の本人が口説かれたとか言ってるんだものね。だれも母の言うことなんて聞いてくれなかった。そしてそのままVtuberを引退したわ」
たしかに本人が言っているのだから誰も嘘だと疑わないだろう。それにVtuberが一度の炎上で引退に追い込まれるなんてことはざらにある。
「そして母は父にも浮気を責められた。母はVtuberをしていることは父には内緒にしていた。だから父も、母が男と遊びに行ったことが許せなかったようね。母をひとしきり責めた後、そのまま離婚。そして母は・・」
宮川さんは言いよどんだ。もしかして・・
「・・首を吊って死んだわ」
「そんな・・・」
こんなひどい話があるだろうか。友人に裏切られ、不特定多数の人からは誹謗中傷を受け、夫からは縁を切られて。僕はただただ悲しかった。
「くそ!すべてあいつのせいよ!王子 廻、見つけ出して絶対ぶっ殺して・・」
僕はその瞬間宮川さんの口を手で塞いでいた。どうしても宮川さんにはそんな言葉なんて言ってほしくなかったから。
「宮川さん。いつもの殺すはいいけど、この殺すはだめだよ」
いつのまにか口から言葉が出ていた。自分でも何を言っているか分からないが、そういうことを言いたかった。すると
「・・何よ!ただの協力者のくせに!」
宮川さんが僕の手をどかして、声を荒げた。たしかに僕はただの協力者だ。それでも・・
「それでも僕は宮川さんの協力者なんだよ。僕にも一緒に背負わせてよ。宮川さんの抱えているものを。僕は協力者の時点でほぼ共犯みたいなもんだからね。復讐に手を貸すよ。ただし、殺しはなしの方向で」
僕は宮川さんの顔をまっすぐに見つめて笑いかけた。今までずっと一人で抱え込んで生きてきたのだろう。仇を見つけるためにVtuberにもなって。となりの冴えない男子に人気Vtuberにしてと頼みこんで。辛かっただろう。
「・・ご、ごめんなさい」
宮川さんが泣きそうな声で謝る。まるで叱られた子供のようだった。
「はい。宮川さんお手」
僕はそう言って手を差し伸べる。宮川さんは僕の手を握った後、僕に抱き着いて泣きじゃくった。本当に子供のように。僕は宮川さんが泣き止むまで頭を撫で続けた。そして改めて宮川さんの助けになりたいと思った。
「そう。私はねある人を探しているのよ。1年前母を死に追いやった犯人をね」
「え?」
僕はただそう言うことしか出来なかった。なんだ?なんで人気Vtuberになることが母を死に追いやった犯人を見つけることになるんだ?
「えっと。ごめんあんまりよくわかってないんだけど」
僕は理解が追い付かないままとりあえず言葉に出した。宮川さんはひどく落ち着いた様子で淡々としゃべる。
「私の母もねVtuberをしていたのよ。名前は「星見 りんご」だったわ。1年前にいなくなったけどね」
「え?あの「星見 りんご」?!みんなが認める人気Vtuberだったよね。僕も当然知ってるよ。でもたしか・・」
「そう。男性との浮気疑惑が出て炎上してそのまま引退したわ」
あれはひどいものだった。当然ネットニュースにも取り上げられて、裏では顔も本名も出回っていたとか。掲示板やサイトで叩かれまくっていたのを覚えている。
「まさか宮川さんの母親だったなんて・・」
まったく知らなかった。でも死に追いやったってどういうことだ?
「えっと。でも死に追いやったってどういう事?」
それを聞くと宮川さんは明らかに怒った顔で悔しそうに語った。
「その浮気相手というのが、Vtuberの「王子 廻「おうじ めぐる」」だったわ。あいつは母を騙して母に言い寄られていると世間に言いふらしたのよ!」
宮川さんはの顔には憎しみが見える。宮川さんがこんなに怒るなんて。
「あいつと母は元々仲のいいVtuber友達だったわ。でもある日リアルで王子に会うって言って母は家を出た。そこからしばらくしてあいつは母に言い寄られたとか言い出して。その遊んでいるときの写真まで持ち出して!自分はしっかりとモザイクかけて!あのクズ!」
宮川さんは抑えられない怒りをガードレールにぶつけている。ゴンゴンというガードレールを蹴る音だけが響いていた。
そうか。だから顔が流出したのか。それにしても話を聞くかぎりかなり計画的な犯行に思える。
「それからはすぐだったわ。母は必死に弁明したけど、当の本人が口説かれたとか言ってるんだものね。だれも母の言うことなんて聞いてくれなかった。そしてそのままVtuberを引退したわ」
たしかに本人が言っているのだから誰も嘘だと疑わないだろう。それにVtuberが一度の炎上で引退に追い込まれるなんてことはざらにある。
「そして母は父にも浮気を責められた。母はVtuberをしていることは父には内緒にしていた。だから父も、母が男と遊びに行ったことが許せなかったようね。母をひとしきり責めた後、そのまま離婚。そして母は・・」
宮川さんは言いよどんだ。もしかして・・
「・・首を吊って死んだわ」
「そんな・・・」
こんなひどい話があるだろうか。友人に裏切られ、不特定多数の人からは誹謗中傷を受け、夫からは縁を切られて。僕はただただ悲しかった。
「くそ!すべてあいつのせいよ!王子 廻、見つけ出して絶対ぶっ殺して・・」
僕はその瞬間宮川さんの口を手で塞いでいた。どうしても宮川さんにはそんな言葉なんて言ってほしくなかったから。
「宮川さん。いつもの殺すはいいけど、この殺すはだめだよ」
いつのまにか口から言葉が出ていた。自分でも何を言っているか分からないが、そういうことを言いたかった。すると
「・・何よ!ただの協力者のくせに!」
宮川さんが僕の手をどかして、声を荒げた。たしかに僕はただの協力者だ。それでも・・
「それでも僕は宮川さんの協力者なんだよ。僕にも一緒に背負わせてよ。宮川さんの抱えているものを。僕は協力者の時点でほぼ共犯みたいなもんだからね。復讐に手を貸すよ。ただし、殺しはなしの方向で」
僕は宮川さんの顔をまっすぐに見つめて笑いかけた。今までずっと一人で抱え込んで生きてきたのだろう。仇を見つけるためにVtuberにもなって。となりの冴えない男子に人気Vtuberにしてと頼みこんで。辛かっただろう。
「・・ご、ごめんなさい」
宮川さんが泣きそうな声で謝る。まるで叱られた子供のようだった。
「はい。宮川さんお手」
僕はそう言って手を差し伸べる。宮川さんは僕の手を握った後、僕に抱き着いて泣きじゃくった。本当に子供のように。僕は宮川さんが泣き止むまで頭を撫で続けた。そして改めて宮川さんの助けになりたいと思った。
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