異世界

ナマケモノ

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「貴様と話していると調子がくるうな。 続けるとしよう。このように術を使える。 人によって個人差があるものだ。 小さな火をつかえたりする。 全く、使えないやつもいる。 無属性と呼ばれる。 安心しろ。 後々に使えるやつもいれば、死ぬまで使えないやつがいるんだ。」
 話が長いな。 聞かないとだめかな。 今まで無属性だったしな。 
 使い方すらしないだけどな。
 聞くしかないのか。 黙って聞こう。
「自分は雷を主に扱う。 火と水を少し扱える。 能力は人によって個人差があるのは話したな。 低い能力のやつが使うとどうか見せよ。」
 ハロルドはしゃがむ。 川に手を置く。
 近くの木に、右手の人差し指を向ける。
 水が発射される。 一直線に向かう。
 1、2cmくらいの穴があく。
「少し鍛えたんだかな。 威力が弱いな。 次は火だ。」
 ハロルドは咳払いする。 恥ずかしいようだ。
 ジョンは普段もこれくらいなんだろうと感じた。
 ハロルドは両手をあわす。
 右腕に火をまとう。 肘までぐるぐると生き物のように回っている。
 木に近寄る。 拳をふるう。
 隣の木より大きな穴があく。
 火は残ったままだ。
 焼けた臭いがする。
「すごい…」 今度は心のこもった言葉だ。
「やっと興味を持ってくれたようだな。 適性を分かるには雷属性なら雷に打ったれてみるとかな。 それでは信じてしまうからな。 確かめる方法はある。 ここは最適な場所だからな。」
 ハロルドは川に手を置くように言う。
 ジョンは川に手をおく。
「水を押すか吸い上げるイメージだ。」
 ジョンは水を吸い上げるイメージをした。
 水面は波紋が広がる。
 水が少し吸い付く。
「適正ありだ。 弱いな… 次は雷だ。 体のどこでもいい。 電気を走らせるようなイメージ。」
 ジョンはさっき見た手に稲妻を走らせたようなイメージを頭にえがく。
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