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47 植物系魔族4
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その瞬間、火炎の軌道上にランスロが入り立ちふさがった。
そして、彼は剣を振り火炎を切断するとともに、軌道をそらせた。
火炎は2つに分かれ、城の両側にある堀の中に落ちた。
するとたちまち深い堀の水が全て蒸発してしまった。
彼は思った。
(なんという高温だろう。剣で切断しても回りに多くの被害がでる。)
植物系魔族のマリは、限界まで精神感応で炎人バーンを縛りつけていたことで力を使い尽くし、その場に倒れ込んでいた。
ランスロは防御と攻撃を同時に考えた。
「そうだ! これしかない。」
彼がそう言ったのとほぼ同時に、炎人は火炎をマリに向けて放った。
しかも今度は何発もの連射だった。
瞬時に、彼は決断と勇気の行動にでた。
炎人とマリとの放出線の真正面に体を構えた。
そして、剣を振り正確に火球を炎人に打ち返し始めた。
打ち返すことが困難になることを承知で距離を詰めた。
やはり、少しずつ打ち返せない火炎の破片が甲冑の上から彼の体に当たり始めた。
神聖の力のオーラが体を覆っているとはいえ、暑さは感じられた。
(熱い。耐えられないほど熱いけど、しかしそれは無視して前に進まなければ。)
やがてランスロは炎人バーンの近距離まで近づくことができ、炎をまとった炎人の本体の形状を正確に把握することができた。
彼は初めて攻撃の剣を炎人に向けて振った。
それは全力の剣で、スピードと威力は神の領域まで高まっていた。
炎人バーンに剣がとどいたと思った瞬間――――
突然、炎人の炎が全て消えた。
そこには人間の姿があった。
人間の姿の者は、ランスロの一撃を剣で受けていた。
長い髪で傷だらけの顔だった。
中年で、さまざまなことを刻みつけた重みのある顔だった。
剣を合わせている最中、その顔がにやりと笑った。
「私の火炎を受け返しながら前進したか、リスクは高いがそれしか方法はなかったな。私と戦い、正しい選択を瞬時に選択できたのはあなたが初めてだ。今日はあなたと戦うつもりできたわけではない。退きなさい! 勇者の候補でザラ様の婚約者ということはよく知っている。」
「どうかお願いします。植物系魔族のマリさん達が魔界を抜けるのをお許しください。魔界の掟かもしれませんが、マリさん達は人間と仲良く幸せに暮らしたいのです。」
「勇者の候補よ。君達若者は掟なんか何の意味もないとよく言うがそうではない。今までそれなりに世界の秩序を制御し守ってきたものなのだ。魔族が魔界を抜けて人間界に移住することは許されない。」
「掟に反したとしても、世界の秩序を乱さないように僕も最大限に協力します。植物系魔族のマリさん達が演じた歌劇は、人間の世界にあったとしても最高のものでした。それに今の人間達は、植物がそばにあることをすばらしいと思います。花々を毎日見て心を癒されています。」
「…………そうか、それならば! 」
炎人バーンの剣が押す力が突然上がった。
その圧力でランスロは吹き飛ばされ、城門にたたきつけられた。
そのはずみで、彼は手に持っていたザイゼンの剣を離してしまった。
そして気を失った。
「人間の勇者の候補! 魔族を守ってみせよ! 」
人間の姿だった炎人バーンが再び炎に包まれた。
そして巨大な火球が、倒れているランスロとマリに向かって放出された。
その時だった。
近くの空中に魔界との連結空間が開き、そこから巨大な氷球が放出された。
氷球はすんでの位置で火球に命中し、2つが合わさりそこで消滅した。
「叔父様、困る。婚約者がケガをしたら私も心が痛む。」
暗黒空間の中からザラの声がした。
「ザラ様。火球が勇者の候補に当たらないようにしていただき、ありがとうございます。彼は空中を飛んでいる途中、マリのそばには落ちないように無理に剣を振って軌道を変えました。剣を手から離してしまったのは、予想できなかったアクシデントでした。」
「叔父様も火球の威力を大きく下げていたな。でなければ、私の氷球では消すことはできなかった。」
「ザラ様。連結空間を通って、婚約者とお会いされたらどうですか。」
「そうしたいのはやまやまだか、今ランスロは叔父様との戦いでボロボロになってしまっている。体を回復させることを優先しなくてはな。それに、ランスロと会う時は時間をかけて準備をして、超きれいな姿を見せなくてはな。私以外に強烈に美しい婚約者のライバルがいるのでな。」
「そうですか、大変でございます。ところで、魔王様の御指示のとおり私はここで引いて、マリ達植物系魔族が人間界に移住することを黙認します。ただ人間界が、彼女達が幸せになるよう、しっかり受け入れてくれるかどうか心配ですが。」
「大丈夫だぞ。全く問題無い。ランスロのもう1人の婚約者はゴード王国の王女でな。きっと、ランスロの申し出を快く受けて、マリ達植物系魔族が幸せに暮らすことができるよう、絶対に取り計らってくれるに違いない。」
「もう1人の婚約者がゴード王国の王女なのですか。ところで、どのくらい美しい方なのですか。まさかザラ様を超える方なのですか。」
「叔父様。それは反則の質問だぞ。………………『まさか』も無いわけではない。」
そして、彼は剣を振り火炎を切断するとともに、軌道をそらせた。
火炎は2つに分かれ、城の両側にある堀の中に落ちた。
するとたちまち深い堀の水が全て蒸発してしまった。
彼は思った。
(なんという高温だろう。剣で切断しても回りに多くの被害がでる。)
植物系魔族のマリは、限界まで精神感応で炎人バーンを縛りつけていたことで力を使い尽くし、その場に倒れ込んでいた。
ランスロは防御と攻撃を同時に考えた。
「そうだ! これしかない。」
彼がそう言ったのとほぼ同時に、炎人は火炎をマリに向けて放った。
しかも今度は何発もの連射だった。
瞬時に、彼は決断と勇気の行動にでた。
炎人とマリとの放出線の真正面に体を構えた。
そして、剣を振り正確に火球を炎人に打ち返し始めた。
打ち返すことが困難になることを承知で距離を詰めた。
やはり、少しずつ打ち返せない火炎の破片が甲冑の上から彼の体に当たり始めた。
神聖の力のオーラが体を覆っているとはいえ、暑さは感じられた。
(熱い。耐えられないほど熱いけど、しかしそれは無視して前に進まなければ。)
やがてランスロは炎人バーンの近距離まで近づくことができ、炎をまとった炎人の本体の形状を正確に把握することができた。
彼は初めて攻撃の剣を炎人に向けて振った。
それは全力の剣で、スピードと威力は神の領域まで高まっていた。
炎人バーンに剣がとどいたと思った瞬間――――
突然、炎人の炎が全て消えた。
そこには人間の姿があった。
人間の姿の者は、ランスロの一撃を剣で受けていた。
長い髪で傷だらけの顔だった。
中年で、さまざまなことを刻みつけた重みのある顔だった。
剣を合わせている最中、その顔がにやりと笑った。
「私の火炎を受け返しながら前進したか、リスクは高いがそれしか方法はなかったな。私と戦い、正しい選択を瞬時に選択できたのはあなたが初めてだ。今日はあなたと戦うつもりできたわけではない。退きなさい! 勇者の候補でザラ様の婚約者ということはよく知っている。」
「どうかお願いします。植物系魔族のマリさん達が魔界を抜けるのをお許しください。魔界の掟かもしれませんが、マリさん達は人間と仲良く幸せに暮らしたいのです。」
「勇者の候補よ。君達若者は掟なんか何の意味もないとよく言うがそうではない。今までそれなりに世界の秩序を制御し守ってきたものなのだ。魔族が魔界を抜けて人間界に移住することは許されない。」
「掟に反したとしても、世界の秩序を乱さないように僕も最大限に協力します。植物系魔族のマリさん達が演じた歌劇は、人間の世界にあったとしても最高のものでした。それに今の人間達は、植物がそばにあることをすばらしいと思います。花々を毎日見て心を癒されています。」
「…………そうか、それならば! 」
炎人バーンの剣が押す力が突然上がった。
その圧力でランスロは吹き飛ばされ、城門にたたきつけられた。
そのはずみで、彼は手に持っていたザイゼンの剣を離してしまった。
そして気を失った。
「人間の勇者の候補! 魔族を守ってみせよ! 」
人間の姿だった炎人バーンが再び炎に包まれた。
そして巨大な火球が、倒れているランスロとマリに向かって放出された。
その時だった。
近くの空中に魔界との連結空間が開き、そこから巨大な氷球が放出された。
氷球はすんでの位置で火球に命中し、2つが合わさりそこで消滅した。
「叔父様、困る。婚約者がケガをしたら私も心が痛む。」
暗黒空間の中からザラの声がした。
「ザラ様。火球が勇者の候補に当たらないようにしていただき、ありがとうございます。彼は空中を飛んでいる途中、マリのそばには落ちないように無理に剣を振って軌道を変えました。剣を手から離してしまったのは、予想できなかったアクシデントでした。」
「叔父様も火球の威力を大きく下げていたな。でなければ、私の氷球では消すことはできなかった。」
「ザラ様。連結空間を通って、婚約者とお会いされたらどうですか。」
「そうしたいのはやまやまだか、今ランスロは叔父様との戦いでボロボロになってしまっている。体を回復させることを優先しなくてはな。それに、ランスロと会う時は時間をかけて準備をして、超きれいな姿を見せなくてはな。私以外に強烈に美しい婚約者のライバルがいるのでな。」
「そうですか、大変でございます。ところで、魔王様の御指示のとおり私はここで引いて、マリ達植物系魔族が人間界に移住することを黙認します。ただ人間界が、彼女達が幸せになるよう、しっかり受け入れてくれるかどうか心配ですが。」
「大丈夫だぞ。全く問題無い。ランスロのもう1人の婚約者はゴード王国の王女でな。きっと、ランスロの申し出を快く受けて、マリ達植物系魔族が幸せに暮らすことができるよう、絶対に取り計らってくれるに違いない。」
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