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21 最初の暗黒騎士3
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「メイ。お願いします。苦しみを和らげてあげて。」
クラリスは、ムナジロガラスの姿から人間の若い娘の姿に変わったメイにお願いした。
「はい、お嬢様。この暗黒騎士にかけられた呪いはかなり深いものです。最終的には、真実に至る魔女クリスタ様の力でなければ助けられないかと。」
そう言うと、メイは手に魔法の杖を出現させ、苦痛で意識を失っているブルクハルトに一振りした。
「ヒール―― 」
彼女の手から、温かな光りが放射され苦痛にゆがんでいるブルクハルトに降り注いだ。
すると、苦痛がとれたようで険しい表情が消えた。
クラリスはアーサーの顔を見た。
「母様が呪いを解くため、暗黒騎士を魔女の国に運ぶ道を作ってくれました。魔法ですけど。」
そう言うと、クラリスは詠唱した。
「暗黒騎士『傲慢のブルクハルト』を真実に至る魔女の元へ! 訪れない時、行くことができない場所、定められた時間、定められた場所へ運べ! 」
暗黒騎士ブルクハルトの姿がそこから消えた。
アーサーが言った。
「あの――――クラリスさん。さっき、私と相性が最高とおっしゃいましたよね。」
「はい。そのとおりです。」
「怒っていないのですか。」
「えっ! 何をですか? 」
「私がララさんに誘惑されそうになったことです。」
「もちろん。怒ってますよ。この後何年も何回も言いますから! 絶対に浮気しないことですね。」
「浮気? ということは私は正式な恋人になっていると…… 」
アーサーのその話題を、クラリスはそらすかのように話始めた。
「アーサー様。ブルクハルトが暗黒騎士に闇落ちした理由をお話します。母様と同じように、私にもその人の真実がわかるようになりました。」
クラリスの美しい青い瞳の魔眼が輝き始めた。
彼女は暗黒騎士の過去のことを話し始めた。
ブルクハルトは、ローグ王国の鍛冶屋の息子とした生まれた。
ところが、幼い頃から鍛冶の技術を教えられたが、彼には全く才能がなかった。
ある夜、父親のカールがブルクハルトに話した。
息子を愛し、息子の将来のことを深く心配する優しい父親だった。
「ブルクハルト。おまえには鍛冶師としての才能が全くない。鍛冶師が打つ剣の善し悪しは、最後は勘、つまり個人がもつ才能が大きくものを言う。だから、おまえは包丁1本でさえも最上に打てない。」
「お父さん。心配しないでください。鍛冶師として名人と言われるお父さんの見立ては間違いないでしょう。すっぱり鍛冶師になるのはあきめて、他の職業を探すから問題ないです。」
ある日、悲劇が生きた。
ブルクハルトは父親の仕事のために、鉄鉱石を遠くの町に買いに行き、自分の家に帰った。
すると、自分の家の前にたくさんの人だかりができていた。
「なにかあったのですか。」
「あっ! ブルクハルトさん、お父さんとお母さんが大変なことに! 強盗団に剣を打つことを断ったので、あなたの家が焼き討ちにあったのです。」
ブルクハルトは急いで自分の家に近づこうとした。
しかし、既に火は家中に燃え移り、最大に燃えさかっていた。
それにはかまわず、彼は自分の家の中に入った。
「お父さん! お母さん! 」
すると、無残な亡骸なきがらになった2人を見た。
彼は2人のなきがらを外に運び出した。
ブルクハルトは泣きながら、両親の亡骸を抱きしめた。
よく見ると、父親の手が1本の剣をしっかり握り締めていた。
それは生前父親が、自分が打った生涯最高の傑作といっていた名剣だった。
やがて、群衆から悲鳴が起こった。
馬に乗った強盗団が焼き討ちしたブルクハルトの家を見にきたのだった。
「おいおいおい。よく燃えてしまったぜ。」
「あの鍛冶師はバカだな。お頭かしらが大金を積んだのに、剣を打つのを拒むなんて。」
「これで、俺たちの申し出を拒否する鍛冶師はいなくなるだろう。」
「俺たちは、人をたくさん殺さなければいけないから、良い剣が必要です。」
30人ほどの強盗団だった。
頭目は、燃える家を見て自分の強さを誇るように、ニヤニヤしていた。
ブルクハルトは死んだ父親が固く握っていた指を1本1本はずしていた。
そして、最後には父親が打った名剣を自分の手で握り締めた。
その後、両親の亡骸におじぎをして立ち上がった。
彼は無言で歩き始め、強盗団の前に進み出た。
「なんだお前は! 」
「知ってるぞ! 俺たちが殺した鍛冶師の息子だ。でも鍛冶師の才能は全然無いといううわさだ。」
「おい。剣を持っているぞ。」
「死んだ鍛冶師の最高傑作だ。死んでも離さなかったら持って来られなかった。」
「なんてラッキーだ。名剣が手に入りますぜ、お頭。」
頭目はブルクハルトの前に馬を進めて、金貨の入った袋を投げた。
「お頭。素敵―― 代金と補償も払ってあげるなんて―― 」
「とれ! 」
頭目はブルクハルトに命令した。
ブルクハルトはその言葉を完全に無視して、名剣を抜いた。
それは、一瞬の光りのようだった。
彼が振った名剣は、馬ごと強盗団の頭目を真っ二つにした。
それから、30人ほどいた手下達も動揺に命を落した。
全てが終わると、ブルクハルトは笑い始めた。
「お父さん。ぼくの才能がわかりましたよ。剣を振ることです。お父さんの名剣が教えてくれました。ははははははははははは………………………… 」
小さな笑い声は、やがて大爆笑になった。
狂気のような姿に、見ていた群衆は恐くなって、その場から逃げて言った。
「はははははははははははははは……………………………… 」
ブルクハルトは炎と血だらけの現場に1人だけだった。
すると、どこからともなく声がした。
「最高の鍛冶師が打った名剣を振るう最高の強き剣士。あなたは人間の心が美しいと思うか? 」
狂気の世界にはいるつつあるブルクハルトに対して、さらにそれは繰り返された。
「最高の鍛冶師が打った名剣を振るう最高の強き剣士。あなたは人間の心が美しいと思うか? 」
………………………
クラリスは、ムナジロガラスの姿から人間の若い娘の姿に変わったメイにお願いした。
「はい、お嬢様。この暗黒騎士にかけられた呪いはかなり深いものです。最終的には、真実に至る魔女クリスタ様の力でなければ助けられないかと。」
そう言うと、メイは手に魔法の杖を出現させ、苦痛で意識を失っているブルクハルトに一振りした。
「ヒール―― 」
彼女の手から、温かな光りが放射され苦痛にゆがんでいるブルクハルトに降り注いだ。
すると、苦痛がとれたようで険しい表情が消えた。
クラリスはアーサーの顔を見た。
「母様が呪いを解くため、暗黒騎士を魔女の国に運ぶ道を作ってくれました。魔法ですけど。」
そう言うと、クラリスは詠唱した。
「暗黒騎士『傲慢のブルクハルト』を真実に至る魔女の元へ! 訪れない時、行くことができない場所、定められた時間、定められた場所へ運べ! 」
暗黒騎士ブルクハルトの姿がそこから消えた。
アーサーが言った。
「あの――――クラリスさん。さっき、私と相性が最高とおっしゃいましたよね。」
「はい。そのとおりです。」
「怒っていないのですか。」
「えっ! 何をですか? 」
「私がララさんに誘惑されそうになったことです。」
「もちろん。怒ってますよ。この後何年も何回も言いますから! 絶対に浮気しないことですね。」
「浮気? ということは私は正式な恋人になっていると…… 」
アーサーのその話題を、クラリスはそらすかのように話始めた。
「アーサー様。ブルクハルトが暗黒騎士に闇落ちした理由をお話します。母様と同じように、私にもその人の真実がわかるようになりました。」
クラリスの美しい青い瞳の魔眼が輝き始めた。
彼女は暗黒騎士の過去のことを話し始めた。
ブルクハルトは、ローグ王国の鍛冶屋の息子とした生まれた。
ところが、幼い頃から鍛冶の技術を教えられたが、彼には全く才能がなかった。
ある夜、父親のカールがブルクハルトに話した。
息子を愛し、息子の将来のことを深く心配する優しい父親だった。
「ブルクハルト。おまえには鍛冶師としての才能が全くない。鍛冶師が打つ剣の善し悪しは、最後は勘、つまり個人がもつ才能が大きくものを言う。だから、おまえは包丁1本でさえも最上に打てない。」
「お父さん。心配しないでください。鍛冶師として名人と言われるお父さんの見立ては間違いないでしょう。すっぱり鍛冶師になるのはあきめて、他の職業を探すから問題ないです。」
ある日、悲劇が生きた。
ブルクハルトは父親の仕事のために、鉄鉱石を遠くの町に買いに行き、自分の家に帰った。
すると、自分の家の前にたくさんの人だかりができていた。
「なにかあったのですか。」
「あっ! ブルクハルトさん、お父さんとお母さんが大変なことに! 強盗団に剣を打つことを断ったので、あなたの家が焼き討ちにあったのです。」
ブルクハルトは急いで自分の家に近づこうとした。
しかし、既に火は家中に燃え移り、最大に燃えさかっていた。
それにはかまわず、彼は自分の家の中に入った。
「お父さん! お母さん! 」
すると、無残な亡骸なきがらになった2人を見た。
彼は2人のなきがらを外に運び出した。
ブルクハルトは泣きながら、両親の亡骸を抱きしめた。
よく見ると、父親の手が1本の剣をしっかり握り締めていた。
それは生前父親が、自分が打った生涯最高の傑作といっていた名剣だった。
やがて、群衆から悲鳴が起こった。
馬に乗った強盗団が焼き討ちしたブルクハルトの家を見にきたのだった。
「おいおいおい。よく燃えてしまったぜ。」
「あの鍛冶師はバカだな。お頭かしらが大金を積んだのに、剣を打つのを拒むなんて。」
「これで、俺たちの申し出を拒否する鍛冶師はいなくなるだろう。」
「俺たちは、人をたくさん殺さなければいけないから、良い剣が必要です。」
30人ほどの強盗団だった。
頭目は、燃える家を見て自分の強さを誇るように、ニヤニヤしていた。
ブルクハルトは死んだ父親が固く握っていた指を1本1本はずしていた。
そして、最後には父親が打った名剣を自分の手で握り締めた。
その後、両親の亡骸におじぎをして立ち上がった。
彼は無言で歩き始め、強盗団の前に進み出た。
「なんだお前は! 」
「知ってるぞ! 俺たちが殺した鍛冶師の息子だ。でも鍛冶師の才能は全然無いといううわさだ。」
「おい。剣を持っているぞ。」
「死んだ鍛冶師の最高傑作だ。死んでも離さなかったら持って来られなかった。」
「なんてラッキーだ。名剣が手に入りますぜ、お頭。」
頭目はブルクハルトの前に馬を進めて、金貨の入った袋を投げた。
「お頭。素敵―― 代金と補償も払ってあげるなんて―― 」
「とれ! 」
頭目はブルクハルトに命令した。
ブルクハルトはその言葉を完全に無視して、名剣を抜いた。
それは、一瞬の光りのようだった。
彼が振った名剣は、馬ごと強盗団の頭目を真っ二つにした。
それから、30人ほどいた手下達も動揺に命を落した。
全てが終わると、ブルクハルトは笑い始めた。
「お父さん。ぼくの才能がわかりましたよ。剣を振ることです。お父さんの名剣が教えてくれました。ははははははははははは………………………… 」
小さな笑い声は、やがて大爆笑になった。
狂気のような姿に、見ていた群衆は恐くなって、その場から逃げて言った。
「はははははははははははははは……………………………… 」
ブルクハルトは炎と血だらけの現場に1人だけだった。
すると、どこからともなく声がした。
「最高の鍛冶師が打った名剣を振るう最高の強き剣士。あなたは人間の心が美しいと思うか? 」
狂気の世界にはいるつつあるブルクハルトに対して、さらにそれは繰り返された。
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