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73 大天使ミカエルの真実
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「姫様。御就寝のところ、私をねぎらいにお出でいただき大変ありがたく存じます。」
ディフェルがそう言い終わった時、北川風香のポケットが光り輝いた。彼女は外出する時の癖でスマホを持ってきていた。周囲が不自然に明るくなってしまったので、彼女はスマホを取り出し電源を切ろうとした。
取り出されたスマホの画面をディフェルが見た瞬間、とても驚いた表情に変わった。
ディフェルの記憶がよみがえった。
それは北川風香が異世界にW転生して、過酷な運命に抗うために最後の決断をした場面だった。
………
「フーカさん。フーカさん。」
天使が机の上のスマホから彼女を呼んでいた。
「ミカちゃん。今から戦いに行くわ、これまでいろいろなことを教えてくれて、ありがとうございました。心から感謝します。」
「フーカさん、最後にあなたに教えなければならないことがあります。まだ、言っていないことがありました。やはりお知らせしなければならないことでした。城を出る前に知ってほしいです。」
彼女はだまってうなづき、スマホを耳に近づけた。
天使の言うことを聞いていたが、しばらくすると彼女の顔がぱっと明るくなり、スマホを机の上に置いた。その後再び甲冑を完全に着け月の剣を腰にさし、戦いの準備を終えた。
彼女は活力に満ちあふれ、非常に穏やかな顔に変わっていた。
自分の部屋を出ようとした時、机の上のスマホに向かって彼女は言った。
「ミカちゃん。ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。」
そう言ってから満面の笑顔になって、自分の部屋を出て行った。
彼女が部屋を出て行った後、スマホの天使がしゃべった。
「フーカさん、神から絶対話してはいけないと言われても、神に逆らってもあなたに話したかったです。私に『ミカちゃん』という名前をつけてくれて、おしゃべりしてくれたあなたはとても素敵でした。………楽しかったです。神に逆らってしまった天使の私は、今、消えざるを得ません………」
「‥サヨウナラ‥」
スマホに映し出されていた天使の姿が見えにくい画像が粗い点の固まりになった後、だんだん薄くなり最後には完全に消えてしまった。
………
消えていく途中において、天使は神に呼ばれていた。
「私が最も愛する大天使ミカエル、大天使の中で最も偉大な存在よ。なぜ、私に逆らった。お前から天使の記憶や姿を全て奪い、天界から落とさなければならない。行き先はどこかの世界の魔界だ。知らない魔族達に囲まれて、やがては命を奪われるかも知れない。それは仕様がないことだ。」
神は自分の気に入らない異世界を消滅させるため、重要な役割を果たす北川風香のそばに、信頼の厚い「神に似たる者」である大天使ミカエルを出現させた。必ず、神の目論見を成就させるためである。
しかし、その大天使ミカエルが神に背き、彼女が神に背く原因となってしまった。
………
魔界に落ちた時、大天使ミカエルの顔や姿は全く別の魔物の姿に変わっていた。記憶は全て奪われていたが、ミカエルだったころの自分の強い力は、心の根本的なところでしっかりと覚えていた。
それで、たびたび襲ってくる魔物を退けることができたが、いつも理由のない、なげきと悲しみに占領されていた。
そのミカエルに声をかけたのが、北川風香の前の魔王だった。
「神に背いて天界から落された天使よ。なげき悲しむ必要は全く無い。もうしばらくすると、伝説の『魔界の宝石レッドーハート』になる者に再会し、神に対して勇気と正義を証明することができるだろう。それまではディフェルと名乗りなさい。」
ディフェルがそう言い終わった時、北川風香のポケットが光り輝いた。彼女は外出する時の癖でスマホを持ってきていた。周囲が不自然に明るくなってしまったので、彼女はスマホを取り出し電源を切ろうとした。
取り出されたスマホの画面をディフェルが見た瞬間、とても驚いた表情に変わった。
ディフェルの記憶がよみがえった。
それは北川風香が異世界にW転生して、過酷な運命に抗うために最後の決断をした場面だった。
………
「フーカさん。フーカさん。」
天使が机の上のスマホから彼女を呼んでいた。
「ミカちゃん。今から戦いに行くわ、これまでいろいろなことを教えてくれて、ありがとうございました。心から感謝します。」
「フーカさん、最後にあなたに教えなければならないことがあります。まだ、言っていないことがありました。やはりお知らせしなければならないことでした。城を出る前に知ってほしいです。」
彼女はだまってうなづき、スマホを耳に近づけた。
天使の言うことを聞いていたが、しばらくすると彼女の顔がぱっと明るくなり、スマホを机の上に置いた。その後再び甲冑を完全に着け月の剣を腰にさし、戦いの準備を終えた。
彼女は活力に満ちあふれ、非常に穏やかな顔に変わっていた。
自分の部屋を出ようとした時、机の上のスマホに向かって彼女は言った。
「ミカちゃん。ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。」
そう言ってから満面の笑顔になって、自分の部屋を出て行った。
彼女が部屋を出て行った後、スマホの天使がしゃべった。
「フーカさん、神から絶対話してはいけないと言われても、神に逆らってもあなたに話したかったです。私に『ミカちゃん』という名前をつけてくれて、おしゃべりしてくれたあなたはとても素敵でした。………楽しかったです。神に逆らってしまった天使の私は、今、消えざるを得ません………」
「‥サヨウナラ‥」
スマホに映し出されていた天使の姿が見えにくい画像が粗い点の固まりになった後、だんだん薄くなり最後には完全に消えてしまった。
………
消えていく途中において、天使は神に呼ばれていた。
「私が最も愛する大天使ミカエル、大天使の中で最も偉大な存在よ。なぜ、私に逆らった。お前から天使の記憶や姿を全て奪い、天界から落とさなければならない。行き先はどこかの世界の魔界だ。知らない魔族達に囲まれて、やがては命を奪われるかも知れない。それは仕様がないことだ。」
神は自分の気に入らない異世界を消滅させるため、重要な役割を果たす北川風香のそばに、信頼の厚い「神に似たる者」である大天使ミカエルを出現させた。必ず、神の目論見を成就させるためである。
しかし、その大天使ミカエルが神に背き、彼女が神に背く原因となってしまった。
………
魔界に落ちた時、大天使ミカエルの顔や姿は全く別の魔物の姿に変わっていた。記憶は全て奪われていたが、ミカエルだったころの自分の強い力は、心の根本的なところでしっかりと覚えていた。
それで、たびたび襲ってくる魔物を退けることができたが、いつも理由のない、なげきと悲しみに占領されていた。
そのミカエルに声をかけたのが、北川風香の前の魔王だった。
「神に背いて天界から落された天使よ。なげき悲しむ必要は全く無い。もうしばらくすると、伝説の『魔界の宝石レッドーハート』になる者に再会し、神に対して勇気と正義を証明することができるだろう。それまではディフェルと名乗りなさい。」
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