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しおりを挟む「あ、ゴメン。つい」
「いやぁ~ん♡
お熱いわねぇ~~ いいじゃな~い」
「?」
後ろを振り返ると、背の高い金髪の美女が、ニヤニヤ笑いながらこちらを向いて腕組みをしている。
「あー、えーと、どちら様でしょうか?」
思わず下出にでてしまう祐一。日本人代表。
しっかりしろ、お前の家だよと突っ込んでくれる人はいない・・・
「君の家だから、そんなに下に出なくてもいいと思うんだけどぉ~?」
ここにいたようだ。しかも不法侵入者本人。
多分――
「まあ、いいや。
中々いい感じの彼氏だねえ。
麗奈しっかり!
アンタ赤くなって口をパクパクさせてさ、まるで金魚だよ~」
手に持つ錫杖を床についてその上に両手と顎を載せながらジト目で、抱き合っている2人を見ている金髪美女。
その眼差しさえなければ・・・
まあ、眼福かもしれない?
「はじめまして。
私、アイーシャ。
石川アイーシャです。
その子の母です~」
「え、麗奈さんのお母さん?」
「そうそう、似てるでしょ」
そう言えば、髪が黒ければ麗奈によく似ている気がする。
えらく若く見えるが・・・
「お母さん、急に来るなんて祐一さんが困るじゃないの!」
レナが無事、息を吹き返したようである。
「だってえ、可愛い娘の将来の旦那さんなら将来の私の息子ちゃんだもーん。
ソッコーで顔を拝みたいじゃんか~」
――将来の息子?
へ?
ええと、何か外堀埋められてない?!
ちょっとたじろぐ祐一を他所に親子で口喧嘩が勃発中。
「急に来るなんて、非常識だよ!
お母さん!」
「出会った当日に結婚を前提にお付き合いをしてくれとか言うヤツより非常識じゃないよーだ」
「靴も脱いでよ、日本家屋は土足厳禁だよ!」
「これ部屋履きだし~。
それにココってマンションじゃ~ん」
「むうっ!
マンションでもダメでしょ!」
「だから部屋履きだよ。
スリッパだったら~」
なんか不毛な言い合いである。
「あの~、麗奈さんのお母さん?
なんですよね」
「あ、あそうそう、麗奈の母ですよー。
キミ、この子にプロポーズされたんでしょ?」
「あ、はい」
「気になって会いに来ちゃった~。
この子元々そういう積極的な性格じゃないからさあ、ママとしては気になってお相手を確認しに来ちゃったわけよ~」
そう言いながら麗奈の母は名刺を差し出してきた。
「あ、どうも」
思わず両手で受け取る祐一。
実に社会人である。
そして受け取った名刺には
『石川アイーシャ』という名前と、それよりちょっぴり小さい文字で『女神』という文字が記載されていた。
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