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46 植物系魔族3
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植物系魔族マリは話を続けた。
「私達は、はるか昔に人間の世界で咲き誇っていた花々でした。そして、いつも人間の生活とともにあり、喜びも悲しみも一緒でした。ところが、文明が発展してくると人間は私達を顧みなくなり、あげくの果てには太陽が照らし私達が咲く場所をむしり取ったのです。」
「文明が発展した人間はおごり高ぶり、自然は征服するものと考え、ひどいことをしたかもしれません。でも今は違います。お花が好きな人々はとても多いのです。花々を育て一緒に生活していることもめずらしくありません。」
「そうですか。人間は変わったのですね。魔界にいても魔術鏡で人間の世界の様子を見ることはできます。今日演じた歌劇など、芸術の素晴らしさは知っていました。しかし、多くの人間の暮らし方を知ろうとはしませんでした。」
「御先祖様達が、はるか昔にマリさん達にひどいことをしたことを、心のからお詫びします。でも今ば、もう一度人間と仲直りしていただければありがたいと思います。」
「ランスロさんからいろいろなお話を聞くことができてよかった。今の正直な気持ち、魔界から出て太陽が照らし続ける人間の世界に移住したいと思いました。でもそれは無理は話です。掟破りをすれば、私達一族は他の上級魔族達に皆殺しにされるでしょう。」
「そうですか残念です。今の魔王はまだザラさんではないかもしれませんが、寛大な取り扱いをしていただければすばらしいですが……」
「それでは私達は魔界に帰ります。あなたのことはザラ様にもお伝えしておきます。とても素敵な方で婚約者のザラ様がとてもうらやましいと。」
マリがそう言うと、目の前にいた植物系魔族や舞台小屋の輪郭がゆらゆらと揺れ始めた。
そして、花粉のようにたくさんの点になり消えてしまった。
後にはランスロと意識を失っている多くの人間がいた。
向こうの方から走って彼に近づいて来る人がいた。
司令官のホークだった。
「ランスロ、大丈夫かい。いったいこれはどういうことだろう。外にいたら、いきなり舞台小屋が消えてしまったんだ。」
「司令官、もう大丈夫です。今回の事件は確かに魔族の仕業でしたが、もう終わりました。このようなことは二度と起こりません。それにその魔族は悪い魔族ではありません。人間とも仲良くなれるような魔族でした。」
それから3週間後のある日の深夜、トランスファー城にある高い見張台の上で、監視業務にあたっていた兵が異常なことを発見した。
城に向かって橋って来る数頭の馬車を、後ろから炎の固まりが追跡していた。
炎の固まりは異常な明るさで、城の近く昼間のような明るさになりつつあった。
追われていた数頭の馬車は城の城門のそばにたどりついた。
中から転げるように出てきたのは、マリ達植物系魔族の若い娘達だった。
マリが大声で叫んだ。
「城の中の皆様。お助けください! 騎士ランスロ様をお呼びください! 」
何回も何回も叫んだ。
その頃、自分の部屋の中で休んでいたランスロは異常な気配に気がつき、即座に甲冑を着てゾイゼンの剣を差し城門に全力で走った。
そこには既に数人の兵士達が大騒ぎしていた。
ランスロに気がついて兵士が言った。
「あっ! 騎士ランスロが来られたぞ! 」
「どうしたのですか。」
「異常事態です。数頭の馬車がこの城門のすぐ前で止り、中からたくさんの若い娘達が降りてきました。炎に追われているみたいで、騎士ランスロのお名前を何回も呼んでいます。」
彼がすぐに城門の窓からのぞき見るとマリ達の姿が見えた。
少し離れた所には炎の固まりが止っていた。
「通用口の鍵だけを開けてください。僕が出ます。」
そう言うと、彼は城門の外に出た。
そのことにマリが気がついた。
「ランスロ様! 一旦魔界に帰った後話し合いをしたら、みんなが大昔のように太陽が光輝く世界で、人間と一緒に暮らしたいと思っていることがわかりました。それで、魔界を抜けることを決意しました。」
「マリさん。すぐに皆さんは通用口から城の中へ避難してください。」
「わかりました。みんな早く中に逃げなさい。」
マリの指示で植物系魔族達は城の中に避難した。
ただ、マリだけはそこから動こうとしなかった。
「マリさんも早く中に逃げてください。」
彼がそう言ったが、マリは静かに首を振った。
その顔は大変苦しそうだった。
「私はここを動くことはできません。あの魔族は炎人バーン、魔界序列第1位のとても強い上級魔族です。今、全力の力を振り絞った精神感応でようやく動きを止めています。一旦、あの炎人が動き出し攻撃を始めると魔王様でも手こずるほど強いのです。」
「魔王様でも! 」
「この世の中で作ることができる最高温度の炎を自由に操り攻撃できるのです。炎人は魔界を抜け出し人間界に移住しようとした私達を、掟に従い皆殺しにしようと追ってきたのです。ランスロ様、今のうちになら炎人にダメージを与えることができます。お早く。」
しかし、マリがそう言い終えた瞬間、炎人バーンは精神感応をうち破った。
そして、絶対温度といってもよい高温の火炎をマリに対して放射した。
「私達は、はるか昔に人間の世界で咲き誇っていた花々でした。そして、いつも人間の生活とともにあり、喜びも悲しみも一緒でした。ところが、文明が発展してくると人間は私達を顧みなくなり、あげくの果てには太陽が照らし私達が咲く場所をむしり取ったのです。」
「文明が発展した人間はおごり高ぶり、自然は征服するものと考え、ひどいことをしたかもしれません。でも今は違います。お花が好きな人々はとても多いのです。花々を育て一緒に生活していることもめずらしくありません。」
「そうですか。人間は変わったのですね。魔界にいても魔術鏡で人間の世界の様子を見ることはできます。今日演じた歌劇など、芸術の素晴らしさは知っていました。しかし、多くの人間の暮らし方を知ろうとはしませんでした。」
「御先祖様達が、はるか昔にマリさん達にひどいことをしたことを、心のからお詫びします。でも今ば、もう一度人間と仲直りしていただければありがたいと思います。」
「ランスロさんからいろいろなお話を聞くことができてよかった。今の正直な気持ち、魔界から出て太陽が照らし続ける人間の世界に移住したいと思いました。でもそれは無理は話です。掟破りをすれば、私達一族は他の上級魔族達に皆殺しにされるでしょう。」
「そうですか残念です。今の魔王はまだザラさんではないかもしれませんが、寛大な取り扱いをしていただければすばらしいですが……」
「それでは私達は魔界に帰ります。あなたのことはザラ様にもお伝えしておきます。とても素敵な方で婚約者のザラ様がとてもうらやましいと。」
マリがそう言うと、目の前にいた植物系魔族や舞台小屋の輪郭がゆらゆらと揺れ始めた。
そして、花粉のようにたくさんの点になり消えてしまった。
後にはランスロと意識を失っている多くの人間がいた。
向こうの方から走って彼に近づいて来る人がいた。
司令官のホークだった。
「ランスロ、大丈夫かい。いったいこれはどういうことだろう。外にいたら、いきなり舞台小屋が消えてしまったんだ。」
「司令官、もう大丈夫です。今回の事件は確かに魔族の仕業でしたが、もう終わりました。このようなことは二度と起こりません。それにその魔族は悪い魔族ではありません。人間とも仲良くなれるような魔族でした。」
それから3週間後のある日の深夜、トランスファー城にある高い見張台の上で、監視業務にあたっていた兵が異常なことを発見した。
城に向かって橋って来る数頭の馬車を、後ろから炎の固まりが追跡していた。
炎の固まりは異常な明るさで、城の近く昼間のような明るさになりつつあった。
追われていた数頭の馬車は城の城門のそばにたどりついた。
中から転げるように出てきたのは、マリ達植物系魔族の若い娘達だった。
マリが大声で叫んだ。
「城の中の皆様。お助けください! 騎士ランスロ様をお呼びください! 」
何回も何回も叫んだ。
その頃、自分の部屋の中で休んでいたランスロは異常な気配に気がつき、即座に甲冑を着てゾイゼンの剣を差し城門に全力で走った。
そこには既に数人の兵士達が大騒ぎしていた。
ランスロに気がついて兵士が言った。
「あっ! 騎士ランスロが来られたぞ! 」
「どうしたのですか。」
「異常事態です。数頭の馬車がこの城門のすぐ前で止り、中からたくさんの若い娘達が降りてきました。炎に追われているみたいで、騎士ランスロのお名前を何回も呼んでいます。」
彼がすぐに城門の窓からのぞき見るとマリ達の姿が見えた。
少し離れた所には炎の固まりが止っていた。
「通用口の鍵だけを開けてください。僕が出ます。」
そう言うと、彼は城門の外に出た。
そのことにマリが気がついた。
「ランスロ様! 一旦魔界に帰った後話し合いをしたら、みんなが大昔のように太陽が光輝く世界で、人間と一緒に暮らしたいと思っていることがわかりました。それで、魔界を抜けることを決意しました。」
「マリさん。すぐに皆さんは通用口から城の中へ避難してください。」
「わかりました。みんな早く中に逃げなさい。」
マリの指示で植物系魔族達は城の中に避難した。
ただ、マリだけはそこから動こうとしなかった。
「マリさんも早く中に逃げてください。」
彼がそう言ったが、マリは静かに首を振った。
その顔は大変苦しそうだった。
「私はここを動くことはできません。あの魔族は炎人バーン、魔界序列第1位のとても強い上級魔族です。今、全力の力を振り絞った精神感応でようやく動きを止めています。一旦、あの炎人が動き出し攻撃を始めると魔王様でも手こずるほど強いのです。」
「魔王様でも! 」
「この世の中で作ることができる最高温度の炎を自由に操り攻撃できるのです。炎人は魔界を抜け出し人間界に移住しようとした私達を、掟に従い皆殺しにしようと追ってきたのです。ランスロ様、今のうちになら炎人にダメージを与えることができます。お早く。」
しかし、マリがそう言い終えた瞬間、炎人バーンは精神感応をうち破った。
そして、絶対温度といってもよい高温の火炎をマリに対して放射した。
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