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第1章
閑話 縋る思い *
しおりを挟むやってしまった。
いや。ヤってはない。
やらかしてしまった。
今、俺の腕の中でセイゴが眠ってる。
可愛い。好き。愛おしい。
どれだけ言葉を尽くしても表せない。
何時だっただろう。
セイゴに好意を抱いたのは……
召喚された直後は化け物みたいな魔力量とよく分からない人間を陛下に近付けることを警戒をしていた。
年齢を聞くまで成人したてくらいの子供だと思っていたから抱きしめても子供に対する可愛いしか感じなかった。
真面目で一生懸命。
(敵以外)誰にでも優しい。
何故女神シルフィーナ様が彼を召喚したのか初めは疑問に思ったがすぐに理解した。
毎日セイゴを見て護っているつもりだった。だが、セイゴは強かった。
俺が護衛する必要もないほど……
おそらく師匠より強いだろう。
戦闘の経験がないと言っていたが勘がいい。
それでも俺を傍において頼ってくれる。
ホントは陛下の出産のサポートだけのはずだった。
俺たちはそう思っていた。
しかし、セイゴは違った。
女神シルフィーナ様から人口の減少が問題だと聞いていたらしく、その解決の糸口にと自ら情報を集め分析し試行錯誤を繰り返し意味がある結果を導き出していた。
彼の持つ知識もそうだが、セイゴが導き出した意味のある結果も惜しげも無く俺たちに情報を与えてくれた。
一度だけ何故そこまでするのか聞いたことがある。
あの時セイゴは女神シルフィーナ様に頼まれたのもあるが自分の手が届く範囲だけでも助けたい。そうすることでそれが徐々に広がっていき皆が幸せになれるだろう?と事もなげに答えた。
知らない世界に来て不安だってあっただろうにそんなこと1つも感じさせなかった。
ずっと一緒にいた。
だから俺は知っている。セイゴがどれだけ働き者かを。
俺が止めないと仕事を止めないんだ。誰も見ていないんだから少しは休めばいいのにって何回も思った。
ずっとセイゴの傍にいた。
セイゴの凄さは分かっている。
他人の、異世界の人間の為に働くセイゴはキラキラしていてとても美しかった。
ドンドン惹かれている自分にこれだけ誰かを好きになれるのかと毎日好きが増えていく心の内に驚きもした。
それとは別にセイゴに対する欲も感じそれを抑え込むことに苦労している。
セイゴ……。
本当は伝えるつもりはなかったんだ。
何時も俺を『可愛い弟』と言っていたから。
でも………………
言い訳かもしれない。
それでもセイゴがあんな表情するから…………
言わずにいられなかった。
分かってる。
セイゴが俺の気持ちに応えてくれることがないことは……
それでも、セイゴが俺たちの世界にいる間は傍にいてもいいだろうか……
いや。傍にいさせてくれ。
俺はセイゴが元の世界に帰ったとしてもセイゴを忘れることはないだろう。
今までこれ程惹かれる人に出会ったことがないから。
「……セイゴ……」
意識のないセイゴにまた口付ける。
セイゴの意識がなくなるまで口付けをしてしまった。
セイゴも望んでいるように感じたから。
拒否されなかったのをいいことに………………
セイゴの唇をぺろりと舐める。
柔らかい……
ダメだと思いながらも何度も舐めてしまう。
繰り返しているとセイゴの唇が緩んできた。そこへそっと舌を差し込む。
ゆっくり……歯列や上顎を舌先で刺激してやれば可愛いく呻く。
ヤバい。
止められない。
セイゴが可愛すぎる。
セイゴの意識がないのに口付けを止められない。
散々口付けをしているとセイゴの瞼が微かに震えた。
セイゴが目覚める兆候だ。
毎朝見ているのだから間違いない。
俺は唇を離しセイゴの瞳を覗き込む。
目覚めて直ぐの少しぼんやりとした表情や瞳が好きだ。俺しか知らないだろう。
とても年上とは思えない可愛さがあるんだ。
「……アルフィーノ……?」
俺の胸に擦り寄ろうとして朝と様子が違うことに気がついたようだ。
「俺……寝てた……?」
「ほんの少しの間だ」
可愛いセイゴの唇にそっと触れる。
途端に真っ赤に顔を染め目が泳ぎ出す。
可愛い。
「セイゴがこの世界にいるのは後半年。その間、今までと同じ生活とそれに加え抱きしめたり、口付けを許して欲しい」
セイゴの瞳を覗き込む。
俺の提案を聞いて瞳が潤んできてる。
その表情が、瞳が俺を好きだと言っている。
卑怯かもしれない。それでも俺を拒否しないセイゴに縋る。
「セイゴ。思い出だけでも欲しい」
セイゴは少し迷ったようだがチラリと俺を見て頷いてくれた。
「人前でキスは……ダメだ。恥ずかしい……」
「キス?」
「口付けのこと」
「分かった」
抱きしめるのはいいんだ?
顔を赤くし俯くセイゴが可愛くて抱きしめる腕を緩めることが出来ない。
セイゴ、残りの半年の間で一生分のキスをしような。
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お読みいただきありがとうございます(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
アルフィーノくんがちょっと変態っぽくなっちゃいました?
好きすぎて止まらない。どこまで突き進むのでしょう~
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