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41 悲劇に向かうのか4
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フーカ辺境伯の取いかけに、竜王ドランが答えた。
「我は以前、貴殿に一騎打ちを挑みあえなく負けてしまった。しかしそれは、転生者である貴殿の不思議な力に負けたのであって、ほんとうに負けた訳ではない。だから、貴殿に不思議な力がなくなり公平な戦いができるようになった今、ここまでやって来たのだ。」
「私には『転生者である不思議な力』という意味がわかりませんが、なぜ、戦う前にその力が無くなっていると断言できるのですか。」
フーカのこの質問に、竜王ドランの後ろで魔炎竜バーンに乗っていた夢魔ダークが口をはさんだ。
「私の手柄だ。ゴード王国の王女だったルルをうまくだまし、私達夢魔の一族の宝、古くから伝わる絶対誘惑の指輪を着けて、フランツ王国のナオト国王と結婚することができるようにした。大切な宝である絶対誘惑の指輪はお前に消滅させられたがな。でも、まんまとお前とナオト国王を仲違いさせ力の源を無くした。」
「………」
夢魔ダークの話しを聞いた後、彼女は黙り込んだ。心の中で大きな怒りが燃えさかっていた。
そしてしばらくして言った。
「ひどい………」
彼女の反応を見て、夢魔ダークは半ばあざけ笑うような口調で言った。
「『ひどい』ものか。戦いでは相手の弱点を攻めることが当然の手段だ。そもそも、切っ掛けは絶対誘惑の指輪の魔力だが、その指輪を消滅させた後、言い争いをして簡単に仲違いしたのはお前達2人ではないか。」
夢魔ダークのその言葉が終わらないうちに、彼女は月の剣をさやから抜いた。そして詠唱した。
「この世の全てを夜の暗闇から支配する、月のきらめきの光りよ、あなたの剣士である私から大切なものを奪おうとした敵を全て消し去れ…ムーンライト!」
彼女が月の剣を上段から振ると、大きなきらめきの刃となって、竜王ドランと夢魔ダークに乗っていた魔炎竜もろとともに切り裂いた。そして、そこには何も残らなかった。
その様子を他の竜の上から見ていた魔族達は、非常に驚いて一目散に逃げて行った。
全てが終わった後、彼女は地上に降り立った。
ブルーが聞いた。
「フーカ様、月の剣の力を目一杯引き出されましたね。」
彼女は少し微笑んで行った。
「乙女の怒りの力はすごいということね。」
………
魔界の魔王城にいた魔王ザキに、竜王ドランのことが報告された。
「ドランは私に内緒で、フーカに攻撃を仕掛けたのね。それにしても、フーカの最愛な人との仲を裂いてその力を削ごうなんて、あまり良い作戦ではないわね。逆にフーカを怒らせて、もっている能力を最大限に引き出してしまった。ドランが死んだのも自業自得だわ。」
そして、魔界の内大臣を呼び指示した。
「魔王ザキの厳命として、魔界全域、全魔族に布告して、守ることを徹底させなさい。今後、フランツ王国のフーカ辺境伯及びその領地に手出しをすることを一切禁ずる。」
………
過酷な運命が訪れるまで、後3年間になろうとしていた。フーカ辺境伯は、影響追放された南部地方の大森林地帯と高原を着々とすばらしい環境に変えて行った。
森林地帯の大河に作った調整湖は、大水害を完全に防ぐとともに大きな水源になった。
高原のはずれで大森林地帯を一望できる場所に、イワンの魔法とコンクリの工事技術によって極めて堅固な城が建設された。
また、獣人達は望んで全てフーカの家臣になった。そして、最高職人エンジンの作った最高の武器を、身体能力が人間の何倍もある獣が使い、さらに獣人の動きに最適に合わせた甲冑を着ることで、世界最強の軍団が編成された。
「我は以前、貴殿に一騎打ちを挑みあえなく負けてしまった。しかしそれは、転生者である貴殿の不思議な力に負けたのであって、ほんとうに負けた訳ではない。だから、貴殿に不思議な力がなくなり公平な戦いができるようになった今、ここまでやって来たのだ。」
「私には『転生者である不思議な力』という意味がわかりませんが、なぜ、戦う前にその力が無くなっていると断言できるのですか。」
フーカのこの質問に、竜王ドランの後ろで魔炎竜バーンに乗っていた夢魔ダークが口をはさんだ。
「私の手柄だ。ゴード王国の王女だったルルをうまくだまし、私達夢魔の一族の宝、古くから伝わる絶対誘惑の指輪を着けて、フランツ王国のナオト国王と結婚することができるようにした。大切な宝である絶対誘惑の指輪はお前に消滅させられたがな。でも、まんまとお前とナオト国王を仲違いさせ力の源を無くした。」
「………」
夢魔ダークの話しを聞いた後、彼女は黙り込んだ。心の中で大きな怒りが燃えさかっていた。
そしてしばらくして言った。
「ひどい………」
彼女の反応を見て、夢魔ダークは半ばあざけ笑うような口調で言った。
「『ひどい』ものか。戦いでは相手の弱点を攻めることが当然の手段だ。そもそも、切っ掛けは絶対誘惑の指輪の魔力だが、その指輪を消滅させた後、言い争いをして簡単に仲違いしたのはお前達2人ではないか。」
夢魔ダークのその言葉が終わらないうちに、彼女は月の剣をさやから抜いた。そして詠唱した。
「この世の全てを夜の暗闇から支配する、月のきらめきの光りよ、あなたの剣士である私から大切なものを奪おうとした敵を全て消し去れ…ムーンライト!」
彼女が月の剣を上段から振ると、大きなきらめきの刃となって、竜王ドランと夢魔ダークに乗っていた魔炎竜もろとともに切り裂いた。そして、そこには何も残らなかった。
その様子を他の竜の上から見ていた魔族達は、非常に驚いて一目散に逃げて行った。
全てが終わった後、彼女は地上に降り立った。
ブルーが聞いた。
「フーカ様、月の剣の力を目一杯引き出されましたね。」
彼女は少し微笑んで行った。
「乙女の怒りの力はすごいということね。」
………
魔界の魔王城にいた魔王ザキに、竜王ドランのことが報告された。
「ドランは私に内緒で、フーカに攻撃を仕掛けたのね。それにしても、フーカの最愛な人との仲を裂いてその力を削ごうなんて、あまり良い作戦ではないわね。逆にフーカを怒らせて、もっている能力を最大限に引き出してしまった。ドランが死んだのも自業自得だわ。」
そして、魔界の内大臣を呼び指示した。
「魔王ザキの厳命として、魔界全域、全魔族に布告して、守ることを徹底させなさい。今後、フランツ王国のフーカ辺境伯及びその領地に手出しをすることを一切禁ずる。」
………
過酷な運命が訪れるまで、後3年間になろうとしていた。フーカ辺境伯は、影響追放された南部地方の大森林地帯と高原を着々とすばらしい環境に変えて行った。
森林地帯の大河に作った調整湖は、大水害を完全に防ぐとともに大きな水源になった。
高原のはずれで大森林地帯を一望できる場所に、イワンの魔法とコンクリの工事技術によって極めて堅固な城が建設された。
また、獣人達は望んで全てフーカの家臣になった。そして、最高職人エンジンの作った最高の武器を、身体能力が人間の何倍もある獣が使い、さらに獣人の動きに最適に合わせた甲冑を着ることで、世界最強の軍団が編成された。
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