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しおりを挟む「まあ、忍者の家系なんで特殊な訓練して育つのが当たり前です。
身体も鍛えるんで、お陰様で皆がほぼ健康なんで誰が宗主になってもいいんですよ」
「宗主?」
「ああ、忍者の頭領ですね。
本来なら神谷の次期頭領は祐一なんですがね。
ちょっとした手違いでコイツは世間に顔がバレちゃったんですよね~」
あははははと笑う翔吾。
「どういうことだ、神谷?」
雉虎猫の喉元を撫でながら問う隼雄。
リラックスし過ぎじゃないかな社長・・・
「スタントマンのバイト先で騙されて、映画にちょっとだけ出演しちゃったんですよ。
そしたらアイツは誰だって映画見た人達から問い合わせが来たらしくて、テレビ番組持たされちゃって・・・」
頭を掻く祐一。
「何だそりゃあ?」
「映画では顔が出ない、通行人役が足りないからって駆り出されたんですよ。
そしたら本番で橋から飛び降りるシーンやってくれって急に変更になっちゃってたんですよ・・・」
「ほう」
「そのシーンでスクリーンに顔が写って人気が出たらしくて・・・」
「ほうほう」
「同じ監督が子供向け番組のスタントマンとして破格の値段で雇うから来てくれって声が掛かって・・・」
「わかった。
騙されて出演したんだろ」
「そうです」
眉尻を下げる祐一。
石川社長がじっとその顔を見て
「眼鏡もそのせいか?
よく見りゃあ伊達眼鏡じゃねえかソレ」
そう言った。
××
「眼鏡外すと、お前マジでアイドルみたいな顔だな・・・」
ダサい黒縁メガネを外した祐一の顔を初めて見て、少々呆れ顔の隼雄。
「俺、どっちかっつうと女顔なんですよね。
母親似なんで。
もう1人の弟もそうなんですけど」
「ま、テレビ番組の件は『寄り合い』の伝手を使って、祐一の公開プロフィールは握り潰してます。
本物の忍者の頭領が身バレは困るんで。
でもまあ、石川さんちの婿になるんならもういいかな?」
何やら黒さが滲む笑顔の翔吾に、
「いやあ、そのまんま握り潰しときましょう!!」
隼雄が笑顔で速答した。
「ウチにも世間にバレたら不味い事情があるんで」
「ほほう?」
「もう、面倒なんで。
嫁を呼びますわ!」
更なる笑顔でポケットからスマホを出し、何やら画面に速攻で打ち込む石川隼雄46歳既婚。
ゴツいイケオジ。
どうやら怒涛の展開に1人で太刀打ちが出来なくなってきたようである。
「あ」
祐一が言葉を続ける間もなく和室いっぱいに、ありがたい(?)女神様の光が満ちたのであった・・・・
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