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2 王女と剣士は知り合った
「では、さようなら」
人間の若者は深くおじぎをして、すぐに王女の元から去ろうとした。
これには、月夜見はとてもあわててしまった。
「お待ちください。 ほんとうにありがとうございました。それで、お名前を教えていただけませんか」
「陽光といいます。見てのとおり人間です。そして人間の女王、アマテラスに使える剣士です。オニ族の王女様なら御存知ですよね。席次第5位のオニ狩り剣士です」
「‥‥‥‥オニ狩り剣士、ですか? 」
「はい。絶対、王女様の回りでは最も忌み嫌われていると思います」
「でもでも、心はお優しいのですね。だって、オニ族の私を助けてくれましたもの」
陽光は顔を、恥ずかしいほど真っ赤にした。そして、しばらく何も言えないようだった。
自分の気持ちを隠すことができない、とても純粋で正直な若者だった。
「王女様が影狼の大群に餌食にされようとしているのを見た時、自然に体が動いてしまいました。どうしてかはわかりません。結果論から言えることは、オニ狩りとして失格ですね」
「私はあんなに多くの影狼に囲まれていました。その様子を確認していただいたのですね。ごめんなさい。あなた様は誇り高い人間の剣士なのでしょうに、やりたくないことをさせてしまいました」
「いえいえ。王女様の命を守ることができたことが、心の底から誇らしいのです。――――ほんとうのことを申し上げますと、私はオニ狩りの剣士にはなりたくはありませんでした」
「どうしてですか」
「他の全ての人間が、オニ族をとても嫌っている理由が私には理解できません」
「不思議な方ですね。陽光さんが思われているのと同じことを私も思っていました。反対の立場からですが、私もオニ族の王女に生まれたことがとてもつらいのです」
その時、月夜見は何かを感じ取った。
「今日はとても悲しい日ですが、とても楽しい日になりました」
「悲しい日? 楽しい日? 」
「私のお世話をしていただいていた侍女達が私を守って、命を落してしまった、とても悲しい日。でも彼女達のおかげで陽光さんに会うことができた、とても楽しい日―― 」
「――!!! 陽光さん。今すぐ、この場所からできる限り遠くへ離れてください。―― 」
月夜見の表情はこわばり、厳しい顔になっていた。
「――私の兄がもうすぐここに来ます。事情はともかく、陽光さんを見ればすぐに襲いかかるでしょう」
「お兄様ですか? 」
月夜見の顔が、申し訳なさそうな、とても苦しい顔になった。
「オニ族の第5王子、深黒です。御存知だと思いますが、『オニふやし』と呼ばれています。人間を最大に殺し、反対にオニを増やすのを生きがいにしています」
その瞬間、楽観的で愉快な陽光の表情が正反対に変わった。
深い苦しみを秘めた悲観的な顔になった。
「‥‥‥‥ 」
陽光は何も言わず、月夜見に対して深く一礼した。
そして、その場から俊足で去っていった。
「陽光さん。あんなに苦しそうな顔になって―― 深黒兄上との間に何か因縁があるのでしょうか?? もう、お会いすることは、ないのかもしれませんが―― 」
天空から地上の高天原に降りている、大きな坂の上から、強風が吹き下ろされた。
「月夜見、月夜見!! 大丈夫か!! 」
雷のような大きな声が聞こえたかと思うと、月夜見の前にがっしりしたオニが現われた。
それは、オニ族第5王子、深黒だった。
オニ族の男子王族は、顔の側面から2本の大きな角がはえている。
「大丈夫です、深黒兄上 」
「大丈夫ではない。1万匹の影狼に囲まれたんだな。お前の侍女が、『使いコウモリ』を王宮に投げたんだ。調度、王宮に参内していた俺が即座に救援に向かうよう父上が命じられた。それにしても‥‥ 」
深黒は周囲に延々と続いている影狼に死骸に目を向けた。
「これは誰がやったのだ。侍女達の力ではとても無理だろう」
「‥‥ 」
「正直に申せ。だいたいわかるぞ。ここには、ほんのわずかだが人間の臭いがする。しかも、かなりの使い手だ。一万匹の影狼の全てが同じ場所を同じ深さで切られて死んでいる」
深黒のオニの目が純粋な赤色に光った。
「いやいや。少し違う。数百匹と他の影狼を切った剣が違う。まさか!! 」
「侍女達が全て命を落し、私1人になりました。絶望的な状況になった時、人間の1人の剣士が現われ私を救ってくれました。戦いの中で、彼の剣の刃が全て刃こぼれしてしまったので差し上げました」
「差し上げましたって―― 」
深黒は月夜見のいでたちを確認した。
「オニ族の宝刀、黒斬を人間に渡したのか!! 」
「はい。どのようなお咎を受けても仕方がありません。人間の陽光さんという剣士に」
「『陽光』だと!!!! 人間最強の剣士、オニ狩りではないか。1年前にあの若さでいきなり席次第5位だと認められた男だ。今はもう最強だが、席次を上げることを固く断っていると聞く」
「席次が上がるということは偉くなるということなのでしょうか? 」
「そうだ。人間界のことはよくわからないが、自分の治める領地や人民が何倍になるのかわからないな。
それを断るなんてバカだ。辺境領主のままでいるなんて」
「辺境領主ですか」
「ここら辺のことだ。人間界の中でも、オニ族の天界から降りている、よもつ比良坂がつながっているここら辺、高天原の領主だ。なにしろ休会に常駐して、オニ族との戦いをできるだけ防ぎたいそうだ」
「戦いをできるだけ防ぎたい!! 陽光様のお考えなのですか}
フフフフフフフフ‥‥‥‥
急に月夜見が全力で笑い始めたので、深黒はとても驚いた。
「何がそんなにおかしいのだ」
「フフフフ、申し訳ありません。見たとおりの方だと思いました。私が人間と接することは少ないのですが、みな、ずる賢く、自分の利益だけを考える者ばかりです。うそつきです」
「それには賛同するぞ。人間の考えていることはわからない」
「でも、、あの方の気持ちは手にとるように、はっきりとわかります。場合によっては、自分よりも他人のことを大切に思える方なのですね。だから、オニ族の王女である私を助けた」
「お前を助けたことには心の底から感謝したい。しかし困ったな。父上がお前に送られた宝剣、黒斬を人間にあげてしまったとはな‥‥ 」
人間の若者は深くおじぎをして、すぐに王女の元から去ろうとした。
これには、月夜見はとてもあわててしまった。
「お待ちください。 ほんとうにありがとうございました。それで、お名前を教えていただけませんか」
「陽光といいます。見てのとおり人間です。そして人間の女王、アマテラスに使える剣士です。オニ族の王女様なら御存知ですよね。席次第5位のオニ狩り剣士です」
「‥‥‥‥オニ狩り剣士、ですか? 」
「はい。絶対、王女様の回りでは最も忌み嫌われていると思います」
「でもでも、心はお優しいのですね。だって、オニ族の私を助けてくれましたもの」
陽光は顔を、恥ずかしいほど真っ赤にした。そして、しばらく何も言えないようだった。
自分の気持ちを隠すことができない、とても純粋で正直な若者だった。
「王女様が影狼の大群に餌食にされようとしているのを見た時、自然に体が動いてしまいました。どうしてかはわかりません。結果論から言えることは、オニ狩りとして失格ですね」
「私はあんなに多くの影狼に囲まれていました。その様子を確認していただいたのですね。ごめんなさい。あなた様は誇り高い人間の剣士なのでしょうに、やりたくないことをさせてしまいました」
「いえいえ。王女様の命を守ることができたことが、心の底から誇らしいのです。――――ほんとうのことを申し上げますと、私はオニ狩りの剣士にはなりたくはありませんでした」
「どうしてですか」
「他の全ての人間が、オニ族をとても嫌っている理由が私には理解できません」
「不思議な方ですね。陽光さんが思われているのと同じことを私も思っていました。反対の立場からですが、私もオニ族の王女に生まれたことがとてもつらいのです」
その時、月夜見は何かを感じ取った。
「今日はとても悲しい日ですが、とても楽しい日になりました」
「悲しい日? 楽しい日? 」
「私のお世話をしていただいていた侍女達が私を守って、命を落してしまった、とても悲しい日。でも彼女達のおかげで陽光さんに会うことができた、とても楽しい日―― 」
「――!!! 陽光さん。今すぐ、この場所からできる限り遠くへ離れてください。―― 」
月夜見の表情はこわばり、厳しい顔になっていた。
「――私の兄がもうすぐここに来ます。事情はともかく、陽光さんを見ればすぐに襲いかかるでしょう」
「お兄様ですか? 」
月夜見の顔が、申し訳なさそうな、とても苦しい顔になった。
「オニ族の第5王子、深黒です。御存知だと思いますが、『オニふやし』と呼ばれています。人間を最大に殺し、反対にオニを増やすのを生きがいにしています」
その瞬間、楽観的で愉快な陽光の表情が正反対に変わった。
深い苦しみを秘めた悲観的な顔になった。
「‥‥‥‥ 」
陽光は何も言わず、月夜見に対して深く一礼した。
そして、その場から俊足で去っていった。
「陽光さん。あんなに苦しそうな顔になって―― 深黒兄上との間に何か因縁があるのでしょうか?? もう、お会いすることは、ないのかもしれませんが―― 」
天空から地上の高天原に降りている、大きな坂の上から、強風が吹き下ろされた。
「月夜見、月夜見!! 大丈夫か!! 」
雷のような大きな声が聞こえたかと思うと、月夜見の前にがっしりしたオニが現われた。
それは、オニ族第5王子、深黒だった。
オニ族の男子王族は、顔の側面から2本の大きな角がはえている。
「大丈夫です、深黒兄上 」
「大丈夫ではない。1万匹の影狼に囲まれたんだな。お前の侍女が、『使いコウモリ』を王宮に投げたんだ。調度、王宮に参内していた俺が即座に救援に向かうよう父上が命じられた。それにしても‥‥ 」
深黒は周囲に延々と続いている影狼に死骸に目を向けた。
「これは誰がやったのだ。侍女達の力ではとても無理だろう」
「‥‥ 」
「正直に申せ。だいたいわかるぞ。ここには、ほんのわずかだが人間の臭いがする。しかも、かなりの使い手だ。一万匹の影狼の全てが同じ場所を同じ深さで切られて死んでいる」
深黒のオニの目が純粋な赤色に光った。
「いやいや。少し違う。数百匹と他の影狼を切った剣が違う。まさか!! 」
「侍女達が全て命を落し、私1人になりました。絶望的な状況になった時、人間の1人の剣士が現われ私を救ってくれました。戦いの中で、彼の剣の刃が全て刃こぼれしてしまったので差し上げました」
「差し上げましたって―― 」
深黒は月夜見のいでたちを確認した。
「オニ族の宝刀、黒斬を人間に渡したのか!! 」
「はい。どのようなお咎を受けても仕方がありません。人間の陽光さんという剣士に」
「『陽光』だと!!!! 人間最強の剣士、オニ狩りではないか。1年前にあの若さでいきなり席次第5位だと認められた男だ。今はもう最強だが、席次を上げることを固く断っていると聞く」
「席次が上がるということは偉くなるということなのでしょうか? 」
「そうだ。人間界のことはよくわからないが、自分の治める領地や人民が何倍になるのかわからないな。
それを断るなんてバカだ。辺境領主のままでいるなんて」
「辺境領主ですか」
「ここら辺のことだ。人間界の中でも、オニ族の天界から降りている、よもつ比良坂がつながっているここら辺、高天原の領主だ。なにしろ休会に常駐して、オニ族との戦いをできるだけ防ぎたいそうだ」
「戦いをできるだけ防ぎたい!! 陽光様のお考えなのですか}
フフフフフフフフ‥‥‥‥
急に月夜見が全力で笑い始めたので、深黒はとても驚いた。
「何がそんなにおかしいのだ」
「フフフフ、申し訳ありません。見たとおりの方だと思いました。私が人間と接することは少ないのですが、みな、ずる賢く、自分の利益だけを考える者ばかりです。うそつきです」
「それには賛同するぞ。人間の考えていることはわからない」
「でも、、あの方の気持ちは手にとるように、はっきりとわかります。場合によっては、自分よりも他人のことを大切に思える方なのですね。だから、オニ族の王女である私を助けた」
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