【完結】真実の愛はこちらです2〈完結集〉

hazuki.mikado

文字の大きさ
11 / 49
転生悪役令嬢はダサいのがお嫌!!

3 実は出来レース

しおりを挟む

 この儀式では、王子が広間に並んだ優秀な婚約者候補達の前を歩き、一人一人から挨拶を受ける。

 最後に気にいった娘の前に立ち止まり、最終的に婚約者が決まるというのが建前上の形式美である。

 これまで何度か王家主宰の茶会や夜会でそれぞれの家の娘たちと交流は重ねてきている為、その性格や所作、知性や社交術は王子の中にインプットされている。

 だがしかし政治的な背景等も含めてじっくり精査されているため、ほぼ出来レース。

 王族の婚姻など国の為の一大パフォーマンスであり、一王子の思惑なんか知ったこっちゃないというのが本当の所である。

 王宮の試験の厳しい採点を掻い潜り選ばれる十人。全てにおいて秀でているという王妃や王宮付き家庭教師のお眼鏡に叶った者達である。

 言うならば、ここに立っている者達は王子の婚約者になれなくとも、このあと貴族間で折り紙付きの優良物件として引く手数多の存在となるのが道理である。

 まあ、言うならば高位の貴族の質を保つために婚約者選定という枷を設け、各家で責任をもって後継者達の教育にあたらすのが本来の目的と言っても過言ではない。

 王族の責務とはいえ王子や王女達にしてみれば、自分達は走る馬の前にぶら下がった人参のようなものである。

 愛とか恋とかクソ喰らえの世界なのだ。


 『いや、王族だからさどうせ好みの女性とか関係ないからねえ。だからってレージュ公爵令嬢は無いんじゃない? あのセンスがなぁ。性格は嫌いじゃないんだが』


 控室から侍従を従え赤い絨毯を敷き詰めた廊下を会場に向かって歩く王子様。

 美しくサラサラとした金髪に濃いブルーの瞳、少年の面影を少しだけ残した王妃によく似た面差しは、間違いなく正統派の美男子だ。

 白い騎士服を模した王子の礼装に王族の印である赤いサッシュを肩から腰に向かって斜めに掛けた彼の姿は正にお伽噺に出てくる登場人物である。


 ウェブ小説かも知れないが・・・


 

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の末路

ラプラス
恋愛
政略結婚ではあったけれど、夫を愛していたのは本当。でも、もう疲れてしまった。 だから…いいわよね、あなた?

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

悪意には悪意で

12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。 私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。 ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。

【完結】夢見たものは…

伽羅
恋愛
公爵令嬢であるリリアーナは王太子アロイスが好きだったが、彼は恋愛関係にあった伯爵令嬢ルイーズを選んだ。 アロイスを諦めきれないまま、家の為に何処かに嫁がされるのを覚悟していたが、何故か父親はそれをしなかった。 そんな父親を訝しく思っていたが、アロイスの結婚から三年後、父親がある行動に出た。 「みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る」で出てきたガヴェニャック王国の国王の側妃リリアーナの話を掘り下げてみました。 ハッピーエンドではありません。

悪役令嬢のビフォーアフター

すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。 腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ! とりあえずダイエットしなきゃ! そんな中、 あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・ そんな私に新たに出会いが!! 婚約者さん何気に嫉妬してない?

【短編】その婚約破棄、本当に大丈夫ですか?

佐倉穂波
恋愛
「僕は“真実の愛”を見つけたんだ。意地悪をするような君との婚約は破棄する!」  テンプレートのような婚約破棄のセリフを聞いたフェリスの反応は?  よくある「婚約破棄」のお話。  勢いのまま書いた短い物語です。  カテゴリーを児童書にしていたのですが、投稿ガイドラインを確認したら「婚約破棄」はカテゴリーエラーと記載されていたので、恋愛に変更しました。

気付けば名も知らぬ悪役令嬢に憑依して、見知らぬヒロインに手をあげていました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
私が憑依した身体の持ちは不幸のどん底に置かれた悪役令嬢でした ある日、妹の部屋で見つけた不思議な指輪。その指輪をはめた途端、私は見知らぬ少女の前に立っていた。目の前には赤く腫れた頬で涙ぐみ、こちらをじっと見つめる可憐な美少女。そして何故か右手の平が痛む私。もしかして・・今私、この少女を引っ叩いたの?!そして何故か頭の中で響き渡る謎の声の人物と心と体を共存することになってしまう。憑依した身体の持ち主はいじめられっ娘の上に悪役令嬢のポジションに置かれている。見るに見かねた私は彼女を幸せにする為、そして自分の快適な生活を手に入れる為に自ら身体を張って奮闘する事にした―。 ※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。

一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!

夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」 婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。 それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。 死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。 ​……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。 ​「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」 そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……? ​「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」 ​不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。 死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!

処理中です...