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16 努力した笑顔2
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八広は南方の蛮族国家との戦いに勝ち、服属させた。
そして、彼の率いた遠征軍団は、帝国の王都に凱旋した。
いったい、どれくらいの住民がいるのだろう――
普段のにぎわいの何倍もの数の人々が彼を迎え、その偉業をたたえた。
八広はザラと馬を並べて、王城まで行進した。
人々は勝手に、今回の偉業を成し遂げた英雄がザラ王女の婚約者であることで、将来を推測した。
「次のお世継ぎ問題が、難しくなったな」
「そうだな。ザラ王女の夫、大将軍、そして優れた戦略家、そして最強の戦士―― 」
「アテルイ様と全く遜色ないじゃないか!!! 」
「そのような人間が、この世界にいたなんて、世界は広いんだな」
「いやいや 違うぞ。あの入江八広いりえやひろは異世界から来たという噂がある」
「ええ! 異世界人か。鬼道を使うことができるのだな」
「きっと、邪馬台国、先の女王卑弥呼の末裔に違いない。天候を操ることができ、雷光を呼ぶことができるそうだ」
「それはそれは、皇帝陛下がたいそうお気に入りになられているだろうな」
王都にある広大な王城、銀河宮の1室である謁見の間に八広はいた。
南方の蛮族国家を服属させたことを報告した。
すると、シン皇帝はその功績をおおいにたたえた。
「なんと!!! たった1回の遠征で南方の服属せぬ者どもを屈服させたのか!!! 」
「はい。運がよかっただけです」
「運をつかめるだけ、たいしたものだ。よし、ザラとの婚約を晴れて認めることにする」
「陛下、ということは―― 邪馬台国はシン皇帝の帝国の縁者の国になりますから、もう軍事遠征の対象ではないということでよろしいでしょうか」」
「そうだな。八広は邪馬台国の女王と同じ血筋だということでよいのか」
「はい。はっきりと断言することはできませんが、自然に鬼道を使うことができるという点で、お考えのとおりだと思っております。陛下、今日はお願いごとがございます」
「なんだ。今日は大変気分が良いから、よほどのことでない限り認めるぞ」
「それでは、私が邪馬台国に帰国することをお許しください」
「‥‥‥‥そうか。ザラさえ許すのであれば問題はないぞ」
「はい。お父様、皇帝陛下。私も八広様のおともで邪馬台国に行くということで―― 」
「それでよし。将来的にはザラと八広の子孫が東南海の国々を支配することになる。だから、ザラもできる限り現地の様子を知ることが必要だな」
数か月後、八広はザラの艦隊の船で邪馬台国への帰路についた。
八広が心配なことはいろいろあった。
特に、自分が本来暮らすべき現代において、どのくらいの時間が経ったかということが心配だった。
昼間はいつも、彼は巨大な船の甲板で大海原を見て過ごした。
「これは、ほんとうに日本海なのかな、数日間、全く陸地が見えないや」
八広の口から、ついひとり言が出た。
「日本海ですか? 八広様、それはどの世界で呼ばれているのでしょうか? この海は最果ての海と呼ばれ、これを行き過ぎてしまうと巨大な滝があり、巨大なタコに飲み込まれてしまうと言われています」
知らないうちに、ザラが彼の横に立っていた。
「おおきなタコがいるという設定になっているのですか」
「八広様。設定とは??? 」
「人間の想像の翼の先のことです。これから、数千年かけて大きく変わることになるでしょう」
「はい。残念ながら今の私の想像の翼は、巨大なタコまでです。八広様はいったい、どれくらいまで届いているのですか」
「宇宙です。多くの人間や動物達、そして、この海がたくわえる多くの水も、丸い巨大な金属の塊かたまりの上に乗って、無限の空間の中をただよっているのですよ」
「それじゃあ、なんで海の水は、丸い巨大な金属の塊から落ちないのですか? 」
「それは、巨大な金属の塊が引力という、引き寄せる力をもっているからです」
「八広様が私を引き寄せるのと同じですよね」
「はははは ありがとうございます」
「ところで、八広様はほんとうに異世界から来られたのですか。兄のアテルイがいつも私にそう言います。兄は異世界にいらっしゃったあなた様を見たことがあるのですね」
「そうです。今から数年前、逆に私は自分の世界、異世界からアテルイ様を見たことがあります」
「兄が言っていました。遠い遠い次元の異なる世界から攻撃の覇気を送ってきたと―― でも兄は、そういう八広様が一目で気に入ってしまったみたいですよ」
「そうですか! あの怖いお兄様が‥‥ でも、少しうれしいです」
その時、2人の会話の中に割り込むかのように入ってきた人がいた。
「怖いお兄様はここにいるのだが―――― 」
「アテルイ様。なんでこの船に乗っているのですか」
「お兄様、何もご連絡がなかったですが」
「おまえ達が出航してから、何も旅の選別をだしていなかったことに気がついて、金属鳥に乗って追いかけてきたのだ」
そう言うと、アテルイは何か布の袋のようなものを取り出し八広に渡した。
「いただけるのですか? 」
「気に入ってくれるのなら、とてもうれしいがな。中を見てほしい」
そう言われて、八広が布の袋の中を調べると、男物と女物のお揃いの服が入っていた」
「うぁ―――― ペアールックですね。ザラさんが着るとよく似合いそうですね」
「お兄様。早速着替えさせていただきます」
ザラは着替えるために、急いで船内の船室に駆け込んだ。
八広とアテルイの2人は甲板に残された。
八広はその場で、アテルイから送られた服を着た。
「八広よ。ザラとの婚約は超政治的なもので形式だとは思う。しかし、兄から言うのもなんだが、出切る限り本気で考えてやってほしい」
「はい。そのつもりです」
「我以外の男と話す時、今までザラは、虫けらを見るような目をしていた。しかし、八広を見る目は全然違う。もしかしたら我以上かもしれない。最高の尊敬と愛情がこもっている」
「うれしいです―― 」
八広がそう言った時、送られた服に着替えたザラがその場に駆け込んできた。
「うれしいです。お兄様、この服、八広様が着ているのとおそろいて、よく映えるのですね」
「ザラよ。お前の美しさを邪馬台国の人々に見せつけてやれ―― それと、お前が女王登与以上の美女であることを知らしめるのだ」
「わかりました、お兄様。それと私は少し心配なのですが、八広様、女王登与は私以上の美女ですか? 」
「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
「えっ」
そして、彼の率いた遠征軍団は、帝国の王都に凱旋した。
いったい、どれくらいの住民がいるのだろう――
普段のにぎわいの何倍もの数の人々が彼を迎え、その偉業をたたえた。
八広はザラと馬を並べて、王城まで行進した。
人々は勝手に、今回の偉業を成し遂げた英雄がザラ王女の婚約者であることで、将来を推測した。
「次のお世継ぎ問題が、難しくなったな」
「そうだな。ザラ王女の夫、大将軍、そして優れた戦略家、そして最強の戦士―― 」
「アテルイ様と全く遜色ないじゃないか!!! 」
「そのような人間が、この世界にいたなんて、世界は広いんだな」
「いやいや 違うぞ。あの入江八広いりえやひろは異世界から来たという噂がある」
「ええ! 異世界人か。鬼道を使うことができるのだな」
「きっと、邪馬台国、先の女王卑弥呼の末裔に違いない。天候を操ることができ、雷光を呼ぶことができるそうだ」
「それはそれは、皇帝陛下がたいそうお気に入りになられているだろうな」
王都にある広大な王城、銀河宮の1室である謁見の間に八広はいた。
南方の蛮族国家を服属させたことを報告した。
すると、シン皇帝はその功績をおおいにたたえた。
「なんと!!! たった1回の遠征で南方の服属せぬ者どもを屈服させたのか!!! 」
「はい。運がよかっただけです」
「運をつかめるだけ、たいしたものだ。よし、ザラとの婚約を晴れて認めることにする」
「陛下、ということは―― 邪馬台国はシン皇帝の帝国の縁者の国になりますから、もう軍事遠征の対象ではないということでよろしいでしょうか」」
「そうだな。八広は邪馬台国の女王と同じ血筋だということでよいのか」
「はい。はっきりと断言することはできませんが、自然に鬼道を使うことができるという点で、お考えのとおりだと思っております。陛下、今日はお願いごとがございます」
「なんだ。今日は大変気分が良いから、よほどのことでない限り認めるぞ」
「それでは、私が邪馬台国に帰国することをお許しください」
「‥‥‥‥そうか。ザラさえ許すのであれば問題はないぞ」
「はい。お父様、皇帝陛下。私も八広様のおともで邪馬台国に行くということで―― 」
「それでよし。将来的にはザラと八広の子孫が東南海の国々を支配することになる。だから、ザラもできる限り現地の様子を知ることが必要だな」
数か月後、八広はザラの艦隊の船で邪馬台国への帰路についた。
八広が心配なことはいろいろあった。
特に、自分が本来暮らすべき現代において、どのくらいの時間が経ったかということが心配だった。
昼間はいつも、彼は巨大な船の甲板で大海原を見て過ごした。
「これは、ほんとうに日本海なのかな、数日間、全く陸地が見えないや」
八広の口から、ついひとり言が出た。
「日本海ですか? 八広様、それはどの世界で呼ばれているのでしょうか? この海は最果ての海と呼ばれ、これを行き過ぎてしまうと巨大な滝があり、巨大なタコに飲み込まれてしまうと言われています」
知らないうちに、ザラが彼の横に立っていた。
「おおきなタコがいるという設定になっているのですか」
「八広様。設定とは??? 」
「人間の想像の翼の先のことです。これから、数千年かけて大きく変わることになるでしょう」
「はい。残念ながら今の私の想像の翼は、巨大なタコまでです。八広様はいったい、どれくらいまで届いているのですか」
「宇宙です。多くの人間や動物達、そして、この海がたくわえる多くの水も、丸い巨大な金属の塊かたまりの上に乗って、無限の空間の中をただよっているのですよ」
「それじゃあ、なんで海の水は、丸い巨大な金属の塊から落ちないのですか? 」
「それは、巨大な金属の塊が引力という、引き寄せる力をもっているからです」
「八広様が私を引き寄せるのと同じですよね」
「はははは ありがとうございます」
「ところで、八広様はほんとうに異世界から来られたのですか。兄のアテルイがいつも私にそう言います。兄は異世界にいらっしゃったあなた様を見たことがあるのですね」
「そうです。今から数年前、逆に私は自分の世界、異世界からアテルイ様を見たことがあります」
「兄が言っていました。遠い遠い次元の異なる世界から攻撃の覇気を送ってきたと―― でも兄は、そういう八広様が一目で気に入ってしまったみたいですよ」
「そうですか! あの怖いお兄様が‥‥ でも、少しうれしいです」
その時、2人の会話の中に割り込むかのように入ってきた人がいた。
「怖いお兄様はここにいるのだが―――― 」
「アテルイ様。なんでこの船に乗っているのですか」
「お兄様、何もご連絡がなかったですが」
「おまえ達が出航してから、何も旅の選別をだしていなかったことに気がついて、金属鳥に乗って追いかけてきたのだ」
そう言うと、アテルイは何か布の袋のようなものを取り出し八広に渡した。
「いただけるのですか? 」
「気に入ってくれるのなら、とてもうれしいがな。中を見てほしい」
そう言われて、八広が布の袋の中を調べると、男物と女物のお揃いの服が入っていた」
「うぁ―――― ペアールックですね。ザラさんが着るとよく似合いそうですね」
「お兄様。早速着替えさせていただきます」
ザラは着替えるために、急いで船内の船室に駆け込んだ。
八広とアテルイの2人は甲板に残された。
八広はその場で、アテルイから送られた服を着た。
「八広よ。ザラとの婚約は超政治的なもので形式だとは思う。しかし、兄から言うのもなんだが、出切る限り本気で考えてやってほしい」
「はい。そのつもりです」
「我以外の男と話す時、今までザラは、虫けらを見るような目をしていた。しかし、八広を見る目は全然違う。もしかしたら我以上かもしれない。最高の尊敬と愛情がこもっている」
「うれしいです―― 」
八広がそう言った時、送られた服に着替えたザラがその場に駆け込んできた。
「うれしいです。お兄様、この服、八広様が着ているのとおそろいて、よく映えるのですね」
「ザラよ。お前の美しさを邪馬台国の人々に見せつけてやれ―― それと、お前が女王登与以上の美女であることを知らしめるのだ」
「わかりました、お兄様。それと私は少し心配なのですが、八広様、女王登与は私以上の美女ですか? 」
「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
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