19 / 108
19 最初の暗黒騎士1
しおりを挟む
クラリスとララは亜空間を抜けて、特別な時間と空間にある魔女の国の門の前に着いた。
門には顔が浮かんでおり、クラリスが来たことにすぐに気がつき質問してきた。
「偉大なる『真実に至る魔女』の娘、今日は何の用だ。あなたは魔女の国には入れない。偉大なる『真実に至る魔女の』が作られた掟おきてからな。おや、もう1人は魔女ではないな。」
「魔女の国の入口を守る強き門よ。この娘は、英雄アーサーと私クラリスに運命が交差するララ。不運に陥った時を魔王アスモデウスにつけ込まれ、暗黒騎士にされました。」
「それでは美しき心を映す世界を守る『真実に至る魔女』の敵ではないか。」
「彼女は暗黒騎士にはされましたが、悪しき心には完全に支配されていません。美しき心が残っています。『真実に至る魔女』にお願いし、彼女にかけられた呪いを解いていただきたいのですが…… 」
「わかった。しばし待たれよ、『真実に至る魔女』に聞いてみる。」
そう言うと、門は目を閉じ交信しているようだった。
やがて、それが終わったようで門はクラリスに告げた。
「『真実に至る魔女』からお許しが出た。暗黒騎士の娘に魔女の国に入ることを許す。その娘を門の前に1人で残し、クラリスはすぐにここから立ち去るようにということだ。」
「母様はこのような時でも私と会ってくれないのね。仕方がないわ。ララ、ここで待っていてね。私は立ち去るから。」
「姉様。ありがとうございます。ご恩は一生忘れません。」
「いえいえ、気にしないでください。あなたは苦しんでいた。私はそういう人を助けることができて、とてもうれしいのです。」
悪しき心を映す世界は暗闇に包まれていたが、魔王城のバルコニーから見ると小さな光りのようなものがあちこちにあり、完全な暗闇ではなかった。
「人間の魂がたくさん流れ込んでいる。死して生前の悪しき心に支配された人間。もう考えることもなく、ただこの悪しき心を映す世界の光りになるだけか。」
魔王アスモデウスが人間を哀れむように言った。
その瞬間、魔王は気がついた。
「ララの心と触れることができなくなった。どうやら、私の呪いを解いた者がいるな。そんなことができるのは『真実に至る魔女』だけだが。」
魔王のそばに暗黒騎士の2つの影が現われた。
「おまえ達か。美しき心を映す世界とは、やはり正攻法で戦いしかないようだ。おまえ達の力であれば、まだ覚醒していない英雄と戦っても勝てるぞ。」
2つの影のうち、1つが言った。
「御意。殺してしまってもよいと。」
「そうだ。」
もう一つの影が言った。
「その方が簡単ですから。」
アーサーはゴガン州の州都ハイデに戻った。
ある日、アーサーは相談役のショウに聞いた。
「ショウ。城塞都市として、このハイデの復旧工事に取りかからなけなりません。でも、住民達に労役を課したくないのです。どうすればよいのでしょうか。」
「王子様。統治する者は、統治される者からさまざまなものを徴収しなければなりません。そうしなければ全体の幸せを守ることはできないのです。労役を求めるのも仕方がないのです。」
「そうですか。しかし。ただでさえ生活が苦しいハイデの住民達が、労役に時間を使わなければならなくなると、働く時間を削りさらに生活を苦しくさせてしまいます。」
「確かにそうですね。それならば、もうすぐ着任する第3国軍1万人に対して王子様が号令を出し、復旧工事にたずさわせるしかありません。」
「誇り高き国軍の騎士や兵士に、戦うのではなく工事を行えと言わなければならないのですか。それもまた、厳しいことになりそうですね。今日はここまでにしましょう。また議論につき合ってください。」
「はい。王子様、あなたが幼い頃からあなたが背負う重荷を少しでも取り除き、心を少しでも軽くすろことが私のつとめです。」
「ありがとう。ショウ。」
その頃、空に空間の裂け目ができ、ハイデの近郊の荒れ地にビームが放射された。
そして、そこに1人の暗黒騎士が降り立った。
白髪で相当の長身、細身の顔に鋭い小さな目、見方によっては骸骨に目がついているかのようだった。
「英雄はどこだ! 英雄はどこだ! 俺様の強さに恐れをいだいて逃げ出したのか! 」
暗黒騎士は前方を見て、ハイデの城塞が前方にあることを確認した。
「いかん、いかん。早とちりしてしまった。英雄はたぶんあの町にいるのだな。」
暗黒騎士はハイデに向かって歩き出した。
そして、ハイデの城門に続くメインロードに出た。
そこには多くの住民達がさまざまな物資を運ぶため、行き来していた。
暗黒騎士は住民達に向かって、大きな声で告げた。
「おまえ達、町の中にいる英雄を連れてくるのだ。我は暗黒騎士『傲慢のブルクハルト』、一騎討ちで俺に敗れるためここに来いと。勝つチャンスは全くないぞと。確かに英雄に告げるのだ!!! 」
暗黒騎士の声は人間が出したとは思えないほど大きく、自信満々で強い意思がこもっていた。
住民達は非常に驚いて、急いでアーサーがいる領主の館に急報した。
「暗黒騎士ですか。英雄を連れて来いと言っていますが、たぶん私のことですね。一騎討ちを望んでいるのなら行きましょう。」
その言葉に、回りの家臣達がとても心配した。
メイナードが進言した。
「王子様お一人で行かれるのはリスクがあります。私もお連れください。まず最初に私が戦い相手の力量を探りましょう。」
門には顔が浮かんでおり、クラリスが来たことにすぐに気がつき質問してきた。
「偉大なる『真実に至る魔女』の娘、今日は何の用だ。あなたは魔女の国には入れない。偉大なる『真実に至る魔女の』が作られた掟おきてからな。おや、もう1人は魔女ではないな。」
「魔女の国の入口を守る強き門よ。この娘は、英雄アーサーと私クラリスに運命が交差するララ。不運に陥った時を魔王アスモデウスにつけ込まれ、暗黒騎士にされました。」
「それでは美しき心を映す世界を守る『真実に至る魔女』の敵ではないか。」
「彼女は暗黒騎士にはされましたが、悪しき心には完全に支配されていません。美しき心が残っています。『真実に至る魔女』にお願いし、彼女にかけられた呪いを解いていただきたいのですが…… 」
「わかった。しばし待たれよ、『真実に至る魔女』に聞いてみる。」
そう言うと、門は目を閉じ交信しているようだった。
やがて、それが終わったようで門はクラリスに告げた。
「『真実に至る魔女』からお許しが出た。暗黒騎士の娘に魔女の国に入ることを許す。その娘を門の前に1人で残し、クラリスはすぐにここから立ち去るようにということだ。」
「母様はこのような時でも私と会ってくれないのね。仕方がないわ。ララ、ここで待っていてね。私は立ち去るから。」
「姉様。ありがとうございます。ご恩は一生忘れません。」
「いえいえ、気にしないでください。あなたは苦しんでいた。私はそういう人を助けることができて、とてもうれしいのです。」
悪しき心を映す世界は暗闇に包まれていたが、魔王城のバルコニーから見ると小さな光りのようなものがあちこちにあり、完全な暗闇ではなかった。
「人間の魂がたくさん流れ込んでいる。死して生前の悪しき心に支配された人間。もう考えることもなく、ただこの悪しき心を映す世界の光りになるだけか。」
魔王アスモデウスが人間を哀れむように言った。
その瞬間、魔王は気がついた。
「ララの心と触れることができなくなった。どうやら、私の呪いを解いた者がいるな。そんなことができるのは『真実に至る魔女』だけだが。」
魔王のそばに暗黒騎士の2つの影が現われた。
「おまえ達か。美しき心を映す世界とは、やはり正攻法で戦いしかないようだ。おまえ達の力であれば、まだ覚醒していない英雄と戦っても勝てるぞ。」
2つの影のうち、1つが言った。
「御意。殺してしまってもよいと。」
「そうだ。」
もう一つの影が言った。
「その方が簡単ですから。」
アーサーはゴガン州の州都ハイデに戻った。
ある日、アーサーは相談役のショウに聞いた。
「ショウ。城塞都市として、このハイデの復旧工事に取りかからなけなりません。でも、住民達に労役を課したくないのです。どうすればよいのでしょうか。」
「王子様。統治する者は、統治される者からさまざまなものを徴収しなければなりません。そうしなければ全体の幸せを守ることはできないのです。労役を求めるのも仕方がないのです。」
「そうですか。しかし。ただでさえ生活が苦しいハイデの住民達が、労役に時間を使わなければならなくなると、働く時間を削りさらに生活を苦しくさせてしまいます。」
「確かにそうですね。それならば、もうすぐ着任する第3国軍1万人に対して王子様が号令を出し、復旧工事にたずさわせるしかありません。」
「誇り高き国軍の騎士や兵士に、戦うのではなく工事を行えと言わなければならないのですか。それもまた、厳しいことになりそうですね。今日はここまでにしましょう。また議論につき合ってください。」
「はい。王子様、あなたが幼い頃からあなたが背負う重荷を少しでも取り除き、心を少しでも軽くすろことが私のつとめです。」
「ありがとう。ショウ。」
その頃、空に空間の裂け目ができ、ハイデの近郊の荒れ地にビームが放射された。
そして、そこに1人の暗黒騎士が降り立った。
白髪で相当の長身、細身の顔に鋭い小さな目、見方によっては骸骨に目がついているかのようだった。
「英雄はどこだ! 英雄はどこだ! 俺様の強さに恐れをいだいて逃げ出したのか! 」
暗黒騎士は前方を見て、ハイデの城塞が前方にあることを確認した。
「いかん、いかん。早とちりしてしまった。英雄はたぶんあの町にいるのだな。」
暗黒騎士はハイデに向かって歩き出した。
そして、ハイデの城門に続くメインロードに出た。
そこには多くの住民達がさまざまな物資を運ぶため、行き来していた。
暗黒騎士は住民達に向かって、大きな声で告げた。
「おまえ達、町の中にいる英雄を連れてくるのだ。我は暗黒騎士『傲慢のブルクハルト』、一騎討ちで俺に敗れるためここに来いと。勝つチャンスは全くないぞと。確かに英雄に告げるのだ!!! 」
暗黒騎士の声は人間が出したとは思えないほど大きく、自信満々で強い意思がこもっていた。
住民達は非常に驚いて、急いでアーサーがいる領主の館に急報した。
「暗黒騎士ですか。英雄を連れて来いと言っていますが、たぶん私のことですね。一騎討ちを望んでいるのなら行きましょう。」
その言葉に、回りの家臣達がとても心配した。
メイナードが進言した。
「王子様お一人で行かれるのはリスクがあります。私もお連れください。まず最初に私が戦い相手の力量を探りましょう。」
0
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
【完結】侍女が王女に転生?!英雄と結婚して破滅の国を救います!
カナタカエデ
ファンタジー
八十歳で生涯を終えた、元王宮侍女カリナ。
その最期の瞬間――枕元に、かつて仕えた王女アメリアが現れた。
「お願い…私の人生をやり直して。国を、私を、救って――」
次に目を開くと、カリナは十八歳の“王女アメリア”として転生していた。
彼女は知っている。
このままでは王国は滅び、愛する主君が破滅する未来を。
未来を変えるため、アメリアは
冷徹と噂される英雄ヴァルクとの政略結婚を選ぶ。
これは、かつて守れなかった主人のための転生。
そのはずなのに――彼への想いは、気づけば変わり始めていた。
王女と英雄が紡ぐ、破滅回避ラブファンタジー開幕。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
挿絵はA I画像を使用
10/20 第一章完結
12/20 第二章完結
2/16 第三章完結
他サイト掲載
(小説家になろう、Caita)
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
【完結】身代わり皇妃は処刑を逃れたい
マロン株式
恋愛
「おまえは前提条件が悪すぎる。皇妃になる前に、離縁してくれ。」
新婚初夜に皇太子に告げられた言葉。
1度目の人生で聖女を害した罪により皇妃となった妹が処刑された。
2度目の人生は妹の代わりに私が皇妃候補として王宮へ行く事になった。
そんな中での離縁の申し出に喜ぶテリアだったがー…
別サイトにて、コミックアラカルト漫画原作大賞最終候補28作品ノミネート
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる