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悦楽のアクトレス⑦

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 メイさんは両腕で僕を抱きしめて、唇を押しつけてきた。僕たちの性欲は急激に高まっていく。僕は彼女を抱き上げて、再びベッドルームへと移動する。新しいシーツの上に、美しい身体を横たえる。メイさんは成熟した果実そのものだった。

「どのあたりから始めましょう。僕が楽屋に入ってくるところから?」身体を絡ませながら、僕は訊ねる。

「うん、そうだね。私がNに襲われているところに、シュウくんが飛び込んできて、カッコよく助けてくれるの」
「すると、僕はテレビクルーですか?」

「新人のADさんかな。シュウくんは私の大ファンで、ずっと憧れていたの」メイさんは悪戯っぽく微笑む。「私のグラビアや濡れ場をオカズにすることもしばしば」

 僕は調子を合わせて、右手でバナナをしごいてみせる。
「衣服のはだけたメイさんを見れば、新人ADの下半身は痛々しいほど……でしょうね」

「若々しくて、すごいことになっちゃうわね。私が見つめたりしちゃたりしたら、尚更」

 メイさんは僕のバナナを熱い視線を注ぐ。

「ちょっとふしだらかなと思っちゃうけど、そこは乙女心満載の十代半ば。つらい記憶を打ち消すためには、最適な相手かもなんて思いつつ、純粋な気持ちで私のことを思ってくれているのなら、貞操の大ピンチを救ったお礼に……てなわけ。万人受け狙いなら強引な展開かもね。でも、シュウくんはとても魅力的だし、私的には充分な理由づけよ」

 メイさんはクスリと笑い、僕のバナナを愛おしそうに撫でさすってくれる。

「お願い、きて」僕の眼を見ながら、はっきり口にする。「よかったらもらって、私の初めて」

 美しい両脚を大胆に広げて、艶やかなザクロを露わにする。ここまでされたら、どんな堅物だってリビドーを暴走させるだろう。

 ましてや、今の僕は、メイさんに憧れる新人ADくんだ。戸惑いながらも意を決し、避妊具を装着してインサートを試みるのはごく当然な流れである。

「メイさん……」

 僕は彼女をベッドに横たえると、ゆっくりと両脚の間に腰を入れた。位置と角度をじっくり定める。

「いきますよ」

 僕は潤んだザクロに屹立したバナナを少しずつ入れていく。

 今の彼女は初めて、という設定だ。僕はゆっくりと腰を進めながら、彼女の耳元で問いかける。

「大丈夫? 痛くないですか?」

 メイさんは首を横に振る。せつなげな表情がリアルだった。
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