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一章
村外れの魔女
しおりを挟む魔女がすんでいるという場所に向かっている道中不思議なことに魔物と一度も鉢合わせない、
単にここに魔物がいないからなのかその魔女の力のお陰なのか…。
「ディーナ、この辺りって魔物はいないの?」
「んー?
居るには居るが襲われたって話は聞かねぇな。」
獣道を抜けて開けた場所に出ると古びた小さな家が現れた。
「ここだ、
おーいばぁーさーんいるかー!?」
ディーナが無遠慮にドアを蹴り開け中に入りその後をメルルが慌てて追いかけると壁際は全て本棚で埋め尽くされ沢山の本とメモが散乱していて足の踏み場がない…、
そんな床を平然と歩くディーナがまっすぐ奥にある塊の端をつかむと一気に引っ張る。
「おきろゴルァァァ!!」
引っ張られた布の塊から人らしきものが転がり落ちた。
「なんだいいつになく騒々しいね!!」
「おっすばあさん、
ちょっと面倒事に巻き込まれたから聞いてくれや。」
ディーナが事情を説明すると老婆がメルルを見て方眉を上げた。
「魔界はずいぶんと不味い状況のようだね…、
結論を言うとその二人は探せないよ。」
「ばあさんでも無理なのか?」
「さすがに天界と魔界を見ることなんてできないさ、
まぁただ、それとは別に妙なやつは人間界にいるね。」
「妙なの?」
「姿こそ人だけれど間違いなく魔物だね、
ほれ。」
目の前に水の入った銀の器を置くと水面に人の姿が現れた、
水色の髪に金色の瞳の男だ。
「知ってるやつか?」
「うん、一回会っただけだけど…。」
「そっか、
ばあさん、そいつどこにいる?」
「今は西の都に居るけど見たところ傭兵みたいだからいつまでもここにいるとは限らないよ。」
老婆が後ろにある棚から何かを投げ渡しディーナがキャッチした。
「紹介状とアタシが宮廷に居たときに持ってた紋章だよ、
そのうち役に立つだろうから持っていきな。」
「おう、サンキューばあさん。」
立ち去ろうとすると老婆が呼び止めた。
「杖はそのまま持っていきな、
ぜったいに手放すんじゃないよ。」
「?おうわかった。」
老婆が暗がりに声をかけると一人のメガネをかけボサボサ頭の青年が出てきた。
「お呼びですか?」
「この二人だけだと無事に目的地まで行けないだろうからね、あんたもついていきな。」
「へ!?どこにですか!?」
「この二人の行くところにさ、あんたももういい年なんだから外の世界に行っといで。」
突然の事に混乱している青年に二人を紹介し先程までの話を伝えた。
「こいつはアタシの弟子のレイザ、
見た目はこんなんだけど知識と調合の腕は確かさ。」
「おう、じゃあ遠慮なく借りてくぞ。」
レイザの腕を掴み連れていきその後をメルルが追いかけて扉が閉められた。
「さて、
守りの要が動いたら魔物どもが動き出すだろうねぇ…。」
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