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しおりを挟むじゃあな、と言うとスタスタと経理課へ歩いていく祐一を見送る桜田。
無駄に長い脚で歩く為やたら遠ざかるスピードが早いなと、ボンヤリ祐一の背中を眺めていたが、はっと気がついた時には見えなくなっていた。
―― おーい、眼鏡を掛けねえと、なんか要らないトラブルを呼ぶぞ~!
と桜田は祐一に一言声を掛けようと思っていたのだが、何だか朝からどっと疲れた様な気分になりトボトボとその場を退散したのであった・・・
××
一方、そんな騒ぎは知らない受付である。
「ねえねえ石川さんてさ、神谷課長と知り合いなの?
何だか親しそうじゃない」
「え。
あの、その、えーと・・・」
赤くなってモジモジする麗奈。
「あ!
分かった~
お付き合いしてるんでしょ?」
「あ。
ハイ・・・」
「うひゃ~
イケメンゲットしたわね~。
ていう事はさぁ、入社前からお付き合いしてたんだ~
ヤダー彼氏を追っかけて入社?
情熱的ね! 頑張って。
え、じゃあその指輪ってさ~」
「あ、祐一さんに買って戴きました」
「うーわー。
見せて見せてっ!」
そして麗奈の左手を見て・・・
「ねえ~、コレひょっとしてさぁ。
センターの宝石ピンクダイヤモンドで、土台がプラチナ?
とか言わないわよね?」
「えと、そうですね」
「げっ!
神谷課長イケメンが過ぎるわっ!
て、待ってこのデザインってティ◯ァニーじゃないの!?」
「あ、そうです!
コレがいいって祐一さんが言い張ったので・・・」
指輪が燦然と光る左の薬指を見ながら、嬉しそうな顔をする麗奈を見て表情が抜け落ちる田淵。
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