1 / 4
1
しおりを挟む
私の名前は、リディア・アシュレイ。
アシュレイ伯爵家の長女で、今年で二十歳になる。
──けれど、そう名乗ったところで、「ああ、あの地味な令嬢」と返されるのがオチだ。
きらびやかなドレスや、香水の香り、舞踏会のざわめき。
社交界のあの空気が、どうにも苦手だった。
私はいつも、隅っこの椅子に座って、甘くないお茶をすする役。
口元に笑みを浮かべて、ただ静かに時が過ぎるのを待っていた。
「また、つまらなそうな顔してるな」
ふいに声をかけられて顔を上げると、目の前には、
いつものように気だるげな笑みを浮かべた、私の婚約者がいた。
ダミアン・フェリル。
侯爵家の三男で、金髪碧眼、背も高くて、顔立ちも整っている。
だけど──口を開けば、だいたい人を小馬鹿にしたようなことばかり言う。
「僕の隣にいるっていうのに、どうしてそんなに退屈そうなんだ?
可愛いドレスも着てるのに、笑いもしない。ほんと、つまらないよ、リディア」
「……そう。ごめんなさい、ダミアン様。つまらなくて」
私は少しだけ首を傾げて、そう答えた。
彼は、ふん、と鼻で笑ってワイングラスをくるくる回した。
私の顔を見ようともしないで、グラスの中の赤い液体ばかり見ていた。
私のことなんて、もともと見ていなかったのよね。
リディアという名の“お飾り”に、ほんの少しの興味もなかったくせに。
でもそれで、よかった。
彼の興味が私に向かなくなってから、もうずいぶん経つし。
私はただ、その日が来るのを待っていた。
──婚約破棄のその日を。
舞踏会の夜は、まるで絵に描いたように煌びやかだった。
真紅のドレスに身を包んだ私は、いつもよりもほんの少しだけ、背筋を伸ばしていた。
貴族たちが集う大広間で、音楽が鳴り響く中、
ダミアンは美しい金髪の少女と手を取り、軽やかにステップを踏んでいた。
その少女の名前は、セリーヌ・モルドレッド。
侯爵家の次女で、妖精のように愛らしく、誰よりも注目を浴びる存在。
──彼が私の元から離れる理由としては、申し分ない相手だった。
そして、音楽が止まった瞬間。
ダミアンは皆の前で、誇らしげに笑ってこう言った。
「本日をもって、僕はリディア・アシュレイとの婚約を破棄する。
理由は簡単。彼女はあまりにも“つまらない”からだ。
僕には、もっとふさわしい相手がいる。
そう──このセリーヌこそ、僕の理想の女性なんだ!」
空気が凍った。
セリーヌは頬を赤らめて、うっとりした顔でダミアンの腕に寄り添っていた。
周囲の貴族たちは、口元を手で隠してささやき合う。
「まあ……」「なんてことを……」「婚約破棄を、こんな場で……!」
だけど私は、静かにその場に立っていただけだった。
涙も出なかったし、怒りもなかった。
ただ、「ああ、ついに来たな」と思っただけ。
「そう……わかりました」
私はダミアンを見上げて、ゆっくりと微笑んだ。
会場中の視線が、私に集まっていた。
「これで……あなたの“退屈”も、少しは晴れるといいですね」
それだけ言って、私はくるりと背を向けた。
ドレスの裾を踏まないように気をつけながら、
扉の向こうへと、一歩ずつ、歩いていった。
彼が何かを言いかけていたけれど、もう聞こえなかった。
私の耳には、誰の声も届かない。
──さようなら、ダミアン様。
これから、私は自由にさせていただきます。
屋敷に戻ると、私はそっと書き置きを残して、
長年暮らした伯爵家を後にした。
「──お嬢様……どちらへ……!」
慌てて飛び出してきた侍女の声に、私はふと足を止める。
「少し、風に当たってくるわ」
そう言って、月明かりの下、馬車に乗り込んだ。
私の帰る場所は、ここではない。
ずっと封じていた“あの場所”へ──
魔塔。
それが、私の本当の居場所。
そして、私はもう誰にも遠慮しない。
誰にも蔑まれず、誰にも縛られず。
私の力を、私の生き方を、私のすべてを、自分で決める。
さようなら、令嬢リディア。
これからは、魔女リディアとして──
夜の風は、思っていたよりもずっと冷たかった。
私を乗せた馬車が、ゆっくりと街を抜けていく。
煌びやかで人の多い王都の中心から離れれば離れるほど、
街灯の数は減り、静寂が広がっていった。
「本当に……これでよかったの?」
小さな声で、自分に問いかけてみたけど、返事はなかった。
もちろん。返してくれる人なんて、最初からいなかった。
私はただ、前を向くしかなかった。
婚約破棄の場で、あれだけのことを言われたのに、
悔しくて泣くことも、声を荒げることもなかった。
というより……そんな価値もない相手だったって、
本当は、もうずっと前からわかってた。
でも、それでも。
「許嫁」という肩書きに、私は少しだけしがみついていたのかもしれない。
だってそれを失ったら、私は──何者でもなくなってしまう気がして、こわかったから。
「……ううん、違う。私は、最初から“誰かのもの”なんかじゃなかった」
小さく息を吸って、馬車の窓を開けた。
遠くに、月が見える。
冷たいくらいに白くて、鋭く光っていて──でも、不思議と安心した。
あの月が見ていた。
私が婚約を破棄される瞬間も、誰にも必要とされなかった日々も。
全部、見ていた。
「リディア様、まもなく魔塔が見えてまいります」
御者の声がして、私は目を細めた。
……そう。私の帰るべき場所。
それは、王都の華やかさでも、伯爵家の屋敷でもない。
──それは、誰も寄りつかない、封印された塔。
“魔塔(まとう)”。
人々が「災厄の塔」と恐れた場所。
でもそこは、私にとっては……一番落ち着く“家”だった。
「ただいま、帰ってきたわ」
誰に言うでもなく、私は小さくつぶやいた。
塔の扉を開けた瞬間、重たくきしむ音が響いた。
埃の匂いと、なつかしい薬草の香りが鼻をくすぐる。
「ふふ……やっぱり、ここの匂いが好き」
私はドレスの裾をたくしあげて、ゆっくりと階段をのぼる。
この螺旋階段、昔は何度も転びそうになったっけ。
だけど今は、目をつむっていても登れる。
「……来たか、リディア」
中層の書斎にたどり着くと、そこにいたのは、私の“師匠”だった。
マルグリット様。
元は宮廷魔導師団の最高顧問で、今は引退して魔塔に隠居している。
彼女がいなければ、私は魔法の力も、心の支えも持てなかった。
「おかえり。遅かったじゃないか」
「……ただいま、マルグリット様」
私はその場に膝をついて、頭を下げた。
だけど次の瞬間、マルグリット様は私の髪をくしゃくしゃと撫でて、
まるで子どもにするみたいに、ふわっと笑った。
「お前がここに戻ってくる日を、ずっと待っていたよ。
――“月影のリディア”が、世界に戻ってくる日をね」
私は目を見開いた。
……その名前は。
昔、魔塔で修行していた頃、仲間たちが私につけた異名。
夜の魔力を操る得意属性から、そう呼ばれていた。
だけど、伯爵家に戻ってからは、ずっと封じていたの。
“魔法のことは忘れなさい”って、父に言われて……
いい子の令嬢でいるために、ずっと……ずっと。
「マルグリット様、わたし……本当に、これでよかったのかな」
「後悔しているのか?」
「……いいえ。してません。
私は……ただ、魔法を“使ってはいけない”って思い込んでいただけ。
でも今は違う。今は……使いたいって思ってる」
胸に手を当てると、熱くなった。
冷たい塔の空気とはまるで反対の、あたたかい火が、胸の奥で灯っていた。
「もう、誰かに否定されるのは嫌なんです。
誰かのために、自分を小さくするのも……」
「よく言った。では、その魔力……見せてごらん」
マルグリット様の声に、私は深く息を吸って、
ずっと、ずっと封じていた力にそっと手を伸ばした。
「――月影よ、私に応えなさい」
その瞬間、部屋の中に冷たい風が吹いた。
月の光が窓から差し込み、私の髪がふわりと浮かぶ。
まるで世界が私を認めてくれるような、そんな感覚。
何もかもが静かに、でも確かに動き出した。
「ああ……帰ってきたんだ、私……」
私は、もう“ただの令嬢”じゃない。
私は、魔女として生きる。
――“月影の魔女”として。
アシュレイ伯爵家の長女で、今年で二十歳になる。
──けれど、そう名乗ったところで、「ああ、あの地味な令嬢」と返されるのがオチだ。
きらびやかなドレスや、香水の香り、舞踏会のざわめき。
社交界のあの空気が、どうにも苦手だった。
私はいつも、隅っこの椅子に座って、甘くないお茶をすする役。
口元に笑みを浮かべて、ただ静かに時が過ぎるのを待っていた。
「また、つまらなそうな顔してるな」
ふいに声をかけられて顔を上げると、目の前には、
いつものように気だるげな笑みを浮かべた、私の婚約者がいた。
ダミアン・フェリル。
侯爵家の三男で、金髪碧眼、背も高くて、顔立ちも整っている。
だけど──口を開けば、だいたい人を小馬鹿にしたようなことばかり言う。
「僕の隣にいるっていうのに、どうしてそんなに退屈そうなんだ?
可愛いドレスも着てるのに、笑いもしない。ほんと、つまらないよ、リディア」
「……そう。ごめんなさい、ダミアン様。つまらなくて」
私は少しだけ首を傾げて、そう答えた。
彼は、ふん、と鼻で笑ってワイングラスをくるくる回した。
私の顔を見ようともしないで、グラスの中の赤い液体ばかり見ていた。
私のことなんて、もともと見ていなかったのよね。
リディアという名の“お飾り”に、ほんの少しの興味もなかったくせに。
でもそれで、よかった。
彼の興味が私に向かなくなってから、もうずいぶん経つし。
私はただ、その日が来るのを待っていた。
──婚約破棄のその日を。
舞踏会の夜は、まるで絵に描いたように煌びやかだった。
真紅のドレスに身を包んだ私は、いつもよりもほんの少しだけ、背筋を伸ばしていた。
貴族たちが集う大広間で、音楽が鳴り響く中、
ダミアンは美しい金髪の少女と手を取り、軽やかにステップを踏んでいた。
その少女の名前は、セリーヌ・モルドレッド。
侯爵家の次女で、妖精のように愛らしく、誰よりも注目を浴びる存在。
──彼が私の元から離れる理由としては、申し分ない相手だった。
そして、音楽が止まった瞬間。
ダミアンは皆の前で、誇らしげに笑ってこう言った。
「本日をもって、僕はリディア・アシュレイとの婚約を破棄する。
理由は簡単。彼女はあまりにも“つまらない”からだ。
僕には、もっとふさわしい相手がいる。
そう──このセリーヌこそ、僕の理想の女性なんだ!」
空気が凍った。
セリーヌは頬を赤らめて、うっとりした顔でダミアンの腕に寄り添っていた。
周囲の貴族たちは、口元を手で隠してささやき合う。
「まあ……」「なんてことを……」「婚約破棄を、こんな場で……!」
だけど私は、静かにその場に立っていただけだった。
涙も出なかったし、怒りもなかった。
ただ、「ああ、ついに来たな」と思っただけ。
「そう……わかりました」
私はダミアンを見上げて、ゆっくりと微笑んだ。
会場中の視線が、私に集まっていた。
「これで……あなたの“退屈”も、少しは晴れるといいですね」
それだけ言って、私はくるりと背を向けた。
ドレスの裾を踏まないように気をつけながら、
扉の向こうへと、一歩ずつ、歩いていった。
彼が何かを言いかけていたけれど、もう聞こえなかった。
私の耳には、誰の声も届かない。
──さようなら、ダミアン様。
これから、私は自由にさせていただきます。
屋敷に戻ると、私はそっと書き置きを残して、
長年暮らした伯爵家を後にした。
「──お嬢様……どちらへ……!」
慌てて飛び出してきた侍女の声に、私はふと足を止める。
「少し、風に当たってくるわ」
そう言って、月明かりの下、馬車に乗り込んだ。
私の帰る場所は、ここではない。
ずっと封じていた“あの場所”へ──
魔塔。
それが、私の本当の居場所。
そして、私はもう誰にも遠慮しない。
誰にも蔑まれず、誰にも縛られず。
私の力を、私の生き方を、私のすべてを、自分で決める。
さようなら、令嬢リディア。
これからは、魔女リディアとして──
夜の風は、思っていたよりもずっと冷たかった。
私を乗せた馬車が、ゆっくりと街を抜けていく。
煌びやかで人の多い王都の中心から離れれば離れるほど、
街灯の数は減り、静寂が広がっていった。
「本当に……これでよかったの?」
小さな声で、自分に問いかけてみたけど、返事はなかった。
もちろん。返してくれる人なんて、最初からいなかった。
私はただ、前を向くしかなかった。
婚約破棄の場で、あれだけのことを言われたのに、
悔しくて泣くことも、声を荒げることもなかった。
というより……そんな価値もない相手だったって、
本当は、もうずっと前からわかってた。
でも、それでも。
「許嫁」という肩書きに、私は少しだけしがみついていたのかもしれない。
だってそれを失ったら、私は──何者でもなくなってしまう気がして、こわかったから。
「……ううん、違う。私は、最初から“誰かのもの”なんかじゃなかった」
小さく息を吸って、馬車の窓を開けた。
遠くに、月が見える。
冷たいくらいに白くて、鋭く光っていて──でも、不思議と安心した。
あの月が見ていた。
私が婚約を破棄される瞬間も、誰にも必要とされなかった日々も。
全部、見ていた。
「リディア様、まもなく魔塔が見えてまいります」
御者の声がして、私は目を細めた。
……そう。私の帰るべき場所。
それは、王都の華やかさでも、伯爵家の屋敷でもない。
──それは、誰も寄りつかない、封印された塔。
“魔塔(まとう)”。
人々が「災厄の塔」と恐れた場所。
でもそこは、私にとっては……一番落ち着く“家”だった。
「ただいま、帰ってきたわ」
誰に言うでもなく、私は小さくつぶやいた。
塔の扉を開けた瞬間、重たくきしむ音が響いた。
埃の匂いと、なつかしい薬草の香りが鼻をくすぐる。
「ふふ……やっぱり、ここの匂いが好き」
私はドレスの裾をたくしあげて、ゆっくりと階段をのぼる。
この螺旋階段、昔は何度も転びそうになったっけ。
だけど今は、目をつむっていても登れる。
「……来たか、リディア」
中層の書斎にたどり着くと、そこにいたのは、私の“師匠”だった。
マルグリット様。
元は宮廷魔導師団の最高顧問で、今は引退して魔塔に隠居している。
彼女がいなければ、私は魔法の力も、心の支えも持てなかった。
「おかえり。遅かったじゃないか」
「……ただいま、マルグリット様」
私はその場に膝をついて、頭を下げた。
だけど次の瞬間、マルグリット様は私の髪をくしゃくしゃと撫でて、
まるで子どもにするみたいに、ふわっと笑った。
「お前がここに戻ってくる日を、ずっと待っていたよ。
――“月影のリディア”が、世界に戻ってくる日をね」
私は目を見開いた。
……その名前は。
昔、魔塔で修行していた頃、仲間たちが私につけた異名。
夜の魔力を操る得意属性から、そう呼ばれていた。
だけど、伯爵家に戻ってからは、ずっと封じていたの。
“魔法のことは忘れなさい”って、父に言われて……
いい子の令嬢でいるために、ずっと……ずっと。
「マルグリット様、わたし……本当に、これでよかったのかな」
「後悔しているのか?」
「……いいえ。してません。
私は……ただ、魔法を“使ってはいけない”って思い込んでいただけ。
でも今は違う。今は……使いたいって思ってる」
胸に手を当てると、熱くなった。
冷たい塔の空気とはまるで反対の、あたたかい火が、胸の奥で灯っていた。
「もう、誰かに否定されるのは嫌なんです。
誰かのために、自分を小さくするのも……」
「よく言った。では、その魔力……見せてごらん」
マルグリット様の声に、私は深く息を吸って、
ずっと、ずっと封じていた力にそっと手を伸ばした。
「――月影よ、私に応えなさい」
その瞬間、部屋の中に冷たい風が吹いた。
月の光が窓から差し込み、私の髪がふわりと浮かぶ。
まるで世界が私を認めてくれるような、そんな感覚。
何もかもが静かに、でも確かに動き出した。
「ああ……帰ってきたんだ、私……」
私は、もう“ただの令嬢”じゃない。
私は、魔女として生きる。
――“月影の魔女”として。
23
あなたにおすすめの小説
「魔力も美貌もない君は、私に釣り合わない」と捨てられましたが? 封印された魔王に溺愛されて、今さら元婚約者が縋りついてももう遅いです
有賀冬馬
恋愛
あの時、「価値がない」と私を見限った彼。
地味で何の取り柄もない貴族令嬢だった私は、魔法学院を追放され、ひっそりと生きていくつもりでした。
でも、運命って不思議なものですね。
山奥で出会ったのは、封印されていたはずの魔王様。
彼は私の秘めたる才能を見出し、惜しみない愛情と知識を注いでくれました。
魔王様のおかげで、私の人生は劇的に変わり、今や世界をも動かす存在に。
そして、私を捨てた彼は、すべてを失い、私の前に現れます。「君が必要だ」
平民出身の地味令嬢ですが、論文が王子の目に留まりました
有賀冬馬
恋愛
貴族に拾われ、必死に努力して婚約者の隣に立とうとしたのに――「やっぱり貴族の娘がいい」と言われて、あっさり捨てられました。
でもその直後、学者として発表した論文が王子の目に止まり、まさかの求婚!?
「君の知性と誠実さに惹かれた。どうか、私の隣に来てほしい」
今では愛され、甘やかされ、未来の王妃。
……そして元婚約者は、落ちぶれて、泣きながらわたしに縋ってくる。
「あなたには、わたしの価値が見えなかっただけです」
ご愁傷様です~「冴えない女」と捨てられた私が、王妃になりました~
有賀冬馬
恋愛
「地味な君とは釣り合わない」――私は、婚約者の騎士エルマーにそう告げられ、婚約破棄された。病弱で目立たない私は、美しい妹と比べられ、家族からも冷遇されてきた。
居場所を失い、ひっそり暮らしていたある日、市場で助けた老人が、なんとこの国の若き国王陛下で!?
彼と私は密かに逢瀬を重ねるように。
「愚かな男には一生かかっても分かるまい。私は、彼女のような女性を誇りに思う」妃選びの場で告げられた国王陛下の一言に、貴族社会は騒然。
あなたが「いらない」と言った私ですが、溺愛される妻になりました
有賀冬馬
恋愛
「君みたいな女は、俺の隣にいる価値がない!」冷酷な元婚約者に突き放され、すべてを失った私。
けれど、旅の途中で出会った辺境伯エリオット様は、私の凍った心をゆっくりと溶かしてくれた。
彼の領地で、私は初めて「必要とされる」喜びを知り、やがて彼の妻として迎えられる。
一方、王都では元婚約者の不実が暴かれ、彼の破滅への道が始まる。
かつて私を軽んじた彼が、今、私に助けを求めてくるけれど、もう私の目に映るのはあなたじゃない。
今さら泣きついても遅いので、どうかお静かに。
有賀冬馬
恋愛
「平民のくせに」「トロくて邪魔だ」──そう言われ続けてきた王宮の雑用係。地味で目立たない私のことなんて、誰も気にかけなかった。
特に伯爵令嬢のルナは、私の幸せを邪魔することばかり考えていた。
けれど、ある夜、怪我をした青年を助けたことで、私の運命は大きく動き出す。
彼の正体は、なんとこの国の若き国王陛下!
「君は私の光だ」と、陛下は私を誰よりも大切にしてくれる。
私を虐げ、利用した貴族たちは、今、悔し涙を流している。
今さら遅いと言われる側になったのは、あなたです
有賀冬馬
恋愛
夜会で婚約破棄された私は、すべてを失った――はずだった。
けれど、人生は思いもよらない方向へ転がる。
助けた騎士は、王の右腕。
見下されてきた私の中にある価値を、彼だけが見抜いた。
王城で評価され、居場所を得ていく私。
その頃、私を捨てた元婚約者は、転落の一途をたどる。
「間違いだった」と言われても、もう心は揺れない。
選ばれるのを待つ時代は、終わった。
私を捨てた婚約者へ――あなたのおかげで幸せです
有賀冬馬
恋愛
「役立たずは消えろ」
理不尽な理由で婚約を破棄された伯爵令嬢アンナ。
涙の底で彼女を救ったのは、かつて密かに想いを寄せてくれた完璧すぎる男性――
名門貴族、セシル・グラスフィット。
美しさ、強さ、優しさ、すべてを兼ね備えた彼に愛され、
アンナはようやく本当の幸せを手に入れる。
そんな中、落ちぶれた元婚約者が復縁を迫ってくるけれど――
心優しき令嬢が報われ、誰よりも愛される、ざまぁ&スカッと恋愛ファンタジー
「華がない」と婚約破棄されたけど、冷徹宰相の恋人として帰ってきたら……
有賀冬馬
恋愛
「貴族の妻にはもっと華やかさが必要なんだ」
そんな言葉で、あっさり私を捨てたラウル。
涙でくしゃくしゃの毎日……だけど、そんな私に声をかけてくれたのは、誰もが恐れる冷徹宰相ゼノ様だった。
気がつけば、彼の側近として活躍し、やがては恋人に――!
数年後、舞踏会で土下座してきたラウルに、私は静かに言う。
「あなたが捨てたのは、私じゃなくて未来だったのね」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる