15 / 30
15
しおりを挟む
【深水エリ著『クロコダイルの恋人』から一部抜粋】
子供は親を選べない、という言い方がある。親も理想的な子供を選べないだろうが、産む産まないの絶対的な選択はできる。保護者としての責任とともに。
私は親になったことはないので、子供の立場で考えてみる。
もし、子供が親を選べたとしたら、という仮定の話である。私が他の親を選ぶことのできる権利を与えられたとしよう。私はどうなるだろうか? 親が違うのだから、必然的に遺伝子は違う。
私は私ではなくなり、別の私になってしまう。当然の話である。
少し話を進めて、性別を選べたらどうだろう。人間は染色体の組み合わせによって、男か女かが決まってしまう。ただ、ワニやカメ、トカゲといった動物は、そうではない。卵の時の周囲の温度によって、オスかメスかが決まるらしい。
だとすると、私はワニやカメに近いのかもしれない。その時の気温によって、性別をかえられるのだから。寒くなると女っぽくなり、暑くなると男っぽくなるのだ。下品な言い方をすると、肌寒い夜には逞しい男に抱かれなくなり、熱帯夜には可愛い女を抱きたくなるということ。
「ちょっと、エリさん、心の声がダダモレですよ」
ルームメイトの堅物,美奈ちゃんが苦笑する。
「あらそう? 誰に聞かれても、別にいいけどね」
「エリさん、両性具有なんですか?」
「違う。バイ・セクシャルとも違う」
「どう違うんですか?」
「決め手になるのは、その日の最低気温と最高気温。ちなみに、地球温暖化は私の男性化に拍車をかけている。皆ちゃん、私のことは今日から、ミス・クロコダイルと呼んでね」
「……」
どうやら、彼女はジョークが理解できなかったらしい。
「クロコさんでもいいのよ」
私は彼女を引き寄せて、ピンクの唇にキスをした。
興が乗ってくると情熱的に舌先をからませてみる。
猛暑日が続いており、私の男性化は今やマックス。
可愛い美奈ちゃんをベッドに押し倒し、私たちは(以下、割愛)
*
またもや、きわどいシーンの登場だ。フィクションであるとはわかっていても、とても読んではいられない。それにしても、この頃のエリさんにとって、「セックス」や「性別」は小説の重要なモチーフだったのだろうか?
子供は親を選べない、という言い方がある。親も理想的な子供を選べないだろうが、産む産まないの絶対的な選択はできる。保護者としての責任とともに。
私は親になったことはないので、子供の立場で考えてみる。
もし、子供が親を選べたとしたら、という仮定の話である。私が他の親を選ぶことのできる権利を与えられたとしよう。私はどうなるだろうか? 親が違うのだから、必然的に遺伝子は違う。
私は私ではなくなり、別の私になってしまう。当然の話である。
少し話を進めて、性別を選べたらどうだろう。人間は染色体の組み合わせによって、男か女かが決まってしまう。ただ、ワニやカメ、トカゲといった動物は、そうではない。卵の時の周囲の温度によって、オスかメスかが決まるらしい。
だとすると、私はワニやカメに近いのかもしれない。その時の気温によって、性別をかえられるのだから。寒くなると女っぽくなり、暑くなると男っぽくなるのだ。下品な言い方をすると、肌寒い夜には逞しい男に抱かれなくなり、熱帯夜には可愛い女を抱きたくなるということ。
「ちょっと、エリさん、心の声がダダモレですよ」
ルームメイトの堅物,美奈ちゃんが苦笑する。
「あらそう? 誰に聞かれても、別にいいけどね」
「エリさん、両性具有なんですか?」
「違う。バイ・セクシャルとも違う」
「どう違うんですか?」
「決め手になるのは、その日の最低気温と最高気温。ちなみに、地球温暖化は私の男性化に拍車をかけている。皆ちゃん、私のことは今日から、ミス・クロコダイルと呼んでね」
「……」
どうやら、彼女はジョークが理解できなかったらしい。
「クロコさんでもいいのよ」
私は彼女を引き寄せて、ピンクの唇にキスをした。
興が乗ってくると情熱的に舌先をからませてみる。
猛暑日が続いており、私の男性化は今やマックス。
可愛い美奈ちゃんをベッドに押し倒し、私たちは(以下、割愛)
*
またもや、きわどいシーンの登場だ。フィクションであるとはわかっていても、とても読んではいられない。それにしても、この頃のエリさんにとって、「セックス」や「性別」は小説の重要なモチーフだったのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
神楽囃子の夜
紫音みけ🐾新刊2月中旬発売!
ライト文芸
※第6回ライト文芸大賞にて奨励賞を受賞しました。応援してくださった皆様、ありがとうございました。
【あらすじ】
地元の夏祭りを訪れていた少年・狭野笙悟(さのしょうご)は、そこで見かけた幽霊の少女に一目惚れしてしまう。彼女が現れるのは年に一度、祭りの夜だけであり、その姿を見ることができるのは狭野ただ一人だけだった。
年を重ねるごとに想いを募らせていく狭野は、やがて彼女に秘められた意外な真実にたどり着く……。
四人の男女の半生を描く、時を越えた現代ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる