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4* 親友

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 「毎日、会ってるのか?」


 親友にその話をすると面白がられた。



 「会ってない。ただ一緒の時間に図書館にいるだけだな」

 「え~、つまんねえの。俺なら声をかけるぞ?」


 「お前と一緒にするな。しかもあっちは初等科だぞ? 子供じゃないか」



 呆れた声で思わず返すと


 「お前はな~、浮いた話しが無さすぎるんだよ。つまらん」


 と肩をすくめられたがコイツは浮いた話がありすぎるな、と急に思い出した。


 「お前はありすぎるだろうが」


 そう言うと彼はクシャっと顔を歪めた。


 「まあな」


 ああ、この話しはあまりして欲しく無いんだな、という雰囲気だったのでそれ以上追求はしなかったが


 「もうすぐ卒業だ。浮かれてないで勉強しろよ」


 「うー。まあ。分かった」


 彼はひょっとしたら卒業したく無いのかもしれないと何となくその時は思ったが、そのまま口にする事無く、俺は流してしまった――

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