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第一章 ドク博士、何か発明す
第6話 『夫の最後の言葉』
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「どれ、折角だから、助手くんにも儂の夫『イー』の最後の言葉を聞かせてやるとするかの」
「イヤ、聞イタことガアルノデ、別に良インですけどネ」
そんな助手くんの言葉を聞き流すかのように、ドク博士は、助手くんの左隣を通り抜けると、助手くんの背中側に設置してある長方形のテーブルの上に、音声録音再生機器をことりと置きました。
その後ろ姿を、助手くんは致し方無し、といった感じでついていき、ドク博士の左隣に、音声録音再生機器を挟むように位置取ります。
「では、助手くん。準備は良いか?」
「イエ、デスから、わタしは聞いたことガアルノデ、別に良インですけどネ?」
そんな助手くんの言葉を、左から右に聞き流すようにドク博士は、音声録音再生機器の再生ボタンをかちりと押しました。
しゅ~、という微細な動作音を出しながら、音声録音再生機器は中に入っていた音声を再生し始めます。
懐かしい、亡き夫『イー』の最後の言葉を……。
『ド~ク~♪ 僕が海外に行っている間、ゴミを捨てるの、忘れちゃ駄目だよ~♪♪』
続けて、ドク博士の声が再生されます。
『も~♪ 儂を何だと思っておるのじゃあぁん♪♪』
そこで、音声録音再生機器はかちゃりと音を立てて止まりました。
久しぶりに、亡き夫『イー』の声を聞いたドク博士は、手前にあるテーブルに両手をつき、俯いてしまいます。
「博士……」
心配するように声をかける助手くん……。
ですが、再び顔を上げたドク博士は、こう言うのでした。
「あ、明日、ゴミの日だ」
「博士、結構前向きに生キテますヨネー」
助手くんが、棒読みで言いました。
「イヤ、聞イタことガアルノデ、別に良インですけどネ」
そんな助手くんの言葉を聞き流すかのように、ドク博士は、助手くんの左隣を通り抜けると、助手くんの背中側に設置してある長方形のテーブルの上に、音声録音再生機器をことりと置きました。
その後ろ姿を、助手くんは致し方無し、といった感じでついていき、ドク博士の左隣に、音声録音再生機器を挟むように位置取ります。
「では、助手くん。準備は良いか?」
「イエ、デスから、わタしは聞いたことガアルノデ、別に良インですけどネ?」
そんな助手くんの言葉を、左から右に聞き流すようにドク博士は、音声録音再生機器の再生ボタンをかちりと押しました。
しゅ~、という微細な動作音を出しながら、音声録音再生機器は中に入っていた音声を再生し始めます。
懐かしい、亡き夫『イー』の最後の言葉を……。
『ド~ク~♪ 僕が海外に行っている間、ゴミを捨てるの、忘れちゃ駄目だよ~♪♪』
続けて、ドク博士の声が再生されます。
『も~♪ 儂を何だと思っておるのじゃあぁん♪♪』
そこで、音声録音再生機器はかちゃりと音を立てて止まりました。
久しぶりに、亡き夫『イー』の声を聞いたドク博士は、手前にあるテーブルに両手をつき、俯いてしまいます。
「博士……」
心配するように声をかける助手くん……。
ですが、再び顔を上げたドク博士は、こう言うのでした。
「あ、明日、ゴミの日だ」
「博士、結構前向きに生キテますヨネー」
助手くんが、棒読みで言いました。
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