9 / 40
2 色属性の魔女との戦い
9 水の魔女の呪いを解く
しおりを挟む
川沿いに集まっていた多くの人々は、騎士カイロスがすぐに聖剣クトネリシカを抜いて竜を退治すると思っていた。
しかし、彼は聖剣を抜かず、歩いて竜に少しずつ近づいていった。
なんでそこにいるのか、正確に確認しようと思ったのだ。
すると、
「そうか。わかった」
よく見ると竜は母親のようで、子供も連れており、子供に川の水を飲ませていたのだった。
子供は大量に川の水を飲み干していた。
ほほえましい光景を見て、彼は微笑んでいた。
やがて、そのことは川沿いに集まっていた多くの人々にもわかってきた。
「なんだ、あの竜の子供は川の水を大量に飲んでいるぞ」
「もう、下流には水が流れなくなっているじゃないか」
「この川は人間の川だ。竜ごときが使っていいものじゃない。下流で水を取ることができなくなってしまうじゃないか」
「騎士カイロスはいつまで、あの姿を見つめているんだ。前の戦争の時と同じように、なんで聖剣でたたき切らないんだ」
すると、住民の通報で集まった国軍が集結した。
竜のことをあまり見たことの無い兵士達は気が動転してしまった。
そして、その中の若い兵士が竜に向かって矢を放ってしまった。
ギャー
子供の竜は矢が刺さった痛みに、大きな鳴き声を上げた。
そのことに親の竜は激怒した。
水竜はすぐに飛び立ち、国軍の兵士達に向かって攻撃を開始した。
騎士カイロスにはどうしようもないほど事態が悪化していた。
そのうち、彼の後ろで声がした。
「カイロス様。私がこの子供の竜の傷の手当てをします。親竜の方をお願いします」
大魔法師マーリンだった。
マーリンはすぐに念力で、子供の竜から矢を抜き、傷口に治癒魔法をかけた。
親竜は国軍に向かって火炎を吐こうし、国軍は矢を放とうとしていた。
カイロスは川原を駿足で駆け、親竜と国軍のちょうど真ん中に立った。
カイロスは聖剣クトネリシカを抜き、心の中で念じた。
「高く堅固な壁、ここに現われよ」
そう言うと、聖剣を振った。
もう火炎は放たれ、無数の矢が放たれた後だった。
すると、親の水竜と国軍のちょうど真ん中に堅固で高い壁が現われた。
火炎と無数の矢はさえぎられた。
やがて、大魔法師マーリンの治癒魔法で傷が完全に治った子竜が親竜に近寄った。
親竜は子竜の姿を見て大変安心し、再び、子竜に川の水を飲まし始めた。
騎士カイロスは国軍の方に歩いて行った。
「隊長はいますか」
「騎士カイロス様。私です」
「あの竜の親子は問題ありません。ただ、親竜が子供の竜に水を飲ましているだけなのです」
「騎士様。お言葉ですが、ただでさえ雨不足で深刻な水不足が発生しています。ここで、あの竜に多くの水を飲まれると、下流の状況は最悪になってしまいます」
その時だった。
突然、空からすごく強い勢いの水が、国軍に向かって噴射された。
それは破壊力抜群だった。
騎士カイロスはそれを瞬時に感じ、聖剣を振った。
「堅固な傘よ現われよ」
国軍の兵士達の上に、堅固な傘が現われ、水の噴射を受けた。
その傘は水の噴射を見事に止めた。
空から声がした。
「ほ――ほっほ あまりエレガントな傘ではありませんね。でも、とても堅固で、機能としては合格だわ。私の雨に耐えるとはね」
空の上に浮いている水の魔女が現われた。
全身を青色系統でまとめたローブを着ていた。
「おまえ達、お帰り」
魔女はそう言うと、竜の親子は素直に飛び立ち北の空に向かった。
「あなた、姿形は騎士カイロスだけど、ほんとうは誰? 」
水の魔女はいきなり難しいことを聞いて来た。
「水の魔女、その話題はここではちょっと」
国軍の多くの兵士達がそこにいたからだった。
「あっ ごめんなさいね。今、小さな声で話せるようにするから」
水の魔女はそう言うと、いきなり空中から降下し、彼のすぐ前に立った。
「あなたの壁とは少し違うけれど、これも素敵でしょう」
魔女はそう言うと、魔法の杖を国軍の兵士達に向けて振った。
すると、そこには、滝のような水の無数の流れ、水の壁が現われた。
「これならば聞かれませんね。お話します。僕は異世界転生してきました」
「そうね、知ってたけど。それに、あなた1人だけで来たわけではないのでしょう」
「はい。もう1人、私の妻と一緒に来ました」
「知ってるわ、私は水の魔女。必然的に緑の魔女とは仲が良いの。緑の魔女からあなたとあなたの妻とのなれそめを聞いたわ。それから、悲しい運命が訪れたこともね。だから、今日、試験したの」
「えっ 試験ですか」
「はははは ごめんなさい。あの竜の親子に、ここで水を飲みに行きなさいと命令したわ。前の騎士カイロスのように、あなたはすぐに攻撃しなかった。信じられないけど子竜を見て微笑んでいた」
「かわいらしかったのです」
「あなたは愛情深い人ね。極めて残虐で、私の可愛い竜達を何頭も笑いながら殺した前の騎士カイロスとは大違いだわ。そこにいる愛する人のためなら、どんな運命にも抗う勇者なのね」
「えっ! 」
驚いた彼が自分の後ろを見ると、いつの間にかそこにはソーニャ王女がいた。
「水の魔女。お願いします。ロメル王国にあなたがかけている呪いを、解呪していただけませんか」
「もちろんよ」
水の魔女は快くそう言った後、詠唱を始めた。
「我、水の魔女の呪いを解呪する。空間に漂うおおいなる水の対流よ。ただしく流れよ。必要な時に雨として地上に降り注ぎ、全ての生命に恩恵を授けよ」
その後、魔女は魔法の杖で空を指した。
「これで呪いは解呪しました。この川の水量も大変豊かになるよう最大限に祈ったわ」
「上流にあった竜の群生地は? 」
「もう数は少ないのですが、新たな群生地を作ることができと思います。なにしろ、水量は十分になりますから。群生地を作ることについては、御了解ください」
ソーニャ王女が応えた。
「はい。必ず我が父に了解してもらいます」
「それでは、さようなら。あなたは後、10人の魔女の呪いを解かなければならないのね。私も含めて、今までの3人は話しがわかった魔女だったけど、残りの魔女に呪いを解かせるのは大変よ」
「えっ ほんとうですか」
「でも、あなたなら、きっとできる。あなた達2人の未来が幸せに満ちあふれていることを心から願っているわ―― 」
水の魔女は空高く飛び上がり、あっという間に消えてしまった。
しかし、彼は聖剣を抜かず、歩いて竜に少しずつ近づいていった。
なんでそこにいるのか、正確に確認しようと思ったのだ。
すると、
「そうか。わかった」
よく見ると竜は母親のようで、子供も連れており、子供に川の水を飲ませていたのだった。
子供は大量に川の水を飲み干していた。
ほほえましい光景を見て、彼は微笑んでいた。
やがて、そのことは川沿いに集まっていた多くの人々にもわかってきた。
「なんだ、あの竜の子供は川の水を大量に飲んでいるぞ」
「もう、下流には水が流れなくなっているじゃないか」
「この川は人間の川だ。竜ごときが使っていいものじゃない。下流で水を取ることができなくなってしまうじゃないか」
「騎士カイロスはいつまで、あの姿を見つめているんだ。前の戦争の時と同じように、なんで聖剣でたたき切らないんだ」
すると、住民の通報で集まった国軍が集結した。
竜のことをあまり見たことの無い兵士達は気が動転してしまった。
そして、その中の若い兵士が竜に向かって矢を放ってしまった。
ギャー
子供の竜は矢が刺さった痛みに、大きな鳴き声を上げた。
そのことに親の竜は激怒した。
水竜はすぐに飛び立ち、国軍の兵士達に向かって攻撃を開始した。
騎士カイロスにはどうしようもないほど事態が悪化していた。
そのうち、彼の後ろで声がした。
「カイロス様。私がこの子供の竜の傷の手当てをします。親竜の方をお願いします」
大魔法師マーリンだった。
マーリンはすぐに念力で、子供の竜から矢を抜き、傷口に治癒魔法をかけた。
親竜は国軍に向かって火炎を吐こうし、国軍は矢を放とうとしていた。
カイロスは川原を駿足で駆け、親竜と国軍のちょうど真ん中に立った。
カイロスは聖剣クトネリシカを抜き、心の中で念じた。
「高く堅固な壁、ここに現われよ」
そう言うと、聖剣を振った。
もう火炎は放たれ、無数の矢が放たれた後だった。
すると、親の水竜と国軍のちょうど真ん中に堅固で高い壁が現われた。
火炎と無数の矢はさえぎられた。
やがて、大魔法師マーリンの治癒魔法で傷が完全に治った子竜が親竜に近寄った。
親竜は子竜の姿を見て大変安心し、再び、子竜に川の水を飲まし始めた。
騎士カイロスは国軍の方に歩いて行った。
「隊長はいますか」
「騎士カイロス様。私です」
「あの竜の親子は問題ありません。ただ、親竜が子供の竜に水を飲ましているだけなのです」
「騎士様。お言葉ですが、ただでさえ雨不足で深刻な水不足が発生しています。ここで、あの竜に多くの水を飲まれると、下流の状況は最悪になってしまいます」
その時だった。
突然、空からすごく強い勢いの水が、国軍に向かって噴射された。
それは破壊力抜群だった。
騎士カイロスはそれを瞬時に感じ、聖剣を振った。
「堅固な傘よ現われよ」
国軍の兵士達の上に、堅固な傘が現われ、水の噴射を受けた。
その傘は水の噴射を見事に止めた。
空から声がした。
「ほ――ほっほ あまりエレガントな傘ではありませんね。でも、とても堅固で、機能としては合格だわ。私の雨に耐えるとはね」
空の上に浮いている水の魔女が現われた。
全身を青色系統でまとめたローブを着ていた。
「おまえ達、お帰り」
魔女はそう言うと、竜の親子は素直に飛び立ち北の空に向かった。
「あなた、姿形は騎士カイロスだけど、ほんとうは誰? 」
水の魔女はいきなり難しいことを聞いて来た。
「水の魔女、その話題はここではちょっと」
国軍の多くの兵士達がそこにいたからだった。
「あっ ごめんなさいね。今、小さな声で話せるようにするから」
水の魔女はそう言うと、いきなり空中から降下し、彼のすぐ前に立った。
「あなたの壁とは少し違うけれど、これも素敵でしょう」
魔女はそう言うと、魔法の杖を国軍の兵士達に向けて振った。
すると、そこには、滝のような水の無数の流れ、水の壁が現われた。
「これならば聞かれませんね。お話します。僕は異世界転生してきました」
「そうね、知ってたけど。それに、あなた1人だけで来たわけではないのでしょう」
「はい。もう1人、私の妻と一緒に来ました」
「知ってるわ、私は水の魔女。必然的に緑の魔女とは仲が良いの。緑の魔女からあなたとあなたの妻とのなれそめを聞いたわ。それから、悲しい運命が訪れたこともね。だから、今日、試験したの」
「えっ 試験ですか」
「はははは ごめんなさい。あの竜の親子に、ここで水を飲みに行きなさいと命令したわ。前の騎士カイロスのように、あなたはすぐに攻撃しなかった。信じられないけど子竜を見て微笑んでいた」
「かわいらしかったのです」
「あなたは愛情深い人ね。極めて残虐で、私の可愛い竜達を何頭も笑いながら殺した前の騎士カイロスとは大違いだわ。そこにいる愛する人のためなら、どんな運命にも抗う勇者なのね」
「えっ! 」
驚いた彼が自分の後ろを見ると、いつの間にかそこにはソーニャ王女がいた。
「水の魔女。お願いします。ロメル王国にあなたがかけている呪いを、解呪していただけませんか」
「もちろんよ」
水の魔女は快くそう言った後、詠唱を始めた。
「我、水の魔女の呪いを解呪する。空間に漂うおおいなる水の対流よ。ただしく流れよ。必要な時に雨として地上に降り注ぎ、全ての生命に恩恵を授けよ」
その後、魔女は魔法の杖で空を指した。
「これで呪いは解呪しました。この川の水量も大変豊かになるよう最大限に祈ったわ」
「上流にあった竜の群生地は? 」
「もう数は少ないのですが、新たな群生地を作ることができと思います。なにしろ、水量は十分になりますから。群生地を作ることについては、御了解ください」
ソーニャ王女が応えた。
「はい。必ず我が父に了解してもらいます」
「それでは、さようなら。あなたは後、10人の魔女の呪いを解かなければならないのね。私も含めて、今までの3人は話しがわかった魔女だったけど、残りの魔女に呪いを解かせるのは大変よ」
「えっ ほんとうですか」
「でも、あなたなら、きっとできる。あなた達2人の未来が幸せに満ちあふれていることを心から願っているわ―― 」
水の魔女は空高く飛び上がり、あっという間に消えてしまった。
0
あなたにおすすめの小説
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
まったく知らない世界に転生したようです
吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし?
まったく知らない世界に転生したようです。
何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?!
頼れるのは己のみ、みたいです……?
※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
竜皇女と呼ばれた娘
Aoi
ファンタジー
この世に生を授かり間もなくして捨てられしまった赤子は洞窟を棲み処にしていた竜イグニスに拾われヴァイオレットと名づけられ育てられた
ヴァイオレットはイグニスともう一頭の竜バシリッサの元でスクスクと育ち十六の歳になる
その歳まで人間と交流する機会がなかったヴァイオレットは友達を作る為に学校に通うことを望んだ
国で一番のグレディス魔法学校の入学試験を受け無事入学を果たし念願の友達も作れて順風満帆な生活を送っていたが、ある日衝撃の事実を告げられ……
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる