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旦那様は甘いのがお好き〜執着婿入り王子様の華麗なる日常(肉欲付き)〜
4 執務室
しおりを挟むフレデリックの嫌な予感の通り、翌日から毎日のように別邸に何かと理由を作ってやってくる義妹のローナは、姉であるカサブランカの寝室を襲撃するだけでは飽き足らず、フレデリックの執務室にも平気でやってくる。
因みに入婿になるフレデリックは現在公爵領の執務補佐をしているが、元々が転生し放題のお陰で飛び抜けて能力値が高い為、最近では公爵閣下が執務を丸投げしてくる事も多々あるので、朝のうちは結構忙しく立ち働いている。
コレはカサブランカにも共通する事なので、夫婦(仮)揃って執務に一斉でかかると、午後からは超絶暇になるのだ。
その余暇を夫婦(仮)揃って、楽しむ時間に当てるつもりだったフレデリックだったが、春季長期休暇中の義妹ローナがチョロチョロするため非常に機嫌が悪い。
但し彼は王族なので、顔に笑顔を貼り付けるのはお手のもの。
穏やかな笑顔で糞義妹にも対応する。
「お姉様、騎士達が稽古をつけてほしいそうですわ」
「あら、じゃあ顔を出して来るわね。
終わったらすぐ戻るわ」
因みに騎士達に稽古をつけるのは今の所、カサブランカの役目である。
公爵家の騎士団長は彼女だからだ。
但し実力主義の公爵家ならではの為来りで、騎士団長は一番強い者が就任する。
基本フレデリックのほうがカサブランカより強いのでいつでも彼がその役目は交代できるのだが、彼女が望まないうちは大人しくする所存の殿下である。
まあ、まだ婚約者(不本意だが)の立場という理由が大きいが。
結婚後は大いに子づくりに励むつもりのフレデリックとしては、今のうちに模擬戦でもなんでも楽しんでおけばいいと思っているのだが、カサブランカもその辺りは心得ているらしくせっせと騎士との対戦を楽しんでいる。
――って、もう子作りにせっせと励んでるだろ?
そういう意見は、俺には聞こえないなぁ。
但し模擬戦の方はカサブランカが楽しんでいるだけであって、騎士達は地獄の特訓になりがちなので、まあ、そこそこにしておけよと、常にフレデリックが彼女の手綱を調節するようになったのは、騎士団では公然の秘密である。
そして執務室に残される義妹。
実にうっとおしいが、愛する妻(仮)のお願いで、イヤイヤながらも相手をするのが現在のフレデリックの役どころである。
――正直扱いに困ってなんか無いが適当にあしらうと愛しい妻(仮)が拗ねるし、下出に出るとコイツに舐められるので面倒くせえわ。
因みにカサブランカは女子供全般にめちゃくちゃ甘い。
なので妹にも当然甘い。
――甘やかし過ぎだぞ、ランカ。
どうせコイツもお姉様チョロい、とか思ってんだろ。
眼の前で扇で口元を隠し、ほくそ笑む義妹を興味のない視線で一瞥した後、執務を再開したフレデリックである。
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