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しおりを挟む「嫌ですー! 離れません!
ここまで連れてきてくれたのに酷いです!」
更にぎゅうぎゅうと首に抱きついてくるレナ。
「うう・・・
取り敢えず首から離れてくれると嬉しいんだけど」
「じゃあ、部屋に入れてください!」
「ええぇ~・・・」
――困ったなあ~・・・ 下心は全く無かったわけじゃないけどさ、会社の新入社員だもん。
ちょっとねえ~
・・・しかしいい匂いだな・・・イカン。
俺の理性よ頑張れ! 耐えろ!
「あー、わかったから。ね」
「本当に?」
「あ、うん。多分」
「多分じゃ嫌です」
「あー。じゃあ鍵開けるから、手を離して下さい。
このままじゃ君を否応なく部屋に連れ込む事になるから。ね?」
渋々離れる麗奈。
「絶対ですよう」
ふう、と一息つくとまずは下半身の理性に気合を入れてから鍵を開け玄関に入った。
次に廊下の電気を付けていく祐一。
玄関のドアは開けっ放しで部屋に入っていく。
右手に対面式のキッチンその向こうがリビングになっている。
次々と明かりを付けていく。
「麗奈さんどうぞ、入って」
声をかけるとバタンとドアが閉まる音がして、ガチャンと鍵を掛ける音。
――いや、ちょっと待って?
君が俺んちのドアの鍵を掛けちゃうの?!
「お邪魔します」
ジャケットを脱いでブラウスにスカートという出で立ちで部屋に入ってくるレナ。
――あ、イイとこのお嬢さんだ。
そう思いつつも、その立ち姿を見て思わず
——う~ん、ボン・キュッ・ボンだな~
と一瞬見とれたのはナイショである。
××
「適当に座っててくれるかな?」
キッチンから声をかけると麗奈はソファーに座ってキョロキョロ部屋を見回している。
なんか成り行きで部屋に入れてしまったとか後悔しつつ、昨日作ったカレーの入った鍋をコンロに置いて温め始めた。
ちょっと考えてからコンビニで買って来たサラダを2つに分けてサラダボウルに入れ、チキンをサイコロ状にカットしてその上に置いてチキンサラダにする。
冷凍してあったご飯を2食分引っ張り出して電子レンジで解凍してカレーを盛り付ける。
「あとは水かな」
カウンターにカトラリーと先程盛り付けたカレーとサラダを置いた。
最後に、氷の浮かんだミネラルウォーターの入ったピッチャーとグラスを置く。
「麗奈さん、晩御飯まだでしょ? 一緒に食べない?」
――取り敢えず俺の腹が減った・・・
細長いキッチンからリビング側に出てきて、長い木製のカウンターに備え付けの椅子に座って手招きする。
「スゴイ、美味しそう」
「辛かったらマヨネーズとか卵とか使っていいよ」
「あ、多分大丈夫です」
チョコンと祐一の横の席に座る。
おしぼりをさっき電子レンジで作っておいたので、それで手を拭くように勧めると素直に手を拭く麗奈。
「食べながらでいいからさ、何で、俺んちについてきたのか教えてくれるかなあ」
「え」
水を飲みながら麗奈が目を白黒させた。
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