17 / 36
迷走リサーチ④
しおりを挟む「さぁ。答えは一つじゃないし、他人から与えられるものでもない。
「何でも尋ねれば親切に教えてもらえる、と思ったら大間違いだよ。
「ミルコ自身が考えて行動を起こさないと、何の意味もないからさ」
真希さんの言葉が、私は胸にグサグサ突き刺さる。
「遠まわしな言い方じゃ伝わらない恐れがあるから、厳しい言い方をしたよ。
「ついでにもう一つ。ミルコは、自分が周囲からどう見られているか、もっと気にした方がいい。仮に仕事ができなくても、周囲と良い人間関係を築いていたら、救いの手を差し伸べる人がいるもんだよ」
「……」
「ミルコの場合は、それが皆無。あいつは意外と見所があるとか、急ぎの仕事を手伝ってくれたとか、誰も言ってくれない。せめて周囲に愛嬌をふりまいたり、可愛がられるように努力してくれたりしてくれたら、まだ救いがあったのにな。って今更言っても遅いか。いろいろ言ったけど、この業界のやり方になじめないなら、転職することを勧めるね」
「……」
話の途中に運ばれてきた唐揚げ定食は、すっかり冷えてしまった。食欲も失せていたけれど、働くには栄養が必要だ。私は無理して胃袋に押し込んだ。
さて、落ち込んでいる暇はない。なすべきことは一つである。私はひたすら電話をかけまくった。
心霊特集をよく取り上げている雑誌の編集部、オカルトグッズの専門店、心霊実録物のライター、などなど。
「若くてハンザムな霊能者、御存知ないですか?」
案の定、このクソ忙しい時に何いってんだ、そんなの知らねぇよ、といった反応ばかり。
ああ、糸口、イケメン霊能者につながる糸口が見つからない。
大体、イケメン霊能者ってカテゴリーが、あいまいなんだよね。
イケメンの基準なんて人それぞれだし、霊能者となるとますますワケがわからない。
はは、探しているくせに、私自身、霊能者なんて信じていないし。
あれ、だから、見つからないのかな、ひょっとして。
と、毒島Dがこっちを睨んでいることに気がついた。
催促されないことをいいことに、この一週間、何も報告していない。
今こっちに来られたら、まずいなぁ。といった予感は必ず的中する。
毒島Dが怖い顔をして、のっしのっしとやってきた。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる