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14 過去 辺境の姫との出会い 〜王子視点②〜
しおりを挟む「魔法の天才か・・・」
2歳違いの従姉妹に興味がないわけではなかった。
寧ろ魔法の構築を遊び感覚でやってしまうという少女と会ってみたかった。
「でも、俺は魔法の操作が苦手だし・・・」
天才的な従姉妹と比べられるのが単純に嫌だったんだ。
だって俺は王太子。
次の国王にならなくちゃいけない。
ソレが歳下の従姉妹より魔法の扱いがヘタクソなんて恥ずかしいと思ったんだ。
だから、あの日――
突然眼の前に現れた、父親ソックリの髪色をした少女を見た時は仰天した。
×××
「ねえ、ナニしてんの?」
入浴を済ませて、もう布団に入る時間だったが俺は日記を書くのを忘れていたのを思い出して机に向かっていた。
今日起きた出来事を思い出しながらペンを走らせていた俺の耳に、鈴を転がすようなきれいな声が聞こえぎょっとして振り返った。
子供用の白いナイトドレスを着たその女の子は、父と同じベリーピンクの髪色にタンザナイトのような青紫の大きくて、くりっとした瞳をしていて、その目は興奮でキラキラと輝いていた。
「うわっ! 誰だ?」
「え、初めまして?
私は君の従姉妹だよ~ん」
「・・・ 確かに叔母上に似てるけど」
「でしょ?
お母様のミニチュアってよく言われるのよね。
色は父様譲りだけどね」
ヘラヘラと笑う、俺の従姉妹だというソフィア。
「どうして俺の部屋にいるんだよ?!」
「え? シルファってどんな子かな~、会ってみたいな~って思ったらここに来てたんだよねえ。
ちょっと寝ぼけてたみたいでさ~」
頭をボリボリと掻く彼女。
寝ぼけて転移してきたって、どんだけ魔力量が多いんだよッ?
「令嬢は頭を掻いちゃ駄目だろう・・・」
「エ~、気にすんなよ~、未だお子様だぞ」
「・・・ えーと・・・」
俺はその頃高位貴族の子息子女とのお茶会で、いやらしいほどお高くとまった子供達にしか会ったことがなくて何だか父と同じ様な彼女の砕けた口調に驚いた。
「お前、そんな口の聞き方で家庭教師に怒られないのか?」
「うん。
父様から今はまだ子供だからいいんだって言われてるよ」
コテンと首を傾げた拍子に、彼女の髪の毛がサラリと肩の上で動いたのを見て色は父と同じだけどすごく柔らかそうで触ってみたいな、と思ってしまった。
だから・・・
「なぁ、」
「ん? ナニ?」
「髪の毛触っていいか?」
「え? なんで?」
「柔らかそうだから」
「・・・? 別に良いけど?」
女性の髪に触るなんて、礼儀に反するけどサラサラと流れるように動く糸のような動きに俺は釘付けだったんだ。
そっと手を伸ばし触れてみたらツルっとして、サラサラしてた。
「色は父上と一緒なのに。
全然お前の髪の毛のほうが気持ちいいや・・・」
「そっか、父様も伯父上もおんなじ色だっけ~」
「うん」
珍しい色らしいけどな。
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